Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

舌付ワッシャーの 舌は無ければ困る

2009-06-01 20:28:45 | 自転車整備 その他 
自転車の駆動部 回転部には舌付ワッシャーが使われています
これは回転部の玉押しとオーバーロックナットの間に入れ シャフトに
切ってある溝に舌が引っ掛かり 玉押しとロックナットが共回りするのを
防いでいます この舌が欠けたりすると とても困る事が有ります




これが舌付ワッシャー 自転車ではヘッド小物 ハブ ペダルの回転部
に使われています カップ&コーンの様に 玉当りの調整が必要の無い 
最近のシールドベアリングを使った カートリッジタイプの回転部には
使われる事が少なくなりました






カップ&コーンのハブ Campagnolo カンパや
DURA-ACE デュラエースのハブにも使われています

ハブを組む時にはシャフトにコーン 玉押しを入れ 
次に舌付ワッシャーを入れます シャフトにはこの
舌が収まる溝が切って有り そこに舌が引っ掛かり
ワッシャーは回りません その後オーバーロックナットを
入れ玉当りの調整をします






ハブの玉当りの調整をしている処です
玉押しとロックナットを互いに 反対方向に
締め込み 両方が動かない様に決めてしまいます

ハブの場合は 玉押しとロックナット両方にスパナを
掛ける事が出来るので 特に舌付ワッシャーが無くても
困りません






ヘッド小物です これは上部わんと最上部袋ナットの間に
舌付ワッシャーを入れます ホークのヘッドコラムのスレッド部に
舌用の溝が切ってあります






このヘッド小物の調整も 上部わんにはヘッドスパナ 袋ナットにも
工具が使えるので ワッシャーの舌が無くても困りません




ペダルです ここにもワッシャーを使います
舌付ワッシャーが無いと困るのはこのペダルです






ペダルも他の回転部分と同じ様に玉当りの調整をします
これはカンパのスーパーレゲロですが 玉押しにスパナが
掛かりません 

ここで舌付ワッシャーが大活躍をします 表のロックナット
だけにスパナを掛け 力技で締め込み玉押しを固定してしまいます
これは舌付ワッシャーの舌が シャフトの溝に引っ掛かり 空転
しないから出来る技です






これは今 お散歩自転車に使っている三ヶ島のユニーク トラックですが 
舌付ワッシャーの舌が欠け玉当りの調整が出来ない状態でした

下の写真の右側が 舌が欠けたワッシャー 左は置いて有った
ユニークロードの物を外しこちらに使います

この舌が無いと ロックナットを締めるとワッシャーが空転
しますから その奥の玉押しも一緒に回り 
玉押しもロックナットも固定する事は不可能です これは本当に
困ります






ユニークトラックに使われている 玉押しですが研磨も無し
見事な物です(笑) どの様に整備をしても回転はコリコリ感が
残ります でも発売当時はこのペダルは他の物と比べると良い
物だったんですよ

容姿はカンパのピスト用 鉄プレートと良く似ています
舌付ワッシャーを使えば苦も無く調整が出来ました
わずか 1mm位の突起ですが大切な部分ですね



ちなみに



ペダルのシャフトと玉押し部はこれです
この整備が終わってから買って来てどうするんだ(笑)

コメント (8)
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