いったいどうしちゃったんだろう。急に面白くなってきました。
今回もジワーッと涙ぐんでしまいました。
兼続もウルウル。
「やっぱりこいつは泣き続けるんだな。」と、だんな。
「いいじゃないの。ここで泣かなきゃ、カネタンじゃないよ。」
いつからカネタンになったのかは知りませんが、テンション日替わり時替わりなので、彼がそんな名前で登場するのは一度きりの予感。
景虎が逝き、御館の乱も一応の収束(いまだ内乱中)を向かえたわけですが、景勝と武田の姫の婚礼の事を知った信長と家康の反応が、ほぼ同じで面白かったです。
―後ろにそれを画策した誰かいるのか。
信長が、それはいつか殺せと命じっぱなしで確認もしていないあの男だったと知ったら、彼はどう反応するのだろうかと思いました。
命令違反放置の甘い信長設定なので、どうしても彼に大物感を感じることが出来ません。
家康登場。変な格好!
ああ、帽子代わりなんだ。なるほどね。
こちらは大物感が漂っています。あの柿は、先が少し尖っているけれど、渋くないのかしらと変なことが気になってしまったりして
私この二人の言動を聞いていて、あのポーズを思い出してしまいました。
ほら、ひざまずいて両肘曲げて、手のひらピらピらの応援の仕草。
もちろん、その真ん中にはカネタンがキラッと。(あれ?二回目)
でもワタクシ、彼らが凄い凄いと褒めたので、ようやく気がつきました。(鈍い!!)
やっぱり彼は凄いです。
武田と手を組んだのは、景虎に勝つ為だけではなく、勝った後に生き残るためだったのですね。私は目先の事だけを見ていました。要するに数の足し算引き算。
今回は結構気に入ったシーンが多数ありました。
景勝が兼続に家老の話を切り出し、彼が辞するシーンです。この内乱の責めを感じている兼続に、責任は自分一人にあると景勝は告げます。
「誰もが後継の者だと認める力が自分にあったなら・・・」
「兼続があの時動かなかったら、我らが今頃滅んでいた。」
ドラマの中の綺麗事では済まない現実を語る景勝。そう語る景勝の顔は何かから抜け出たようなすっきりした顔をしていました。
非凡なるカリスマ、謙信の後に続かなければならない者は、いかなるものも凡人にしか見えない。その苦悩とそれでもこの国を守らなければと言う決意を感じました。そうでなければ、景虎の死さえ無駄になってしまいます。
朴訥景勝、嘘がつけないいい男です。
婚礼の夜、短剣を景勝に突きつける菊姫。でも、これは俗に言う「釣り」。
予告編では、この後に兼続が「医者医者」と叫ぶので、騙されちゃったご年配のご婦人もいらっしゃるのじゃないかしら。
その姫に、「武田をどんな時でも守ってね。」と頭を下げられたのに
「約束は出来ぬ、すまぬ。」と答えてしまう正直な景勝。
ショックを受けて引き篭もりになってしまう菊姫の元に、仙桃院が訪れます。話しは前後になってしまいますが、この仙桃院が一人春日山に帰ってきた時も切なかったですね。
兼続に
「景虎も華も道満丸も、あれは定め。」と言う仙桃院。
一家消失が「定め」と言う言葉で括られていくとは、やっぱり戦国時代は悲しいですね。
かつては同じ立場だったと慰める仙桃院に、菊姫は、それで幸せだったのかと容赦のない質問をするのでした。
「夫を殺されて、また華姫も失って・・・」
その時兼続がお見せしたいものがとやって来ます。
それは越後に春を告げる雪割草。
雪割草って、綺麗なかわいい花ですね。
雪が水滴となって、花びらが光っています。ナイスな映像です。
この時兼続は結構良いことを言いました。でも、ほとんど忘れてしまいました。
ただ仙桃院には、子供の頃遊んだこの場所に華が戻リ、上杉を見守っているのではと言う思いに駆られる何かを言ったのだと思います。
そう思うと、仙桃院は心抑えきれず庭に降り立ち、雪割草に「華」と呼びかけ堪えきれなくなって嗚咽するのでした。
このシーンは、ちょっと泣けました。
幸せか否かではなく、懸命に生きてきた女性の後姿に菊姫も心を開いていったように思いました。
内乱の終息のために景勝、自らの出陣の折、見送りに来る菊姫。
メデタシメデタシ。
が、まだ続きがありました。
「これはしたり。」
これ、久し振りに聴いた様に思いました。
景勝と兼続が酒を飲み交わすところです。
「菊姫は、越後の夜明けはことのほか美しいと言っていた。」と景勝がのろけます。意味深ですね。
夜明けの珈琲~二人で飲もうと~♪
って、思わず口ずさんでしまいましたよ。
メデタシメデタシ
じゃなくて~、
兼続は直江信綱の勧めもあって、家老職を引き受けることにしました。上田の衆もそれぞれ城持ちになりました。
涙ぐみながらそれを見守る父。父は城を去るといいます。もう何も教えることはないからと言うのです。いいお父さんぶりで、高嶋次男さんにはぴったりの役どころだったと思います。なんで彼は他では、似合わない悪役路線を頑張っているのかしらと、ふと思ってしまいました。
兼続が家老になって、結局メデタクない結末を迎えてしまう人が・・・
「医者~、医者~」ってここに繋がったのですね。
次週は「直江兼続誕生」。
ヒドイわ。一週くらい間空けてあげようよ~