「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

予算委員会 3/13質問報告【民生費】

2008-03-13 21:55:51 | 医療
民生費に関わる予算審議がありました。
民生費:児童福祉、ひとり親家庭支援、保育園・児童館、生活保護、障がい者福祉、福祉センター、高齢者福祉、敬老館・シニアセンター、国民年金など
私は、火災報知機無料取付に関してと緊急課題4点(障がいのある方の雇用、保育園待機児、子ども家庭支援センター、一人暮らし高齢者)を取り上げました。(質問時間45分)

【Ⅰ】火災警報器の無料取付について
****制度の概要****
 火災予防条例の改正により、平成22年4月から全住宅に火災報知器の設置が義務付けられました。一定所得以下の高齢者等の住宅に火災警報器の取付を行う施策です。
 対象は、高齢の方への支援事業としては、65歳以上の一人暮らし高齢者および高齢者のみの住民税非課税世帯と、75歳以上で介護保険料が第1段階から第5段階(所得金額が200万円未満)までの高齢者が属する世帯。2520万円計上。
 障がいのある方への支援事業としては、身体障がい者手帳所持者が属する住民税非課税世帯、東京都愛の手帳所持者、精神障がい者保健福祉手帳所持者が属する属する住民税非課税世帯。391万3千円計上。
 設置個数一世帯2個まで。

***質問内容***
 その設置者は、一般の業者でしょうか?
 安全にきちんと作動するように設置しなくてはならないことは当然のことであるが、消防団員がつけるなどの想定は?消防団員などが設置にお伺いする際に、防災のアドバイスをしたり、生活にお困りな点をお伺いすることなどができれば、さらに役立つのでは。社会的に弱者といわれる方のお宅への訪問のせっかくの機会であり、その機会を有効に活用してみては。
 また、雇用創出の機会でもあるので、シルバー人材センターの方が設置作業を受けるようにしては。

回答として、一部では消防団員が行うことなどの声も上がっているということであった。それを見守りたい。

【Ⅱ】障がいのある方の就労支援
小坂質問①:就労支援施設の工賃と利用料について
就労支援施設区内5施設のうち1施設が、工賃よりも施設の利用料が上回っているという。どれぐらいの負担に現状ではなっているのか?

回答①:
福祉センター内での場合、5人が利用しているが、それぞれに作業量が異なり一概には言えない。全員を平均した場合、月に750円のマイナス。

小坂質問②:コミュニティバス
就労支援施設をうまく路線に含んだ路線計画を立てて下さい。

回答②:
路線を組む時に検討に入れる。

小坂質問③:雇用の機会や区の事業の発注
雇用の機会を増やす努力や区の事業の発注をもっと就労支援施設に行えないか。
例えば、
*防災グッズ、新企画「中央区まるごとミュージアム」関連の準備物、リサイクル関連の作業、公園緑化作業、点字名刺作成など。
*中央区の観光情報コーナーを銀座4丁目のピアス銀座ビル内に設置する計画だが、それを機会に「中央区のグッズ」を開発し、それを発注する。
*地下鉄駅構内にパン屋さんなどをオープンさせる。
*区役所や外郭団体の職員として雇用する。
*中央区が入札をかけた場合、企業選定において、障がいのある方の法定雇用率を満たしている企業の点数配分を高くする。
*区内中小企業が障がいのある方の雇用を行う場合の助成制度の創設。
などなど。
質問として、
)雇用創出の努力はどのようにしているのか。
)入札の場合の企業選定における点数配分を高くするような制度の導入の可能性は?
)区内中小企業が障がいのある方の雇用を行う場合の助成制度の創設などの検討は?

回答③:
)パン工房アラジンなどで、雇用の機会を作っている。また就労支援センターで、企業への就労支援を行っている。今後は、就労支援の自立支援協議会であり方の検討をしていく。
)現段階で、そのような制度をもっていない。高齢者の雇用率など他にも配慮するべき点はあるので、今後研究する。
)300人以上の企業で雇った場合、国からの助成制度はある。

小坂質問意見④:雇用の定着
就労しても継続して勤務することが難しい場合がある。そのような場合の対応や就労全般を支援するために、「就労支援センター」のジョブコーチ4名が配置され勤務している。さらに増員してはどうか。その場合、団塊の世代の方をスタッフとして採用。その方々のネットワークも用い、就労の機会を広げることが出来るかもしれない。

障がいのある方の雇用は、重要な問題である。その親御さんが、自分がいるうちはまだしも、いなくなった場合のことがとても不安であるという声をよく聞く。自立支援協議会は、今後も充実した活動を行っていくわけであるので、施策の充実を見守って行きたい。


【Ⅲ】保育園待機児問題、子ども家庭支援センターのあり方
小坂質問①:保育園の年度途中の入園
保育園の待機児の問題の中で、年度途中の入園は難しい状況か?

回答①:基本的に空きが出て、入園できる形。品川区では、育児休業を終えたタイミングで入園できる制度(出産前から入園月の予約が出来る)がある。ただし、現に予約した人よりも優先させるべき人が希望した場合、予約の枠をあけておいたままでいいのかという問題もある。この制度の行方を見ていく。現段階で、この制度を区の認可保育園で実現するのは難しいと考える。

小坂質問②:認証保育園での区内者の枠
認証保育園では、年度途中において区外者が入園することをみることがある。

回答②:区外者より、区内の児童を保育した方が、有利な助成になるようにしている。現状を調査する。

小坂要望:認証保育園も都の制度・補助金を用いている点で、区外者も受け入れる必要があるのはわかる。ただ、認証保育園では、先ほどの年度途中の入園する人の為の枠を設けることができるのではないだろうか。まずは、品川区の制度を良く分析して行ってほしい。

小坂質問③:保育ママ(家庭福祉員制度)
保育ママを増やしていくことが、待機児童を解消するひとつの鍵になるはずである。これは施設がいらない。また、むしろ保育ママにおける少人数保育の方が、乳幼児では向いていると私は考えている。

回答③:現在保育ママ9名が活動されていて、26名の乳幼児を預かっている。保育ママとの懇談会で、課題を抽出し、改善を図っていく。

小坂要望:
是非、課題の分析をお願いしたい。現在、子ども家庭支援センターがあるが、そういう場所を利用し、子育て支援を受けていた人が、子どもの成長と共に、子育て支援をする側にたち、例えば保育ママになるような方向で、今後、増やしていってほしい。

【Ⅳ】一人暮らし高齢者への制度
小坂①「一人暮らし高齢者、寝たきり、家族なし」というようなケースもある。後見人制度や、災害時要援護者制度などの充実を望むが区としての対策は。

回答①
緊急通報システムや、今後、地域見守り事業支援(62万7千円計上)を導入する。

小坂:施策の充実と共に、「生きがい」を感じていただける施策を共に考えて行きたいと思う。
(最後は時間の関係で、尻切れトンボになったが、介護事業予算・後期高齢者医療予算で取り上げて行きたい。)

以上でおわり。
詳しくは、後に出る議事録をご参考にしていただきたい。
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