森の中の一本の木

想いを過去に飛ばしながら、今を見つめて明日を探しています。とりあえず今日はスマイル
  

ありがとう、伊達直人様

2011-01-15 01:06:26 | 梢は歌う(日記)

ある朝突然、養護施設の玄関に置かれていた30個のランドセル。

いったい誰が置いたのか。置いた人の名前は伊達直人。

タイガーマスクの主人公の名前。漫画の中の伊達直人は、自分自身も養護施設で育ち、プロレスで稼いだお金を匿名で寄付し続け、施設を支えている。
・・・・などと、今更私なんかが書くこともないですね。連日ニュースで詳しく伝えてくれていたと思います。

年の初めの粋なプレゼントだと思いました。

だけどそれはそれだけに終わりませんでした。日本のあちらこちらに伊達直人は現れたのです。

ある手紙には

「伊達直人運動に共感して・・」とありました。

いつも間にか運動になってしまったのですね。そして、「仙台だから伊達政宗」とか、または矢吹ジョーや星飛雄馬の名前の人が現れたり、「○○県の子供達にも」と自分の県で遅れを取るまいという感じに、同じような事が起きました。中には「中学生の伊達直人」と言う者もあり、なんとなくいただけないけれど、エスカレートしたのか予告タイガーマスクまで現れたりもしました。

 

私は、このニュースが流れるたびに、なぜかジーンと来るのです。そして心が温かくなるのですよ。タイトルで「ありがとう。」などと言っていると、さながら福祉関係の人間みたいですが、そうではありません。寒い冬の日に、仄かに心を暖かくしてくださった伊達直人さんに「ありがとう」と言いたくなってしまっただけなのです。

たった一人の人が何かしらの心の事情により起こした行動が、言葉は軽くなりますが「流行」を生み出したのですね。

善意の。

最初の伊達直人さんには、いったいどんな心の事情があったのだろう。そのお金はどんなお金が使われたのだろう。どんな事を考えながら、ランドセルを購入したのだろう。
そんな詮索したくなるような気持ち、正直なところありました。でもなんだか嬉しくなってしまいました。

きっと二人目の伊達直人さんは、私と似たような気持ちになったのかもしれませんね。

誰でも出来ることではないのですよ。何よりお金が必要で、そして行動力が必要なのですよね。
そして最初の贈り物がランドセルだったから良かったのだと思います。

 

テレビを見ていた多くの伊達直人さんたちは、
「そうか、こんなお金の使い方があったのだ。」と気が付いたのですよ。

ちょっと最初は、そこそこの大金が出せる人がやっていたのだと思いますが、そのうちに自分達でも何か出来るかもと、複数で相談しあったり、出来る範囲の事をやりだしたりと形を変えていったのですよね。

 

私は、この二人目の伊達直人さんが要だと思っています。一人いた。そして二人目が続いた。だから三人目も立ち上がったと言う図式。

今、リサーチしたい事があってパラパラとパソコン回りをしてみたら、もう350件にもなっていたのですって・・・・
凄すぎる・・・・
ほんわか~と言う気分で、この記事を書き始めたのですが、ちょっとあっけに取られてしまいました。

まさに「流行」。

 

流行と言うのは一過性の事も多く今だけのことかもしれないけれど、今起きていることは現実で、それが駄目だと言う訳ではありませんよね。

だからと言って、すべての人がタイガーマスクになる必要もなく、寄付と言うものは今までどおり出来る時に出来る範囲でやっていけば良い事だと思います。

だけど、ある意味自己満足であっても名無しのヒーローになるなら今かもしれませんよ。
(寄付は究極の、だけど大切な自己満足だと私は思っています。悪意はないです。)

また、誰に褒められる訳でもなくても地道にそういう活動を普段からしていられる方々こそ、本当の名無しのヒーローなのかもしれませんね。

それでも私はちょっとだけ、最初の伊達直人さんにはインタビューしてみたいですよ。
「こんなブームになってしまって、こんな現象が起きると思いましたか?今のお気持ちは?」ってね。

 

それから施設にいる子供達が、今度の事をちょっとだけでも喜んでいたりワクワクしていたりしたら良いんだけどなと、思っているのですがどうなのでしょうね。

 

 

 

※リサーチしていたのは「福祉施設への寄付の仕方」。そんな言葉で検索するといろいろ出てきますよ。いろいろあるのでリンクできませんが、綺麗なぬいぐるみも寄付できるのかとか知らなかったこともありました。頂いたのに子供の成長に合わなくてほとんど着せる事のできなかった新品同様の子供服とか、文房具とか、頂きすぎて余ってしまった食品とかも喜ばれるらしいですよ。

ちなみに、そのような物品の寄付は施設の玄関前ではなく、窓口を通して要か不要かを確認してされた方がいいと思います。お金の場合は要か不要かなどと聞く必要はもちろんありませんが、常に受け付けています。ある金額以上だと確か税の控除対象になったと思います。(私は阪神大震災のとき、寄付を郵便局からした時にその事を初めて知りました。)まっ、そんな事は関係ないですかね、今は。

 

 

 


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