しんしんと夜が積ってゆく音に耳を澄ましているとね
あたしは「愛」の詩が詠いたくなる
だけれどさ誰に向けて詠おうか
遠い時間をさかのぼり、あの人に会いに行こうか
それともね
妻母のうすぎぬ、そっと脱ぎ捨てて
傍ら眠るこの人に詠おうか
金や銀、煌く雲に日は落ちて
夕べの祈りのその中に
あふれる思いが満ちてくる
愛しているよ
愛しているよ
あたしの思いと言葉を受け止めて
植木等さん死去 80歳 「無責任男」で一時代(朝日新聞) - goo ニュース
昔、ラジオの深夜放送のリクエストの企画で、一枚しか来なかった葉書の曲をかけると言うものがあった。
出さなかったのだが、出したらかかるかも知れないと思ったのが、この「花とおじさん」だ。この曲は、他の女の人が歌ってヒットしたが、もともとは植木等の曲だ。だから、もちろんその葉書には「植木等の」という文字を忘れてはいけない。
私は、この植木等が歌う「花とおじさん」が大好きで、初めて聞いたときからそれ以後いつも、まるで条件反射のように涙が出て来てしまう。
「サラリーマンは気楽な家業と来たもんだあ~」と、外では、明るく元気に頑張っている男達。でも、ひっそりとした家に帰って来ると、心を癒してくれるのは、自分を無言で励ましてくれる一輪の花。
その花は、本当の自分を知っていてくれる。優しくて責任感の強い自分のことを・・・
その花に水をあげていると、花は「うん、うん。」と頷いてくれているような気がしてしまう。
私は植木等が、大好きだった。だって、彼はスリムでハンサムだったから。私の父より年上だが、イメージが父と重なったのかも知れない。子供の時、いつも行っていた二番館の映画館で「日本一のゴリガン男」と言うのを見た。あんなふうに、智恵を生かして強気で生きてみたいものだなと子供心にも憧れた。
お気楽無責任男を演じていた彼は、実は真面目な責任男だった。でも、たぶん彼のことが好きだった人は、みんなその本当の人柄を知っていたような気がする。
「なんである、アイデアル」
「お呼びでない。」「はい、それまでよ~。」と言う言葉や「スーダラ節」など、たくさんのものを持っていた植木等だが、今私の心を通り過ぎていくのは、この「花とおじさん」だ。
この「花とおじさん」ってどんな曲と思われる方は→■
(もう、リンクしてないともいます。音源が見つかりません。ここにあるよと教えて頂けたら幸いです。)
この曲を聴いていると、いつもこんな物語が頭に浮かんできていた。
― 男は(もちろん、キャストは若き日の植木等)、会社ではテキトーに調子良く遣っている会社員だ。ある日路地裏で、足を怪我している少女を助けてしまう。
酔っ払っていた男は、とりあえず家に連れて帰って手当てをしてあげるのだが、少女は自分の事は何も言わない。代わりに、小さな声でこう言った。
『あの、治るまでここにいてもいいですか。』
最初は戸惑った男だったが、清楚な感じの少女に、何か事情でもあるんだろうと思い、自分の事もそのうち話すだろうと、何も聞かず置いてあげる事にした。
でも、少女が家に待つ生活は、男にとっても予想以上に楽しいものだった。足を怪我している少女はこれといって何もしてくれるわけではないが、一緒に食事をし、今日あったことを話す。少女は微笑みながら聞いている。
男はだんだん、生活に張り合いが出てきた。
だけど、そんな矢先。家に戻ると、少女が部屋の中で倒れていた。驚いて抱きかかえ
『どうしたんだよ。』と声をかけると、少女はやっぱり、小さな声で
『ごめんなさい、あたし本当は・・』と言って、息だえてしまった。
少女の事は、警察にも届けたが、結局何も分からないままだった。死因さえ、突然死と言われただけで、本当の事は何一つ分からなかった。
ある日男は、スィトピーやデイジーや、マーガレットなどの花を買って不器用に花瓶に入れ、少女がいつも座っていた場所の近くに飾った。その花を見ていたら、涙が込み上げてきて、男は大きな声を張り上げて泣いた。
ある日の会社。通りがかりに課長が男の肩をぽんと叩いて
『例の件、またテキトーによろしく頼むよ。』と言うと、男は
『俺、遣りませんよ。』と言っている。
『えっ。』課長は驚くが
『俺、テキトーになんか遣りませんよ。一生懸命に遣りますから。』
そんな風に呟く男の姿があった。 ―
植木等さん、楽しい時代をありがとう。
シーズン5の「相棒」のテーマは、時効廃止と優しさかなと思っていたら、最終回はやってくれましたね~♪
みんなが見たかった、こんな「相棒」。
「風林火山」では勘助の活躍無しで物足りず、知略謀略の攻防戦にワクワクしたかった方は、 み~んな「相棒」を見たら満足出来たと思いますよ~。
と言っても、見なかった方は後の祭りですね。再放送の時をお楽しみに。
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ちょっと、冷たかったですか~。でも、あぁなってこうなって、ニ時間丸ごと面白くて、あのセリフにもこのセリフにも感心していては、私には書けません。こんな時私はいつも、「詳しいあらすじはコチラ」と丸投げしてしまうのだけれど、この「あらすじ」なのに「詳しい」と言うのも、変だなと思って、途中からごく普通に「あらすじはコチラ」と書くようになったの気付いていましたか。
・・・・・
ああ、そうでしたね。そんなこと興味ないでしたよね。すみません。でも、テレビ朝日の「相棒」のHPのストーリーは、本当に詳しく書かれていて、いつも感心していました。まるで、ドラマブログのようです。それでも、最終回の分は面白い所が多すぎて書ききれていませんでしたね。でも、だからといって私には、その穴埋めなどは出来ませんが。セリフや雰囲気から詳しくブログを書いてくださる方にもお任せです。
その詳しいあらすじはコチラ
大都会東京の夜、緊迫した感じで物語は始まり、お正月のスペシャルの時のようでしたね。オープニングからワクワクしてしまいました。
今回音楽が良かったですよね。場面場面で闘う「相棒」感じてしまいました。
夜の大都会、ビルの屋上で争う男二人。だが、一人は転落してしまう。警察の捜査が入るが、下足根が残されていた。その様子をジーっと見つめる謎の男。翌日その下足根が盗まれてしまう。盗めるのは警察内部の人間、又は、それが出来る技術を持った人間。
が、その男も殺されて・・・
テンポ良かったですよね。どんどん引き込まれてしまいました。
以下メモ的ですが・・・
能面小野田さんの大活躍でした。本当にいつも無表情ですよね。だけど、それが又怖いのです。小野田さんと右京さんの朝食シーンの公園は、日比谷公園って、最初の時に教えていただいたのですが、ぜひ行ってみたいと思っています。
小野田さんのセリフは良かったですよね~
「写真持っていますか。」
「うん、偶然持っている。」―またまた・・と思ったら
「はい、これ鍵。」
壷から何かを出す時、薫に
「出してみて。爆発物だといけないから。」ってあなたさ・・
警察庁長官、岩佐に
「とっとと出て行きやがれ。」と引導を渡し、スカッとしましたね。
ラストに、去っていく岩佐に
「一度会ってみたいとおっしゃっていましたから。」 と二人を引き合わせます。
「君らしい餞別だ。」
私はこの「餞別」は最初「選別」かと思ってしまいました。ある意味掛詞かも知れませんね。
だけど、「いつかその二人の顔を見てみたいものだな。」と長官が言ったのは、嫌味みたいなものでしょ。それを、最後に持ってきて、フィナーレに使ってしまうなんて、もう拍手するしかないですね。
凄いなと思ったのは、地方公務員法49,50条。49条は、地方公務員はその人事の不足を言うことが出来る。50条はそれを公開の場で口頭審議出来る。と言うようなもの。
確かめてみたいなと思っても、我が家の小六法は、開かずの扉の中のあの箱の下のその奥の箱のその一番下辺りに入っていて出来ませんが・・・
もう、凄いよ。右京さん。でも、本当に凄いのは脚本書いている櫻井武晴さんですか~
だけど、右京さんは頭脳明晰なだけではなく、強いんじゃないですか。アクションシーンも楽しめましたね。
・・・・・・・又、半年後お会いしましょう。
夜景は「東京夜景」からお借りしました。何で、今頃書いているのかって思われた方は、一つ前の記事をお読みください。