今、明石小学校、中央小学校、明正小学校の改築の問題が出ていますが、地元内外から、多くの保存を求める声があるのも事実です。
それらの小学校は、関東大震災に罹災し、その後RC造により再建・新築されたたいへん堅牢な建物です。その存在は、わが国の近代建築史上貴重なだけでなく、地域住民の個人史の中に溶け込み、心のよりどころとして存在してきました。校庭や隣接する復興小公園等のオープンスペースと併せて、地域コミュニティの「核」として今後も地域の結節性を保つため不可欠な存在となっています。歴史と伝統、風格ある学び舎は、その地域独自の校風を醸し出し、子どもたちの豊かな情操をはぐくんでいます。
そのもともとの堅牢なつくりゆえ、耐震性・耐久性の面から、現存のままでも子どもたちの安全が確保されている以上は、安直な解体は慎み、賛否両論を、子どもたちの目線を忘れることなく十分検討したうえで、今後の教育の需要に合わせた更新を図っていくべきであると考えます。
今回、改築が計画されている明石小、中央小、明正小の改築問題を考えるために勉強会を開催いたします。
****「明石小、中央小、明正小の改築問題を考える勉強会」のご案内****
まちなかの「学び舎」をみる・考える
-明石・中央(旧鉄砲洲)・明正小学校・・・「復興小学校」について-
今からおよそ80年前の関東大震災とその復興事業で、焼失した
東京市内の下町を中心に、117の「復興小学校」と呼ばれる、
ほんとうにまちなかにある学校建築群がつくられました。
頑丈で燃えず、子供の情操によい、やさしく品のよいデザイン、
科学教育に資する施設もできるかぎり設けて・・・と、
当時の教育施設の設計に携わった行政職員や建築技師らの情熱を、
古い小学校の校舎から感じることができるでしょう。
幸いにも戦禍をくぐりぬけ、いまなお元気な「復興小学校」は
わずか20、そのうち9つが中央区内にあります。
しかしそのうち3校は、このままだとその姿を消してしまいます。
まちの風景・まちの記憶、ひとびとの記憶・・・
世代を超えてそういうものをやしない、もやう、
「学び舎」について考えてみよう、というのがこの会の趣旨です。
日時:平成21年11月12日(木)
19時~21時
場所:ブーケ21(中央区湊1-1-1) 電話03-5543-0651
http://mappage.jp/S/S00.php?L=12&X=2.4396562699995&Y=0.62256659059949
講師:川西崇行先生(早稲田大学講師)
参加費:無料
申し込み:直接会場にお越しください。
主催:明石小、中央小、明正小の改築問題を考える勉強会
小坂和輝(小児科医師、中央区議)
以上。