CLASS3103 三十三組

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【読書】将棋記者が迫る棋士の勝負哲学

2023-09-23 21:05:51 | 読書感想文とか読み物レビウー
将棋記者が迫る棋士の勝負哲学  著:村瀬信也  

朝日新聞の将棋記者である村瀬氏が、取材で実際に触れた棋士たちのことを語った本
棋士に尋ねている内容が、様々な角度からで広範にわたっているため、
その質問は、あの棋士にも訪ねてほしかったと思うところもあったり、
痛しかゆしであるものの、当代きっての棋士たちの今に迫っていてすごく面白かった

やはり中心というか、どの棋士にも通底して、
現状藤井竜王名人とどう戦うかというところがポイントに出てくるわけだけども、
それ以外にも、その棋士の来し方といったところにもスポットが当たっていて、
個人的には永瀬先生の鈴木大介先生との話が熱くてすごくよかった
これについては、別でも聞いていたんだけども、
永瀬先生が本当に恩を感じていること、それを生かすための将棋をという哲学が一番見えるようで、
個人的に棋風は好きじゃないけど、生き方と哲学の一貫したものがかっこいいと思える内容だった

天彦先生、木村先生、先崎先生といったあたりの話がとてもよかったと
棋士に近づけるような話が伺えるところが多くて、読んでよかったと思えたのでありました
個人的にも、実際に棋界を生で見るようになりだしたところのスターたちの話なので、
どれもこれもリアルというか、あの時そうだったのかというのもあったりして、
まぁ、見る将的には読んでおきたい一冊とか、言いたくなってしまう

強い先生がどう考えているか、戦法であったり、AIとの付き合い方であったり、
生き方であったりといったことが垣間見えるというのがとてもよくて、
こういう取材記録は大変貴重だなと感激して読み終えたのでありました

古い棋士としては、米長先生と加藤先生というあたりもよいところながら、
すでに羽生世代も古くなってきていて、なんなら、ここに取り上げられた人たちは、
実際に最上位の人が多いわけだけども、連なる新たな棋士がまた、
同じように取材を受けて、十年後くらいに同じように取り上げられるんだろうかと
そんな夢も見られる内容だったと思う


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