Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

変則組 28穴リム+36穴ハブのホイール まとめ

2009-03-04 00:24:45 | ホイール
28穴リムと36穴ハブを使った変則的なホイール組 何とか分かり易い様に
まとめようとしますが 私の文章力ではそれが中々難しいです
昨日の段階で頭が痛くなった方も居るのじゃないかな?でも理屈が解れば
自分でこれ以外の組み合わせの 変則組ホイールも出来る様になりますよ
※これを始めて読まれる方は 出来れば前回の日記からお読み下さい




ではまとめましょう



今回使ったのは FIAMME フィアメ ロードリムの赤ラベル28穴 実測345g
Campagnolo カンパレコード ロード用スモールハブ36穴の組み合わせです




用意したスポークは複数の長さの物 使う部品や組み方で長さが変りますので
ここで長さを書いてもあまり意味は無いですが 今回使ったスポークの長さは
後程明記します

※まず事前にスポーク長を出そうと ハブ、リム共かなりシビアに測り
 スポーク長計算器に入れてみましたが これは全く役に立ちませんでした。






今回の計画ではハブの穴使いはこの2通りが可能です
1) 000X000X0000X0000X
2) 000X0000X000X0000X (どちらも0が使う穴です)

2)の方がバランスが良さそうですが 6本組ではどちらでも良いです
1)の方、4本組ではこちらの方がバランス良く組めます




前輪 
1)の穴使いでの4本組です 穴を基準で考えると全て5穴使いになります
2)の穴使いにすると 4穴使いが一箇所出来てしまいます

スポーク長
赤印 295mm  黒印 298mm  無印 300mm
最初、全て300mmで仮組みをしそれから現状合わせで短いスポークに代えて行きました






後輪
上 1)の穴使いの6本組です 
下 2)の穴使いをした反対側です
6本組の場合どちらの穴使いでも 穴を基準で考えると7穴使い5箇所 8穴使い2箇所になります

しかし同じ6本組でも 編み方に依り8穴使いが3箇所になる事があります
8穴使いはスポークが隣のスポークの頭に干渉し 少し窮屈なのでなるべく
避けた方が良いでしょう

スポーク長
8穴使いの部分は交差するスポーク双方 305mm  その他は 303mmです。




作業風景



この一連の作業は一流のホイールビルダーが使う 隠し味です
ニップルとスポークの交点に少量のオイルを(CRC556) 触れ取り時摩擦が減ります






完成近くではスポークをプライヤーなどで挟みながらニップルを回します スポークの
捻れを防ぐ為です スポークの捻れは破断の原因の一つになります
完成前にはホイールに体重を掛け しごいてやります各部の当りを出す為です 愛の
ムチです ここでこのホイールを一晩寝かしてやると尚良いですね






ホイールのセンターを確認しています リムの対角に糸を張り事前に付けておいた
ハブ芯の印しの上を糸が通ればO.Kです センターゲージが無い時にどうぞ・・






触れ取りが完了後 LOCTITE222(液状の低強度)をニップルのスポーク側から1滴
この後ホイールを回し遠心力でニップルの奥までロックタイトを回します
※この様な緩み難いホイール組の一流プロが使う技は 過去日記【1ランク上の ホイール組】






スポークの交点をソルダリング(結線)したフロントホイール ホイールのしっかり感を
出しています






リアホイールにもソルダリング これは固めのホイールにする為には効果的です
※ソルダリングの方法はこちら 過去日記【ソルダリング】





そうして完成した 変則組のホイール


長く数字が沢山出てくる日記にお付き合い頂き有難うございました
ややこしくて頭が痛くなりませんでした?
昔はこんな方法も部品の有効利用で大変意義が有りました
しかし今は部品の選択肢も多く皆が経済的にも恵まれ ここまで苦労し あえてこの
方法を取る事も無いでしょう

でもこんな方法も有ると言う事でご勘弁下さい
この変則組み 実用に充分耐えれます これは使ってきた私が保証しましょう
壊れたら それは使い方が悪い!(笑)

そうそう
FIAMME のリムはデットストックですが CAMPAGNOLO のハブは1970年初期の物です
このホイールの重量ですが 前輪 630g 後輪 700g でした

前回の記事 【 変則組 28穴リム+36穴ハブのホイール 前編 】


コメント (9)
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