「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

【新型インフル UP DATE 10】 5月1日付け 中央区から区民の皆様へのお知らせ

2009-05-01 15:04:28 | 各論:新型インフルエンザに備える

 5月1日付けで、中央区は、区施設の利用者向けにお知らせを出しました。

 「新型インフルエンザ流行時区施設を休止すること」の理解を求めるお知らせです。

 区の施設で、感染が拡大するといけませんので、やむをえない処置と考えます。
 ご理解・ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。


****以下、お知らせ(区の原文のまま)の転載****

 新型インフルエンザ対策のお知らせ

 メキシコで発生した新型インフルエンザは、アメリカ・イギリスなど各地で感染例が報告され、世界的に感染の拡大が懸念されています。
 国においては国内での発生を未然に防ぐため、水際対策を徹底するとともに、国内で感染者が発生した場合に備えた対策もとっています。
 このような状況にありますので、都内で新型インフルエンザの発生が複数確認された場合は、感染の拡大を防止し、区民の健康と安全を守るため、学校、幼稚園、保育園、区民施設、福祉施設、保健施設、スポーツ施設などの区の施設の使用を休止いたします。
 ご不便をおかけいたしますが、ご理解・ご協力いただけますようお願いいたします。

平成21年5月1日

                                  中央区

区民の皆様・利用者の皆様へ

*****転載終わり*****

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【新型インフル UP DATE 9】 フェーズ 4⇒5

2009-05-01 12:03:08 | 各論:新型インフルエンザに備える
 WHOは、4/29深夜(日本時間4/30早朝)、緊急記者会見を開き、新型インフルエンザのフェーズを、4から5へ、引き上げを発表しました。
 日本国内での発生も、時間の問題です。
 パニックになる必要はなく、「飛まつ」感染を防ぐという基本を忘れなければ、大丈夫です。
 行動の仕方は、過去のブログ
【新型インフル UP DATE 7】http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/5726ecddde56e14bed156d4e7816cc90
【新型インフル UP DATE 6】http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/2a6b4baa4e068524d07683773af3c79c
を参考にしてください。

 以下は、緊急記者会見の日本語訳(国立感染症情報センターによる)。
 なお、下線、赤字、太字は、小坂による。

WHO事務局長Margaret Chan博士による声明:ブタインフルエンザ

      2009年4月29日 WHO(原文


皆様方、

利用可能な全ての情報の評価に基づき、また数人の専門家の助言に従い、私は現在のインフルエンザパンデミックの警戒水準をフェーズ4からに引き上げる決定しました

インフルエンザパンデミックは、世界のすべての国に急速に広がる潜在的な能力を持っているからこそ、深刻に受け止めねばなりません。

肯定的な面としては、世界は歴史上かつてないほど、インフルエンザパンデミックに対する周到な準備を行っています。

H5N1鳥インフルエンザからの脅威に対して行われた準備対策は「投資」でありましたが、我々は現在この投資の効果を得ています。

我々は史上初めて、リアルタイムにパンデミックの進展を追跡することができます。

私は、調査結果を公的に利用可能にして下さっている各国に感謝の意を表します。このことにより我々は疾患の理解をすることができます。

私は、現在アウトブレイクに対処している国々で行われている対策に良い印象を持っています。

私はまた、アメリカ合衆国及びカナダ政府に対して、WHOとメキシコへの支援に関して感謝の意を表します。

思い出して下さい。新しい疾患は本質的には不明な点が多いものです。インフルエンザウイルスは急速な変異及び予想外の状況を引き起こすことが知られています。

WHOと感染国の保健当局は、答えを全てすぐに出せませんが、我々は今後その答えを収集できると考えています。

WHOはパンデミックの疫学的、臨床的、ウイルス学的な状態を追跡する予定です。

現在行っている評価の結果は、公衆衛生上の助言として発布し、閲覧可能にされます。

全ての国々は直ちにパンデミック準備計画を実施に移すべきです。国々はインフルエンザ様疾患や重症肺炎の通常とは異なるアウトブレイクへの高い警戒体制を続けるべきです。

現在の段階では、効果的で不可欠な対策には、強化サーベイランス、症例の早期探知と治療、そして全ての医療機関における感染制御の実施などがあります。

今回の警戒フェーズを上げたことは、政府、保健省や他の省庁、製薬業界及び産業界に対する警告であり、確実な対策をより緊急かつさらに加速して今実施すべきです。

私は援助国、UNITAID(国際医薬品購入ファシリティ)、GAVI Alliance(世界ワクチン免疫同盟)、世界銀行及び他の援助機関に働きかけ、資源を動員してもらうように努めます。

私は抗ウイルス薬を製造する会社に働きかけ、使用可能な量と生産量の増加に関するの全ての選択肢を評価するようにしています。

私はさらにパンデミックワクチンの製造で貢献可能なインフルエンザワクチン製造会社に働きかけました。

現時点で最大の疑問は、特に現在のスタート時点でこのパンデミックがどのくらい深刻になるか、ということです

この疾患の臨床像は全体的には軽症から重症までありえます。我々はこの疑問に答えるために必要な特定の情報やデータを得るために、状況の進展を監視し続ける必要があります。

過去の経験から我々はまた、インフルエンザが裕福な国々では軽症であるが、発展途上国はより重篤で高い死亡率をともなう疾患を引き起こしうることを知っています。

例えどんな状況であろうとも、国際的なコミュニティーは準備と対策を強化する絶好の機会としてとらえるべきでしょう。

何よりもこれは我々が全ての国々そして全ての人類の利益になる対策や解決を探る、広域的な連携の機会です。とにかく、パンデミックの間は人類全体が真に危機に瀕しています。

私が述べてきたように、我々は全ての答えをすぐには出せませんが、我々は今後答えを得るでしょう。

ご静聴有難うございました。




(2009/5/1 IDSC 更新)


The current WHO phase of pandemic alert is 5.

Pandemic influenza phases

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