「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

4月のこども元気クリニックの病児保育利用状況

2007-05-08 10:53:27 | 各論:病児保育
新年度4月から、
自主運営にて、
こども元気クリニックの病児保育を
運営しています。
(運営内容は、利用料金も含め、
中央区から委託をいただいていた時と、
なんら変更はございません。)

4月の利用状況をご報告させていただきます。
( )は、利用希望者数

2月 5 (14) 
3火 5 (11)
4水 5 (11)
5木 5 (12)
6金 3 (9)

9月 4 (10)
10火 1 (9)
11水 3 (9)
12木 3 (11)
13金 2 (6)

16月 3 (7)
17火 5 (10)
18水 3 (7)
19木 5 (9)
20金 3 (13)

23月 4 (12)
24火 2 (9)
25水 0 (3)
26木 3 (2)
27金 3 (7)

4月の運営日数20日
利用者数延べ67人
利用希望者数181人

利用希望者数は、定員6名より超えた場合、
キャンセル待ちとなります。
結構、4月もキャンセル待ちをしていただいた状況が、
わかります。


利用希望者の中には、
実際は当日利用できた人、
当日子どもが調子よくなり、
利用の必要がなくなった人などがいらっしゃいます。

また、定員6名なのに、利用者5名までと言う日がありますが、
おたふくや、インフルエンザの隔離を必要とする子が
いたために、スタッフが割かれ、利用定員をさげています。

私は、いつも当院の病児保育を利用したいと希望するのに、
キャンセル待ちになってしまう人をみて、
申し訳なく思ってまいりました。

すべての人に、キャンセル待ちなく
対応できる病児保育、
病児保育利用希望者に100%対応できる
体制整備を、民間・行政で力を合わせ、
作って行きたいと考えます。
病児保育を解決することが、
仕事と子育ての両立する社会をつくるための
鍵を握ると考えます。

そして病児保育を解決する、
その鍵は、先日5/6書きましたが、
子育て支援の人材養成にあると思っています。


流れ図1)

地域で子育て(子育て支援の人材養成)

病児保育が機能する

仕事と子育ての両立可能な社会

大人たちの自己実現

子どもが親の背中を見て育つ

輝く未来の日本
(少子高齢化問題の解決)


さらに言うのであれば、
この流れ図は応用が利きます。

流れ図2)

地域で介護(介護の人材養成)

在宅医療・介護が機能する

仕事と介護の両立可能な社会

大人たちの自己実現

子どもが親の背中を見て育つ

輝く未来の日本
(少子高齢化問題の解決)

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政治学者石井貫太郎先生のわかりやすい政治の話『憲法改正』

2007-05-08 09:41:03 | 政策・マニフェスト
石井貫太郎先生から、メールが届きました。
『憲法改正』のお話が、
いつもの貫太郎節でなされていて、
『憲法改正』の背景、その本質が、
非常にわかりやすく書かれていました。
貫太郎先生にお願いして、
ここのブログでの掲載の許可を頂きました。

以下、貫太郎先生による『憲法改正』のお話
*******************
以前、国連系の某NGOが主催するシンポジウムへパネリストとして招待されたので、名古屋まで行って来た時のお話です。

例によって本題そっちのけで(笑)、懇親会での話題は日本の「憲法改正」となりました。

アメリカ人(歴史学)とフランス人(政治学)の教授から「日本人はどうしてそんなに憲法を改正したいのか?」と問われたので、解説してあげました。

私:「残念ながら日本人には政治学の常識が不足している人たちが多いので、憲法と法律とを混同していて、国家の基本法であるはずの憲法をその他の法律と同じように「周囲のお付き合いや時代状況に合わせなければならないもの」と勘違いしているわけよ…」

仏:「どういう意味だ?」

私:「お勉強が大変で自信がなくなり、ついでに親からの要請もあって、弁護士や裁判官になる夢を捨ててとりあえず大学の法学部へ行ければ良いってことになり、目標値を下げたいわけだ…」

米:「しかし、そんなことをしたら法学部に行くことすらもできなくなるぞ」

私:「そうそう、あんたアメリカ人のくせによく分かってるね(笑)。人間も社会も、夢や目標は高く持たなくっちゃいけない。大人物を目指して頑張って、やっとそこそこの人間になれる。最初から低い目標じゃ、それなりの成果で終わることは明らかだな…」

仏:「そのうち、どこでも良いからとりあえず大学へうかれば良いやってことになるぜ(笑)。ところであんた、どうしてそれを公言して国民を啓蒙しないのか?」

私:「ダメダメ…(笑)。この国では大多数の人間が学術研究者よりも実務家の方がエライと思っているから、われわれ学者なんかの話には一部の人々しか耳を貸さないの…」

仏:「なんだそりゃ、おかしな国だな…(笑)。それで、憲法を改正すると誰が得をするんだ?」

私:「大企業や農村から献金をもらってる第一与党(自民党)の政治家たち、そのお取り巻きの宗教団体やお役人たち、おこぼれにあずかる組織票の人々あたりかな。ついでに、大企業の労働組合を票基盤とする第二与党(民主党)の政治家たちにとっても悪くはない…」

米:「そんなの人口から見れば国民の何割かの少数派だろうが…。マスコミは何してるんだ?世論の反応は?ほかに野党はないのか?」

私:「え~っと、何してんのかな???政府のお先棒担いでると受け取られかねないようなアンケート結果ばっか公表してるわな…(笑)。ほかの野党は時代の役割を終えてるし…。そうだ、あんたたち、いっそのこと日本に帰化して政治家にでもなると良い。こんなに治め易い国民ばっかりの楽な国はないぜ。おまけに外人には甘いから、ずいぶんと快適のはずだ…」

仏:「やめとくよ。だってそんな調子では、俺が年寄りになる頃にはこの国があるかどうか分からないからな(笑)。」

私:「なるほど、フランスがすべてにおいて立派なお国とは言わんが(笑)、きっとこの国よりは長持ちするのだろう…」

米:「おまえはそれで良いのか?」

私:「だって、国民の大多数が政治や外交よりも経済の方が大事だと思っている…、というか、経済や文化を統括するのが政治だという事実を知らない。そんなお国柄じゃ、まあこんな程度だよ…」

米:「なるほど、おまえも日本人というわけだ…(笑)ところで、日本人が政治学を知らないのはなぜだ?」

私:「それは学校で教えないからさ。エルメンタリーでもセカンダリーでも、政治の勉強と言えばもっぱら憲法の条文解釈が中心。これは法学的な学習ではあっても政治学の勉強ではない。その理由は、おそらくは政治学に精通した国民が増えたら、あんたらの国みたいに扱いにくい国民が増えて為政者が治めにくくなるからさ(笑)。ちなみに日本では、なぜ選挙をやるのか、なぜ民主主義が必要かなどの問いに正確に回答できる政治家はほとんど皆無だ…」

仏:「ついでに、どうして学者よりも実務家がエライなんてトンチンカンな勘違いが生まれたんだ?」

私:「はははっ…(笑)、それはだねぇ~、いわゆる「団塊世代」と呼ばれる人たちがいて、この人たちの一部が「平等主義」というコンセプトを勘違いして…」

おっとっと、特定世代への批判と誤解される危険があるので、今回はこのぐらいで…(笑)。

(以下省略)
*****************
ここまでで、今回は終わりでした。
また、面白い記事が届きましたら、
掲載を考えて行きます。
日本の政治をよくするために。

コメント (1)
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抗生物質(抗菌薬)の適正使用

2007-05-08 01:20:03 | 医療
昨日5/7、夕刻、朝日新聞のAERA記者の取材があった。
内容は、抗生物質(抗菌薬)の適正使用について。
私自身は、抗生物質(抗菌薬)の適正使用の
ガイドラインをまとめるような仕事には関わっていないので、
そのあたりのことは、別によく知る先生をご紹介させていただいたが、
抗生物質(抗菌薬)を処方する現場の声ということで、
インタビューを受けさせていただくこととした。


このテーマは、私の日常診療の上でも、
力を入れていることでしたので、
出来うるだけの回答をさせていただいた。
結局、2時間程にわたるインタビューとなった。


インタビューで伝えたかったことは、
*どんな薬でも同じことが言えるが、
 効用と共に、副作用があり、
 その両方に目を配る必要があること
*信頼できるかかりつけの医師を持ち、
 治療内容を、気軽に聞ける関係をもつこと
*病気になった時の基本的な対処法は、
 知るようにすること


抗生物質(抗菌薬)は、以前に比べると、
ましになったものの、安易に使われてきた。

抗生物質(抗菌薬)は、病気の原因が、
細菌感染によるものの場合、効用がある。
大抵、風邪(感冒)の原因は、ウイルスであり、
効かない。

抗生物質(抗菌薬)は、安易に使われた場合、
*薬剤耐性菌をつくる危険性がある。
 そして、この薬剤耐性菌をもってしまうと、
 治療に難渋する中耳炎でてこずったりする。
 また、万が一、大きな事故や病気で、
 免疫力が低下すると、薬剤耐性菌が命に関わる
 悪さをすることもありえる。
*抗生物質(抗菌薬)が、腸内の善玉細菌まで、
 殺し、下痢の原因になったりする。
*安易に感染を治すことにより、
 体をアレルギーの方向に誘導する懸念もある。


小児科医も、外来小児科学会を中心に
「小児上気道炎に対する抗菌薬使用ガイドライン」を
作成している。
耳鼻科医も、日本耳科学会、日本小児耳鼻咽喉科学会、
日本耳鼻咽喉科感染症研究会が、
「小児急性中耳炎診療ガイドライン」をまとめた。


「熱だから、とりあえず抗生物質(抗菌薬)」
「風邪で、二次感染がこわいから抗生物質(抗菌薬)」
という安易な投与から、
我々医師も、少しずつ変わろうとしている。



中央ネットで、抗生物質(抗菌薬)の適正使用の記事を
以前書かせていただいたことがある。
参考までに、アドレスは、
http://www.tokyochuo.net/meeting/doctor/2005/04/index.html


本日5/7の自分の治療を振り返ってみた。
抗生物質(抗菌薬)は、
5人に投与。
1人は、肺炎疑い
1人は、溶連菌感染症
3人は、とびひ。
上気道炎(感冒)への投与はなかった。
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