歌舞伎座建て替え問題に関し、貴重なご意見をありがとうございました。
****コメント 再掲*****
歌舞伎座建て替えに大きな疑問を持っています。
私はバリアフリーの問題などを考慮すると建て替え自体には賛成です。また、費用などを考慮すると背後にテナントビルを建てることはやむを得ないでしょう。
しかし、銀座ルールがある以上、背後に高層ビルを建てるにはその見返りとしてファサード部分は今以上に伝統的、日本的たたずまいを感じさせる建物でなければなりません。それにはガラス貼りの建物では決してなく、背後に高層ビル&戦前の歌舞伎座復元の松竹当初案を私は支持しています。
しかし、1月後半の都市計画発表以降表だった反対運動が見られません。
一方、松竹は決算短信で「現在の歌舞伎座の外観を極力継承した」新劇場を建設する予定などと発表しています。
その一方では5月22日の都市計画審議会では都市計画提案が通ったようです。
私たち一般の都民にとっては今現在の状況がわかりません。
松竹は夏に正式発表としていますが、それまでに何とかしないと、とんでもないデザインの劇場が建ってしまいます。
現在、この建て替え問題はどのような状況に置かれているのでしょうか。
*****コメント終わり*****
私の知りうる限りの現状、および今後のすべきであると考え、行動をしている事柄を書きたいと思います。
確かに、5/22に東京都の「第185回都市計画審議会」では、歌舞伎座建て替え問題は、日程第1 議第6960号 「東京都市計画都市再生特別地区 変更 銀座四丁目12地区」の中で審議されました。
聞くところ、歌舞伎座の建替えについてが40分ほど議論されたそうです。議事録は、都のホームページ上でアップされますが、5/26の段階でまだです。
今回、傍聴希望が121名で定員15名の傍聴だったといいます。
東京都の都市計画審議会に先立って行われた「中央区の都市計画審議会」では、都市計画案に対し、下記の付帯決議をつけ、承認しました。(こちらも、議事録は、6月に入ってでるというこどです。)
中央区の都市計画審議会における付帯決議:
「本計画の具体化にあたっては、区として、伝統ある歌舞伎座の歴史や銀座のランドマークとしての価値を踏まえ、現在の歌舞伎座の意匠や景観の継承はもとより、建物の一部保存や部材・材料の再利用を積極的に行うよう指導し、日本の伝統文化である歌舞伎の更なる発展につながるよう努めていただきたい。」
4月28日、中央区議会は、歌舞伎座内を視察し、歌舞伎座建物の現状を当事者からの生の声として説明を受けました。
*耐震性・防災性の向上
*バリアフリー
*劇場設備の向上
*劇場文化の伝承
などを求めての建て替えを行う旨の説明でした。
歌舞伎座の建て替え問題のひとつの鍵は、事業者が民間企業であるということです。
民間企業が、採算性も含め、どのようなビジョンを抱くかによります。
そこに、行政がどれだけのサポートをしていくことが出来るかが問題です。
「日本建築学会」も、歌舞伎座の保存に関して、民間企業側から、ご相談をいただければ、出来る限りの助言をするとの要望書を、以前と最近、提出されました。
実際に歌舞伎座の建物の状態やその歴史的価値がどのようなものであるのかを知ることから始まると思います。
よって、するべき点は、歌舞伎座の建物に関して知る機会の提供だと考えます。
建築の専門家の先生方が現在、歌舞伎座のデザイン関連の勉強会を企画中と伝え聞いております。
詳細が決まりましたところで、ご案内できればと思います。
今後とも、ご意見をお待ちいたしております。