Kinoの自転車日記

自転車と共に過ごす日々

ヘッド小物 取り外し スレッドタイプ Campagnolo

2017-12-06 20:43:06 | ロード
先日より整備を続けている National ナショナルのロードレーサーのヘッド小物を取り外します
Campagnolo Super RECORD 1インチスレッドの ITA 規格です





前回は分解したハンガー小物とチェーンホイールを組立てました 今回はこの状態から
ヘッド小物を分解します その為にはハンドル周りやワイヤー類の整理が必要です








ヘッド小物は Campgnolo Super RECORD
フレーム制作後 1980年頃に鉄の小物から交換しています




今回はこの様な工具を用意しています






ステムは CINELLI の MILAMO 刻印 アルマイトがされる前の
A1 を使っています この引き上げ棒の頭は 7mm の六角です








この六角の内部が拡がっています ここは汗で内部が錆びて
そうなるのですが アーレンキーを入れ、緩める方向へ回すと
これだけの遊びが有ります






穴が完全に舐めそうでとても怖いです 8mm の
アーレンキーを削って、穴の大きさに合せてみます






それなりに削ってみましたが 正確な六角に削れて
いないので 反って不安が大きくなりました・・






元の 7mm を使い無理な力を掛けない様に じわっと
力を加えるとネジが緩みました 良かったです




ハンドルを持ち上げると全てのワイヤーが短くて
ステムが抜けません








ワイヤーを自由にするのには前後のブレーキと
変速機のインナーワイヤーを外す必要が有ります








バーテープを巻き替える予定もしているので テープをめくり
アウターワイヤーを自由にしてやりましょう



 




左右のバーテープをめくりました OGK の超薄型を使っています






アウターを止めている黒いテープを剥しました






サイコン用のマウントを外します コードタイプですが
まだ壊れずに使っています でも取り付けて 10年は
経っていません






これでハンドル周りの自由が幾らか確保出来ました






しかしフロントブレーキのワイヤーは外さないと
この後で困ります






このブレーキのクランプボルトは 8mm の頭です








このブレーキはインナーワイヤーを固定すると直ぐに
ワイヤーが潰れてしまいます そこにハンダ付をしています
ワイヤーは切ってしまいましょう ワイヤーが取り外せました






ハンドルの高さが解る様にテープでマーキングをしてから
ステムをフォークコラムから抜きました 傷が付かない様に
養生して自転車に預けます




落ちても困るので紐で吊っておきます






ヘッドパーツを分解します 使う工具は 32mm の
ヘッド用スパナです






まずは一番上の 袋ナットです そこに工具を掛けますが
パーツが軽合金ので傷が付かない様に 出来るだけ優しく
取り扱います






上部の袋ナットです ※ 今回は全て正ネジです






舌付ワッシャーです これは純正では無く薄い物を
使っています






上部ワンを外します 固着も無く上手く回りました








リテーナーです これには使う方向が有ります この時に
覚えておくと良いですね グリスは柔らかくなっていますが
特に悪い状態では有りません




上部玉押しの状態です




フォークはメンテ台に固定されているので フレームを
持ち上げてフォークから抜きました




フレームは自転車小屋の天井に吊っておきましょう






フロントフォーク側のベアリングです これにも方向が
有ります






下側のリテーナーも上部と同じ程度の汚れ方です
ただ分解するだけでは無く色々と観察する癖を付けると
良いですね




フォークコラムです ヘッド小物をねじ込む為のネジが
切って有ります、これがスレッドタイプと呼ばれる所以です

ここで各規格のおさらいをしておきましょう
ヘッドチューブ用 上下わん 挿入部 JIS 30.00mm
                        ITA 30.20mm
                        FRA 30.20mm
フォークコラム  下部玉押し挿入部 JIS 27.00mm
                        ITA 26.40mm
                        FRA 26.50mm

フォークコラム  スレッドネジ     JIS B.C 1"X 24TPI   
                        ITA 1"X24TPI
                        FRA 25X1.0mm

ネジの規格が JIS ITA と同じで実際それぞれねじ込む事が出来ます
しかし ネジの角度が双方違い JIS 60° ITA 55° だったと思います
正確に言えば互換性は有りません また FRA 規格は今はほとんど
使う事は有りません





これでヘッド小物の分解が終わりました この駆動部は大きく回転する訳では無いので
軽視されがちですが 自転車に乗っている時は脚の回転に併せ小刻みにハンドルを
左右に動かしています そのわずかな動きが走りに影響し、ここを整備する事で
走りが軽くなったと感じる程です 定期的にグリスアップをしてやると良いですね

前回の作業 【 カンパニョーロ チェーンホイール 取付け 】

次の作業 【 ヘッド小物 洗浄 スレッドタイプ 】

コメント (9)
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