CLASS3103 三十三組

しがない個人ホームページ管理人の日記です。

アサギマダラ

2021-12-07 22:00:11 | 昆虫学


なんとなし、今年の夏というか秋頃に撮ったので
自慢でもないが、報告がてらあげておくのであります
撮影は京都舞鶴なので、地元の会がしっかりと報告等されていると思われるため
学術的なことはまったく書くつもりはないのですが、
ここ数年、おっかけまわしているチョウチョウであります

アサギマダラ
という名前なのでありますが、
浅葱色にマダラ模様の体色をもってるからと思われるが
ともかく美しい蝶でありまして、
さらに魅力をあげるのが、長距離移動する種であるという特性であります

話によれば1500kmくらい移動するとか言われているそうで、
北海道から沖縄、果ては台湾高雄のあたりまで行くらしいと聞いて
素敵すぎるだろうと感激したものでありました
もともと、大学で昆虫に関することを少々かじっていたものの、
その中でも、蝶類研究という魔窟については、
近寄りがたいというか、ある種別のジャンルという認識がありまして
標本採集のためにうん百万使うとか、そういうコレクター性やら、
投機性に近い魔力を持つカテゴリという感じ
どうも敬遠していたのでありますが、実物を見るとやはりよいというか
その魔力に魅せられてしまうのでありました
恐ろしい、これの標本とか集めだしたら、大変なことになってしまう

と、なんとなし調べてみたら、世の中便利なもので
ヤフオクで1頭だいたい300円くらいで売られているというのも衝撃的
あの可憐な蝶を300円のために採集している人もいるのかと思うと
なんとも悲しくなってしまったんだが、こうやって、値打ちがつくというのも
仕方ないことかと、サボテン買ったりしてる身分としては
なんともいえない気分になるのでありました、
でも標本は死んでしまってるからなぁ、
いや、でも、あの美しさをとどめているという意味においては、
ものすごくエゴにまみれているが、正しい保存、あるいは保管なのかと
深淵を臨む哲学にすいこまれそうになるのである

余談はさておき、おそろしく美しい蝶なのでありまして、
京都駅近くでも見られたり、季節になれば、フジバカマさえ植えておけば
どこにでも現れるお手軽さもいいなと思ったりするんだが、
来年もまた会えればと思うのでありました

【読書】星々の舟

2021-12-06 21:02:40 | 読書感想文とか読み物レビウー
星々の舟  作:村山由佳

直木賞作品だと思うんだが、
なんとも暗いというか、いやな感じの話だなと
久しぶりに趣味じゃないと思った読書になった
それでも読んでしまうのが、楽しいところなんだけども

少し複雑な家族の物語、
後妻の連れ子だと思っていたら、元愛人なので父親一緒という
とんでもない秘密があるために、
引き裂かれてしまう兄妹、そしてそのまた兄と妹と
それぞれが一家に対して複雑なことを抱えつつ、
それでも、気づいたら、その父親や、母親に似たことをしてしまっているのではないかと
悩ましい生き方をしている人たちの物語でありました
暗い、といえば暗いんだが、なんというんだろう、うやむやだ
その暗さの原因ともいえる父親の話が最後なのだけども、
そこで、なぜそうなのか、その理由とはたしてなりうるか、
疑問はあるものの、父親が戦争によって受けた傷というものが描かれて
ある種の落着を得るのだけど
まぁ、なんというか、うすら暗い、陰気なお話でありました

何かがよいとか悪いとかではなく、
人間の情のもつれというものが、いくつも絡み合って
がんじがらめになっているといった感じでもあり、
兄妹といえるかわからないような、それぞれの立ち位置と思い
そして、それぞれに対して抱く葛藤があって、
その上流に父親という存在が、それこそ、
光としてであり、闇としてでありと
これまた、兄妹それぞれにとって違うというのも面白いし、
世の中、存外そういうもんだよなと思わされたりもしたのであります

とはいえ、全体的にともかく益体もないというか
どうしようもないところで、身動きがとれなくなっている
ひどく窮屈というか、つらいお話ばっかりだったので
なんとも、読むのに時間はかかるわ、
読むほどに気分が落ち込むわと、読むのに力がいる本だった

青天を衝け  栄一の嫡男

2021-12-05 21:11:18 | NHK大河ドラマ感想
NHK大河ドラマ「青天を衝け」
視聴完了しました
そうか、もう30年も経ってんのか、
御一新も遠くになりけりといった感じだが、
本当、話数の配分おかしいよなと改めて思ったのである
面白いからいいんだけどもさ

さて、徳川万歳の会については、面白いというか、
昔から日本人はああいうの好きなんだなと思うので
ほほえましいところでもあったんだが、
考えてみると、明治政府からしたら、相当にキモが冷えるというか
嫌な会であったろうとも感じたのでありました
久しぶりに様々なメンツと会えているという、あの気のいい仲間との同窓会みたいな感じは
嫌いじゃないなぁとも思ったりするわけなんだが、
政府とも近い渋沢という男がありつつ、
あれをできたというのは、なんというか、凄いと思わされたのでありました
これもまた、政治に力をもっていたという証左ですらあるんじゃなかろうか

さておいて、先様が久しぶりに出てきたけど
とても悲しい感じで、また、徳川万歳のときには駆けつけることができなかったというのも
考えさせられるところなんだけども、それを過ごして、
ようやっと東京に復帰、それを渋沢がこしらえたというのは
本当すごいことだなと、武士でもないのに、
主君への忠義が見事だと、つくづく思わされたのでありました

それとはまた別に、国産勢による暗殺未遂というか、脅しがあったというのが
なかなか考えさせられるところでありまして、
あれを受けて、殺す気があったかなかったか、それをはかる栄一というのが
幕末を生きた男っぽいなぁと、物語的に見ていたんだけども、
喜作ならいざしらず、栄一でそれ、わかるかなぁとも思ったりしたのであった
まぁ、そういうとこ気にするもんじゃないのはわかってるんだけどもね

そして、タイトル回収でもないが、
どうにものってこない弱弱しい嫡男のあれこれが、
朝ドラっぽいそれだなと思ってみていたんだが、
偉大な父親を持つ息子というのは、
だいたいあんな感じにならざるを得ないんだろうかなとも思ったりしたのである
時代が違うが、吉田茂の息子も、あんな感じだったような気がするんだが
それはドラマの描き方が同じテンションだからだろうか
ともあれ、所帯はもったようだし、なんだかんだ、
前向きに生きているのは確かなようなので
とりあえずよしとしておくのである
というか、やっぱり大河で、親子のどうのこうのというか、
子供の反発というのは、謀反とかいうレベルじゃないと面白くならんなぁと思うのであった

あと、何回だ、わからんが、そもそも
何をやって終わるのかわからないまま、
また次週を待つのであります

追記:
そういや、暴漢が車を降りてから、やたら立ち居振る舞いというか
殺陣がいいなと思ってみていたんだが、どうやら、特撮のスーツアクターで有名な人だったそうで、
けれんみのある動きがよかったと思ったのであった
そういうところこだわるの好きだなぁ

チョコレート ストロベリー フェスティブ モカ

2021-12-04 16:46:52 | 食べ物飲み物
突然にといった感じだけども
先日、10年ぶりくらいにスタバに立ち寄って、
ちょっとおじさんも、流行のそれを頼んでみましょうわいなんて、
タイトルのやつを頼んだというお話

チョコレート ストロベリー フェスティブ モカ

まず、名前が言えない
注文で相当しどろもどろになったんだが、
さらに驚いたことに、HOTとICEがあるという話で、
どっちがよいかもさっぱりわからないから、
ちょっと歩いて暑い感じだし、ICEにしておこうと頼んだのである
ちなみに、大きさもよくわからなくて、
困っていたら、店員さんが、カップを小さいほうから順に並べてくれて
無難にTallを頼めたのでありました
いや、Tallは知ってたんだよ?でも、こういうスペシャルのやつって、
Tallとかそういうサイズ感なのかわかんないじゃん

と、まぁ恥ずかしい限りだったわけだけども、なんとか注文終わって
とりあえず手に入ったのである
しかし、頼んでから、これがなんであるか、ようやく気付いたというか
字面を追っていて気付いたんだけども、
「パフェ的なものと違うやつや」
と、まぁ、フラペチーノっぽいそれだと思っていたのに、
名前の通り、当然、「モカ」が出てくるわけで、
ま、HOTという選択肢がある時点で気づけよと思ったんだが
それ以上手間取らせるのが恥ずかしくて仕方なかったというか、
なんで、こんなにスタバで悪戦苦闘せにゃならんと思いつつ
とりあえず手に入れたのでありました

手に入った、さて、これってどうやって飲むんだ?もしくは食べるんだ?

これが、本当に、本気でわからない
アイスモカの上にふんだんにクリームと、
ストロベリーソース、そして、チョコレートの「チップ」が乗っている
これ、食べ物じゃないの?
スプーン的なもので掬わないといけないんじゃないの?
思ったりするんだが、セッティングコーナーにはマドラーしかない、
いや、マドラーだけど木製でちょと平たいからこれで掬って食べるのか?
いやいや、絶対違うだろう
ここで違うと判断できた自分はえらいと思ったくらいなんでありますが、
ともかく、わからないまま、そして、蓋を外したものの
モカなんだから、やっぱり蓋をしてストロー差して飲むんだろうか、
いや、でも、アイスだから、絶対に上に乗ってるの溶けないじゃん、
なんだよ、かき混ぜたらいいのか?
わからないけど、とりあえず上に乗ってるものはそのまま
食べる的な感じがふさわしかろうと、とりあえず、啜ってみたんだが
当然のように、クリームは浮いているだけで、
下からモカが流れ込んでくるだけ、
なんだ、クリームひげを作らないといけない飲み物なのか(多分違う)

凄いいっぱい、いろいろ考えたんだが、結局正解がわからずじまい
おろおろして、きょろきょろしまくっていたんだが、
そもそもこれを頼んでいる人がいないような感じだ
こうなったら、ネットで調べるしかないと、
「スタバ チョコレート ストロベリー フェスティブ モカ 飲み方」とか検索したが
案の定出てくるわけもない、いや、もしかしたらと思ったんだが、
みんな初見でこれわかるの?
結局、仕方ないと蓋を外してぐるぐるかき混ぜて、
クリームがいい感じで浸透したというところで蓋をし、
ストローを差して飲んだのでありました

いや、おいしかったんだよ、美味しかったんだが、
本当にこの飲み方ああってたのか?
いや、絶対違うだろう、もっといい感じの飲み方があるんじゃないのか
終わってみると、底の方に無残に残り散らかるチョコレートが見えたのであるが
HOTで頼んでおいたら、あれらはすべて溶けてしまって、
とてもいい感じで飲めたんだろうか、
あるいは、もっと違う飲み方というか、食べ方があったんだろうか
わからないまま、モカ味が強すぎて、
ストロベリー的なものを全く感じることできずに終わったのであった

スタバはおじさんたちのために、こういう飲み物の飲み方も
どっかで指南しておくべきだと思う

【テレビ】この素晴らしき世界 分断と闘ったジャズの聖地

2021-12-02 20:25:38 | ドラマ映画テレビ感想
NHKスペシャルでありました
内容が、結構とっちらかってというか、
結局、見ている私自身が、僻目で見ていたということか
無理やり、BLMにくっつけたから、よくなかったんじゃないか
そう見えたんだけども、
そういうのはとりあえずおいといて、あるいは、そういうアクセントがあるからこそなのか、
ただただ、ジャズがすごいよかったなぁと
もっと音楽流す方に傾いてくれればよかったのにと思った番組でありました
それだと、NHKスペシャルである必要がないから仕方ないんだけど
いい番組だった

偉そうにジャズを語れるほど聞いていないけども、
やっぱり、サッチモのワンダフルワールドは本当にいいものだと思えるし、
あの声が、トランペットがと、しみじみ聞き入って
ついつい、眠ってたCDに手出すほどだったりしたわけでありますが、
それとは別で、二人紹介されていたジャズ奏者の新曲がかっこよかったと思うのでありました

この二人が、コロナという状況下で、それでも音楽を奏でていた
そういう単純な構成でよかったようにも思うんだが、
コロナ下だからというのと、あんまり関係ないんじゃないかと思われる
BLM論争とまぜこぜになっているのがちょっと残念で、
結局、ピアノマンの海野さんは、黒人に差別されたという歴然とした結果なのに、
それと並行というか、まったく関係のない側面のようにして、
白人から虐げられているという話で、息子さんが盗みを疑われたというのが出て、
なんというか、バランスがとれてない二つの事件だなと
素直に思ってしまったわけなんだが、
でも、二人とも新曲がすごいかっこよかったと思ったのであります
もっと聞きたかった
もがいているであろう海野さんは、それこそ、紅白とかでなんかよくわからんが
コロナ下で大変だった人として出てもらってもいいんじゃねぇかとか
わけわからんことを考えてしまったのである

さておいて、
ジャズの聖地として、ヴィレッジヴァンガードが紹介されていて
ここが、かっこいいなーと、素直に感激したのと
そこの店主がこだわっているというあたりが、
ふた昔、もっと前のとすら思えるような古臭さで、
これもまたいいなぁと思わされたのでありました
そういうのでいいんだ、そして、ジャズで、聖地で、歴史があってと
そのあたりも重要なのはわかるが、
それを踏み越えていってこそジャズだろうとも思ったりしたんだが
それはもう、勝手に期待しているだけなのかなと反省したりもするのである

金さえ払えば誰でも聞ける

いい言葉だと思いつつも、その金を払えないのは
必然的に黒人だったりしたんじゃねぇかとか、ふと思ってしまったんだが
それはさすがに、いじわるにすぎるんだろうか、
差別がどうしたとか、そういうのの領分は
ジャズではなく、ブルースのほうじゃないかと思ったんだが、
それもまた、違うのかもしれん
ともあれ、ちょっとずつしか流れなかったけど、
ちまたの演奏も含めて、ジャズという音楽は、本当にいいなーと思わされた
それだけで価値というか、意味があったように思えた番組でありましたとさ

多分、この映像作った人の思惑を一切くみ取れていないんだろうけど
いいのだ、最初、カムカムエブリバディの番宣かねてるくらいじゃないかと思ってたくらいなんだから

【読書】グランド・フィナーレ

2021-12-01 20:56:29 | 読書感想文とか読み物レビウー
グランド・フィナーレ  作:阿部 和重

結構古い小説だと思うんだが、芥川賞を受賞した作品であります
主人公がロリコンをこじらせて、妻子を失ったという過去を持つ男なんだが、
その男の一人称的に物語は進んでいくんだが
最初、妻と別れるの至った話について、嘘じゃないけど本当ではないことを語ったりして、
メタ的にも、クズ野郎だと感心させられてしまったんだが
ロリコンというか、もう、ペドフィリアに近い領域の人物のようだが、
それによって失ったものというか、
実の娘に会えないという事実の重さに耐えられない姿というのが
滑稽なような、そうでもないような
それによって、真人間になろうとしていくという感じなんだが
そういうやつの目の前に、また、餌でもないが
どうしても少女と出会う機会というのが訪れてと
そんな塩梅なんだけども、唐突に物語は終わってしまって、
え、それで終わり?グランドフィナーレなの?と
結構衝撃的で、何度か、読み飛ばしを疑って読み返してしまった

一人称の字面だけ撫でていると、致命的な性癖以外は
割と普通のというか、どちらかというとよい人のようにすら思わされる
そういうあたりの良い言葉遣いと丁寧さが、逆に不気味でもないが、
だまされそうな気分になって、そういうやつだからこそよりひどいというか、
案外、本物とはそういう感じなのかもしれないと
勝手に考えてしまったのでありました
気を付けよう、初対面と外面の良さに定評があるというのは、
暗に、何かあるということを巧妙に隠していると言っているようですらあるな

そういう話ではないんだけども、
そのクズであるということが露呈する過程、そして、
それをなじられるという現象を甘受しているというか、
さほどに嫌とも思っておらず、また罪をどう考えるかというところが
欠落しているようにも見えなくもないんだが、
まぁ、なじる人たちも薬やってたり、どうかと思うところだから
読み手としては、なんだかなーという気分になっていたわけなんだけども、
そのあとで、真打でもないが、
本当に改心を促すというか、罪をはっきりと見せることができる人物により
やっと目が開くというのが
読み応えの一番でありました

深読みすると、主人公の罪とそれを償うということについて
これは、そういうわかりやすい代償のような形なんだろうかと
考え込んでしまえるので、そういうところが文学的で面白かったと
思えたのでありました