「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

小樽と夕張の観光事業について

2010-09-01 23:00:00 | 築地を守る、築地市場現在地再整備
 小樽は、観光資源をひとつの市の財産として生かしていこうとしている。

 一方、夕張は、観光施策が、市財政破綻の要因のひとつとなった。

 同じ観光であるが、なにがプラスに働き、なにがマイナスに働いたのかと興味深い。

 両地を訪れ、観光に携われた現地のひとの声を伺った上で、今、思うところを順不同で書く。

 プラスに働いたものは、

1)その土地独自の観光資源を生かす。
  例えば、小樽の歴史的建造物、小樽運河
      夕張の炭坑歴史

2)そのまちを守ろうとするまちのひとの思い
  例えば、小樽運河埋め立て施策に対し、対案を出した市民
      小樽に毎月、イベントを仕掛ける市民
      小樽に雪明かりイベントを仕掛け、それを受け入れる市民
      夕張映画祭を続ける市民
      夕張の市民会館を再生をしようとする市民や企業

3)市を立て直そうとする献身的な職員
  例えば、夕張市にとどまり、仕事が倍になり、給料が7割になった状況下、献身的にのぞむ市職員

4)市の地政学的意味合い
  例えば、小樽は、札幌市から電車や車で30分の距離
      夕張は、札幌と十勝を結ぶ間に位置する
      夕張は、千歳と夕張間の高速道を無料化実験の中

5)助け合い
  例えば、夕張での、他市町村からの職員派遣(派遣側市町村の負担)

6)町の観光資源を生かす市政運営
  例えば、小樽の景観保全団体登録、景観関連条例制定


 マイナスに働いたものは、

1)過大な投資
  例えば、夕張の観光施設

2)正確な情報を市民に開示
  例えば、小樽の大規模マンション建設過程
      夕張の財政運営における不透明な会計処理(出納期間における特別会計を通し、財政赤字を見えなくした)
      
3)市民との合意形成過程
  例えば、小樽の市民提案の埋め立て代替案検討過程
      夕張の財政再建団体の宣言に至る前の段階での過程
      (ちなみに現在、夕張では、市民とともに財政再建の検討委員会を立ち上げている)
       
4)外圧
  例えば、小樽における、札幌でのホテル建設ラッシュ


 などなど。

 今後も、小樽の観光都市としての発展、夕張の観光資源の生かし方に注目しながら、中央区、東京での観光施策を考えていきたい。




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