「中央区を、子育て日本一の区へ」こども元気クリニック・病児保育室  小児科医 小坂和輝のblog

感染を制御しつつ、子ども達の学び・育ちの環境づくりをして行きましょう!病児保育も鋭意実施中。子ども達に健康への気づきを。

市川宏雄『東京一極集中が日本を救う』は、単なる「東京一極集中でよい」という結論は述べていない!

2016-01-07 18:02:18 | 中央区 新基本構想

 『東京一極集中が日本を救う』 市川宏雄(いちかわひろお)都市政策専門家 ディスカヴァー携書2015年10月25日第1刷 という書(以下、「本著」という。)がある。
 

 まず、私も、書名にショッキングな印象を受けたひとりである。

 売れる書物とするためには、書名は大切なのであり、敢えてこの書名にしたのであろうと推察をする。


 本著で述べていることは、「東京一極集中」から連想される「東京VS地方」という二項対立の見方をやめて、国際都市間競争の中で、東京都が勝ち残るための手法を論じたのであろうと、私は読み終えて感じるところである。

 実際に市川氏自体は、本著あとがきにおいて、「長年、都市政策や都市計画の関係者の間では、東京一極集中の利点について表立って論じることは、ある種のタブーとなっていた。…すべての面について賛成が得られるとは、私も思っていない。いろいろな意見があることも承知している。しかし、少なくとも、東京一極集中という現実について、私たち日本人が、目を背けず冷静に議論する必要があることについては、ご賛同いただけなのではないだろうか。」と述べられている。

 すなわち、本著に書かれている主な内容は、以下。

 〇本著は、東京一極集中は、歴史の必然として生じ、第三次産業繁栄が東京で起きている。(第1章)
 
 〇かつては、「東京」「地方」「政府」の幸福な関係があったが、1992~93年のバブル経済崩壊とともに瓦解した。(80頁)

 〇東京一極集中を肯定する形での政策転換は、二つの理由でできない。(118~120頁)
  ひとつは、地方選出の議員がまだまだ多数派をしめていること、もうひとつは、人口動向から地方自体が、消滅の可能性があること。

 〇道州制の議論には、反対する勢力がふたつある。(125頁)
  ひとつは、権限と予算を地方に渡すことになる政府、もうひとつは、地方の小都市。


 〇国際都市間競争時代の東京の課題
  1、東京でのビジネスの成長性、容易性で東京は難点であるという、経営者からの評価の低さ(155頁)

  2、1950年代~70年代前半に整備された道路・鉄道・橋梁・トンネル・上下水道などのインフラの一斉老朽化を迎えること(164~167頁)
   (維持補修にかかる費用のピークは2016年度、更新にかかる費用のピークが2023年度)

  3、超高齢化(169頁)
   東京の高齢化率24.2%(2015年)⇒30.7%(2035年)

 〇東京の二つの武器
  1、リニア中央新幹線の開業(184頁)
    東京~名古屋間286km40分 2027年先行開業⇒名古屋をいれ7000万人都市圏誕生(現在3562万人)、東京~大阪間438km67分 全線開業予定2045年

  2、2020年東京オリンピック・パラリンピック(218頁)
    経済波及効果19兆3522億円(2014年度の実質GDP525兆8664億円の0.26%)、2020年の経済成長率を0.26%程度押し上げる

 〇東京一極集中の状況下、大震災に対しては、大阪圏をバックアップにスムーズにできる体制を整える(関西広域連合提言)(244~245頁)

  
 上記論点を踏まえると、最終的な政策のありかたは、決して、単なる「東京一極集中でよい」という結論ではなく(書名だけにつられて、そのような論がはびこることを最も危惧いたします。)、

 再度、「東京」「地方」「政府」が、WIN-WIN-WINの幸福な関係を構築し、その結果として、国際都市間競争に勝ち抜く東京を築きあげることだと私は考える。東京を牽引するのが第三次産業であるがゆえに、地方との再度の良好な関係構築は、ICT技術などを駆使し十分に可能ではないだろうか。

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我が子の叱り方 アンガーマネジメントの「かりてきたねこ」

2016-01-07 09:55:15 | 子育て・子育ち

 10月16日(金)中央区役所8階大会議室で、PTA連合会成人教育委員会が開催され、社団法人日本アンガーマネジメント協会理事の小林浩志氏による「上手な怒り方~アンガーマネジメントとは~」という講演会が行われました。

 その時にご紹介された、子どもをしかるときのポイント「かりてきたねこ」


 か…感情的にならず

 り…理由を話す

 て…手短に

 き…キャラクター(人格)に触れず

 た…他人と比較しない

 ね…根にもたず

 こ…個別に叱る

 そして、

 「いつも」「絶対」「必ず」は、自分の怒りを正当化するための不正確なワードなので使わないように心掛ける。


 出典:『折れやすい部下の叱り方』渡部卓 日本経済出版社


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今年、最初の勇気をいただいた言葉 ネルソン・マンデラ氏

2016-01-06 23:00:00 | 中央区 新基本構想

 今年、最初の勇気をいただいた言葉となりました。

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B型肝炎ワクチン、10月にも定期接種化 ようやく厚労省が方針

2016-01-05 17:05:14 | 小児医療
 B型肝炎ワクチンも、重要なワクチンのひとつです。
 世界中の子ども達が普通に打っているものです。

 日本も、ようやく定期接種化の流れになりました。
 
 報道によると10月からですが、できうれば、来年度4月から10月までも、対象の0歳児に、中央区が補助するなどして実施できたら理想であると考えます。
 議会でも指摘はさせていただいておるところです。
 悔やまれるのは、化血研の問題は、想定外でした。


********************************************
http://www.asahi.com/articles/ASHDX64MSHDXULBJ00Z.html

B型肝炎ワクチン、10月にも定期接種化 厚労省が方針

福宮智代

2016年1月4日10時21分

 B型肝炎ウイルスの感染を防ぐワクチンについて、厚生労働省は今年10月にも予防接種法に基づく「定期接種」にする方針を決めた。0歳児に計3回接種する。

 B型肝炎ワクチンは、ウイルス感染を予防することで、その後に起きる肝硬変や肝臓がんにならないようにするのが目的。定期接種になれば、市区町村が原則無料で実施することになる。接種を受けるのは生後2カ月、3カ月、7~8カ月に1回ずつとする。

 このワクチンは、母子感染を防ぐためにウイルス感染している母親から生まれた新生児に接種する場合は、公的医療保険が適用されている。

 B型肝炎ワクチンをめぐっては、国内シェアの約8割を占める化学及血清療法研究所(化血研)の製品が、不正製造問題の影響で出荷自粛が続いている。厚労省は、ほかの製薬会社1社に増産を依頼している。ワクチンを安定的に供給できる見通しが立ったところで、定期接種にする時期を正式に決めるという。(福宮智代)
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1月の小坂クリニック『よく食べて 元気いっぱい 遊びます』『体も心も元気になって楽しい毎日過ごそうね』 

2016-01-05 09:45:37 | 日程、行事のお知らせ

 あけましておめでとうございます。

 2016年は、幸いにも晴れてかつ暖かく、穏やかに始まりました。
 お正月は、ゆっくりお過ごしできましたでしょうか?

 小坂クリニックは、本日4日から診療を開始致しました。
 皆様ご応募の中から決定させていただきました2016年健康標語『よく食べて 元気いっぱい 遊びます』 (男の子・1歳)、 『体も心も元気になって楽しい毎日過ごそうね』 (女の子・5歳)が叶えられる一年となりますように、スタッフ一同、小児医療、病児保育そして子育て広場事業に頑張って参る所存です。
 いつも診察室でいただいております貴重なご意見は、これからも責任を持って、区議会に届けて参ります。

 本年も、どうか、皆様に取りまして、健康で、思い出多く楽しい一年となりますように。

 2016年1月のお知らせを致します。


小児科専門医(日本小児科学会認定)
小坂こども元気クリニック・病児保育室
中央区議会議員(無所属会派子どもを守る会)

小坂和輝 

東京都中央区月島3-30-3ベルウッドビル2~4F
電話03-5547-1191
メールkosakakazuki@gmail.com 
 
**********************************

<日程>

【1】スマホ、パソコンからの予約システム(診療・健診・予防接種)の導入を現在準備中です。
 この1月に試験運用を予定。再度お知らせいたします。
 
 原則は、今まで通り、ご予約がなくても、診療受診は可能です。予防接種の予約は電話対応のままです。
⇒通常診療時間の枠外での特別診療枠から導入を開始する予定です。

 
New!【2】1月全日診療、ただし、一部診療時間の変更について、
〇休日の急病応急対応について
 小坂クリニックは、平成28年1月は、すべての日曜祝日に午前中、急病対応致します。
 11、17、24日は、時間が変則的になります。

 急病対応可能な休日:1月10(日)、11(祝、月)⇒11時まで、17(日)⇒11時まで、24(日)⇒10時から、31(日)


〇診療時間の変更について
 1月19日(火)  午前診療 通常通り    午後診療16:00~ (病児保育は通常通り)  
 1月20日(水)  午前診療 通常通り    午後診療16:00~ (病児保育は通常通り) 
 1月22日(金)  午前診療 通常通り    午後診療18:00まで(病児保育は通常通り)



<小児予防医療・健康診断関連>
【3】乳幼児の視力測定器を導入。乳幼児健診時、視力のスクリーニング検査を、すべてのお子さんに実施!
 弱視、近視、乱視、斜視など目の異常の早期発見に心かげていきたいと考えます。


【4】インフルエンザ予防接種、実施中。
 インフルエンザは冬に猛威を振るいます。例年、1月後半から流行が始まります。
 第一にできることは、予防接種です。
 (第二、第三は、十分な休養と人ごみを避けること。外出時のマスクと帰宅後の手洗いうがい。)
 ご家族でまずは、予防接種をして防いでください。
 受験等大切な行事のあるかたも、接種をお忘れなく。
 親御さんの接種も実施致します。

 *当院のワクチン製剤は、チメロサール(水銀)を含まない最も安全なインフルエンザワクチンを選択入荷し使用しています。
 *日曜日も接種致します。


【4の2】経鼻投与のインフルエンザワクチン フルミストも接種実施中。

 痛くないインフルエンザの予防接種、鼻から噴霧投与するワクチン、フルミストも接種を開始致しました。
 前回希望者全員に接種できず、多めに輸入致しました。現在、若干在庫に余裕があります。

 接種ご希望の方は、クリニックに直接お電話下さい。
 (先着順で、なくなり次第の予約終了とさせていただきます。)

〇Flumistとは:http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/78365d7c0dd895484df104613dc6bc3c

鼻の中にスプレーするインフルエンザ生ワクチンです。
注射ではありません。すなわち、注射の痛みがゼロです。
米国では10年前から使用され安全性、効果も確立されてます。
ただし、日本ではまだ承認されていません。

今シーズンのFlumistは4つのインフルエンザウィルス株(A型2種、B型2種)に有効です。

特に小児において、注射のインフルエンザワクチンより有効です。

商品名:Flumist(製造国:米国)
製造元:MedImmune Inc.
会社ページ:https://www.flumistquadrivalent.com/consumer/index.html   


【5】乳幼児の予防接種は、必ず、小児科専門クリニック(「小児科専門医認定証」掲示のクリニック)で実施を!接種事故なく安全安心の接種のために。

予防接種スケジュールは、あまり悩まず、お気軽にクリニックにご相談下さい。   

安全安心の予防接種を行うことが、私達小児科専門医の責務と考えています。  
それも、痛くない注射、泣かない注射を、実施できますように。

BCGの接種部位にも、痕が残らぬように、配慮いたしております。    

*おたふくなど中央区助成券をお持ちの方は、自己負担分を無料として、実施。

*注射の針を刺すときの痛みをなくすシール(貼付用局所麻酔剤)(無料)を、事前にお渡しすることも可能です。  

*ご病気でご来院の患者さんと、予防接種の患者さんは、時間的又は空間的に接触しないように、別の部屋でお待ちいただくようにしています。  


【6】 五歳児健診お済ですか?  5歳児健診は、小児科学的に、とても重要な健診です。  

当院でも、実施可能です。    
お受けになられておられない方は、お気軽に、ご相談下さい。
 

<小児医療関連>
【7】在宅療養・在宅看護を快適に!  

在宅療養・在宅看護の充実に向け、医療用ポータブル機器を貸し出します。いずれも、無料。

(1)鼻水の吸引器:赤ちゃんの鼻カゼには、まず、吸引!  

(2)ミストをつくるネブライザー:激しい咳や、RSウイルス感染の赤ちゃんの激しい咳に  

(3)気管支拡張薬の吸入器:ぜんそく発作の咳に、  



【8】ご受診の際は、“おうちのカルテ”『小児科受診ノート』をご持参下さい。クリニックで無料配布致しております。  


【9】アレルギー関連診療   

保育園学校提出の食物アレルギーや喘息の用紙の記載を致します。   
食物アレルギーについては、場合によっては、緊急治療薬「エピペン」を処方いたします。


【10】当院でも、禁煙外来治療が可能です。  

親御さんが、禁煙できず、または、禁煙途上でお悩みの場合、お気軽にご相談ください。
未成年者の禁煙のご相談も当然、お受けいたします。



<病児保育関連>

【11】病児保育について:利用当日でも登録は可能ですが、念のための事前登録をお勧め致します。

 お子さんの急な発熱、ご病気で保育園・幼稚園・小学校に登園・登校できない場合、病児保育でお預かりいたします。

 *原則17時30分までですが、18時30分までの延長も可能です。当院にご連絡下さい。

 *土曜日の病児保育もまた、ご相談ください。

 *保育園での急な発病の場合、親御さんに代わって当院スタッフが、保育園に出向き、そのまま当院で病児保育へ移行することも可能です。

  
<学校・幼稚園・保育園生活>
【12】不登校外来

 不登校のご相談、お受けいたします。

 いじめ、不登校、自殺はなくし、子どもを守ることが、大人そして私達小児科医師の使命です。
 悩む子どもにとって、学校は、命を削ってまで、行くところでは、決してありません。
 
 一緒に、考えて行きたいと思います。
http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/3f9c48aed003efcabb794bdde38353ef  

New!【13】新企画、『いっしょに考えよう!3丁目の補講』初めます。
 学校の授業でわからない点を、なんとか回答に近づけるように一緒に考えたいと思います。

 小中学校の皆さん、授業で分からない点をお持ち下さい。
 事前に御持ち頂き、あすなろの木の齊藤さんに渡していただければ幸いです。
 後ほど、齊藤さんから私がその資料を受け取り、前もって、考えておきます。

 もちろん、当日お持ちいただいても、結構です。

      記

日時:平成27年1月9日土曜日、午後1時~
場所:中央区月島三丁目30−4
   みんなの子育て広場「あすなろの木」
対象:小中学生
内容:小中学校の授業でわからない問題を、一緒に考えましょう。

一緒に考えるひと:小坂和輝


【14】ネット上の誹謗中傷被害から、お子さんを守って下さい。

 ネット上の掲示板で、お子様方の誹謗中傷が書かれた場合、その掲示板を運営するプロバイダーに削除を申し出ることが可能です。
 指摘を受けたプロバイダーは、削除することが法律で定められています。
http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/46c187ebbac775189f5beb5e76a27ba3     

 実際の適用例⇒ http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/5d2ead2996bb28ffae57072fe29f66b5    

【15】中央区の新制度、「保育所等訪問支援事業」が昨年9月から開始!。

 集団になじめない子ども達の保育の現場に、カウンセラーや児童精神などの専門のかたが訪問し、その子の保育園での生活の充実を図れるように約3か月間月2回の割合でフォローします。
 すなわち、早期発見・早期対応が期待できます!
 詳細⇒ http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/e48386de23aad7495c1d4f64ac8454f0  


【16】来年度から、通級学級の制度が変わります。
 
 来年度から、区内小学校の通級学級の制度が一部の学校で変更になります。
 通級学級に通うことが原則なくなり、地元校に特別支援教室ができます。

 重要なことは、今までの通級学級からスムーズに新制度に移行することと、新制度で今まで以上の指導の質を担保することであり、その重要な鍵のひとつは、特別支援学級に配属される担当の教員の存在であると考えています。

 まずは、今までの通級学級になれていた子ども達がスムーズに新制度に移行できるよう、小児科医師として学校と相談し対応していきたいと考えています。
 新制度について、ご不安、不明な点は、当院でもお気軽にご相談下さい。
  

<子育て支援関連>

【17】“心のワクチン(知識をつけて、身を守る)” 小坂クリニックのブックスタート事業

 昨年2月からブックスタート事業を開始し、大好評いただいております。
 予防接種や健診で来られた赤ちゃんに、“心のワクチン”として、当院が選びました絵本の中からお好きな絵本を、一緒にお持ち帰りいたただいております。

 〇対象:予防接種や健診に来られた赤ちゃん

 〇企画:当院が選びました絵本の中からお好きな絵本を、プレゼント


【18】クリニック隣り、みんなの子育てひろば“あすなろの木”のお知らせ

テコンドー教室を毎週日曜日に開催しております。
テコンドーを習いながら、仲間同士お互いのコミュニケーションを
取ることができます。

また、低学年から高学年のお子さんが
男女一緒に頑張って汗を流しております。

もちろん、年に2度の階級別の進級試験があります。

御興味のある方は、ご連絡ください。

講師:石田峰男(岡澤道場総括)
毎週日曜日 AM10:30-11:30 
連絡先:あすなろの木事務局 03-5547-1191

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
『あすなろ倶楽部』無料体験会開催中!!

あすなろ倶楽部では、少人数制で、お子さんの発達に合った
いろいろな遊び、絵本紹介、しつけ方法などお話します。

また、参加されているお母さん同士の交流の
きっかけなどで御利用を頂いております。

只今、無料体験実施中!

お子さんと一緒に、勉強、遊びながら素敵なお友達をつくりましょう♡

講師:NPO法人あそび子育て研究協会 理事長 増田おさみ
毎週木曜日(月3回)費用:月5,000円
時間:①0~3才クラス 2:00 -3:00 ②3歳以上クラス 3:00 – 4:00
場所:みんなの子育てひろば『あすなろの木』(こども元気クリニック隣り)

連絡先:080-6905-6498(増田)

★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★

木の部屋、空間でイベント開催しませんか?

あすなろの木では、大人1人300円、
こども無料で何時間でも遊べます。
もちろん1組から御利用できますが、
お友達のイベント(お誕生会・歓送迎会・お食事会)など
グループでの御利用も頂けます。

お母さんは、仲間同士、デリバリーでピザを頼んで、ビールやワインで新年の乾杯!
お子さんは、お菓子を食べながらジュースで乾杯!

ティ―パーティとしても御利用頂けます。(土曜日・日曜日でも利用可能)
御利用お待ちしております。

利用料:おとな300円 こども無料

連絡先:03-5547-1191 あすなろ事務局
利用:完全予約制

※予約できる時間は、あすなろの木のブログをご覧ください
http://ameblo.jp/asunaro-kids   




★★★★★★★★★★★★★★★★★★★★
<地域、区政>

【19】区政へ届ける「中央区子育て」アンケート実施中!ぜひ、ご意見を届けて下さい。

 診察室の中で親御さんからいただきました貴重な声を、区政に反映させていきたいと考えます。
 随時、届けていただければ幸いです。

詳細:http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/524ba4b578cb1514731b0f9c2520b774  


New!【20】2016年中央区政 12の注目ポイント

詳細: http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/773c6fe6521a1799db5c9f8179ac5d85

【21】勝どき、豊海地区の皆様、このまちづくり、本当に大丈夫でしょうか?
http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/a89f73ebfe5a8ab6674d2070d18b20a2 

 豊海地区に、大規模な物流センターが計画されています。
 その施設の巨大化には、区道を付け替える特別な対応を中央区がとることで、中央区も一枚かんでいます。
 
 かつて、環状二号線は、地下に整備される予定であったのが、都政の不手際から地上となり、街の空の景観を道路が占拠するとともに、騒音排ガスのご負担を、周辺地域の皆様にかけているところです。
 そのうえ、さらに今回の物流トラックの街のキャパシティーを越えた往来がなされる可能性のあるまちづくりの計画の登場です。

 物流センター屋上には、フットサル等の広場が整備され、区民が利用可能になり、まったく区民福祉に貢献をしないわけでもございません。

 是非について、御意見をお届け下さい。⇒ 小坂宛てメール kosakakazuki@gmail.com 
 


******************************

以上です。    

 2015年は、国会が違憲立法を行い、この国の政治は、いったいどうしたものかと、多くの国民が、疑問を抱いた年だったのではないでしょうか。
 2016年は、気を取り直し、立憲民主主義選択の年にしましょう。
 私達の意思を、7月10日(あたり)の参議院選挙、その後の(あるいは同日)衆議院選挙への投票行動へと、しっかりとうつしていきたいと思います。

 また、今年は、夏目漱石没後100年というのを新聞記事で知りました。私は、漱石の教訓も学ぶ一年にしたいと思っています。

 皆様にとりまして、2016年もまた、素敵な一年となりますように。
 
文責、小坂和輝 
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憲法で大切なこと、憲法が国民に特定の価値観を押しつけるものであってはならない

2016-01-04 23:00:00 | 日本国憲法

 1月4日の毎日新聞社説は、立憲民主主義の大切なこと、「憲法が国民に特定の価値観を押しつけるものであってはならない」という憲法で重要なことを伝えています。



*****************毎日新聞****************************************
http://mainichi.jp/articles/20160104/k00/00m/070/111000c

社説


安倍政権と憲法 生活者の実感を大切に



毎日新聞2016年1月4日 02時30分(最終更新 1月4日 02時30分)

 政治は選挙を経てギアチェンジを繰り返す。今年は参議院の選挙が実施される年だ。


 返り咲きから4年目に入った安倍晋三首相は、参院選に並々ならぬ闘志を抱いているようだ。

 例年より半月ほど早く、きょうから通常国会が開幕する日程にしたのも、昨年暮れに公明党の主張を入れて軽減税率の協議を決着させたのも、すべては参院選を有利に戦うための布石とみられている。

 ただし、参院選はあくまで表の主役、陰に控える真の主役は憲法だと考えておくべきだろう。

公布から70年の節目

 安倍首相は昨年11月28日、自ら会長を務める右派系の議員連盟「創生日本」の会合でこう訴えている。

 「憲法改正をはじめ占領時代に作られた仕組みを変えることが(自民党の)立党の原点だ。来年の参院選で支援をお願いしたい」

 今年11月3日で憲法は公布から70年を迎える。来年は施行70年だ。これまで一度も改正されていない。

 憲法を変えるには、衆参両院ともに「総議員の3分の2以上」の賛成を得て改正案を発議し、国民投票にかけなければならない。一時の多数派の意向だけで容易に変更ができないよう設けられた高いハードルだ。

 現在、与党である自民、公明両党は衆院で3分の2以上の議席を占める。しかし、参院では3分の2まで30議席程度足りない。

 安倍首相の自民党総裁任期は2018年9月までだ。長期政権を視野に入れる首相だが、党規約を改正して任期を延長しない限り、参院選に臨むのは今年が最後になる。

 このため、首相としては何としても参院選に大勝し、改憲要件をクリアしたいところだろう。

 会期150日間の通常国会は6月1日に閉会する。その直前、5月26日からは日本で主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)が開催され、安倍首相が議長を務める。

 これならサミットの成果を誇示する形で参院選になだれ込める。会期末に衆院を解散すれば7月に衆参同日選も可能になる。少なくとも同日選をにおわしておけば、野党の足並みを乱すことができる。

 安倍政権が設定した国会日程からは、こんな思惑がうかがえる。

 首相は参院選に向けて「1億総活躍社会」の実現や「新三本の矢」をアピールするはずだ。

 選挙前までは経済最優先を訴え、選挙が終わると国論を二分するような政策を数の力で押し切る。安倍政権の政治手法の特徴である。

 今年の参院選で同じことが繰り返されてはならない。結果次第で憲法改正という戦後最大のギアチェンジに直結する選挙になるからだ。

 すでに自民党内では、参院選後をにらんで大災害を想定した「緊急事態条項」の追加を憲法改正の出発点にしようとする動きがある。昨年来言われてきた「お試し改憲」に近い発想だ。憲法に風穴を開けて本丸の9条に迫ろうというのだろう。

 安倍首相が改憲に執念を燃やす理由を知るうえで印象深いやり取りがある。昨年5月の党首討論だ。

価値観を押しつけるな

 日本が敗戦時に受け入れたポツダム宣言について、共産党の志位和夫委員長から感想を求められた安倍首相は「つまびらかに読んでいないから論評を差し控えたい」と答えた。

 志位氏がただしたのは、宣言が日本の行為を「世界征服の挙」と非難している部分だったが、宣言は同時に日本の民主化と言論の自由、基本的人権の確立を求めている。

 憲法学者の長谷部恭男氏は「国家が戦争を通じて攻撃しているのは、実は敵国の憲法原理だ」と述べている。この表現に従えば、日本は憲法の戦いに敗れて、新たな憲法原理を獲得したことになる。

 「戦後レジームからの脱却」を唱え、現憲法を「占領軍の押しつけ」と呼んできた安倍首相だ。出発点であるポツダム宣言を読んでいないとは考えにくい。むしろ、宣言への抵抗感を隠すために論評を避けたととらえるのが自然ではないか。

 私たちは憲法改正を決して否定はしない。改憲論者は好戦的で、護憲論者は平和主義といったステレオタイプの色分けも排する。

 ただし、憲法が国民に特定の価値観を押しつけるものであってはならない。日本の伝統は守られるべきだが、憲法による保護を一番必要としているのは普遍的な人権だ。

 すなわち最も基本的な国のルールである憲法の改正論議は、国民がいかに暮らしやすい国にするかをベースに組み立てられるべきだろう。

 憲法が定めるのは抽象的なことではない。自由に小説や音楽を楽しめるのも、差別はいけないと多くの人が考えるのも、外国との関係を良くしようとする力が働くのも、憲法が基になっている。

 憲法の議論ではそんな生活者の実感を大切にしたい。憲法は権力者のものではなく、私たちのものだ。

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2016年中央区政 12の注目ポイント

2016-01-04 18:11:09 | 公約2015

<2016年中央区政 12の注目ポイントについて>

今までの区議会の議論の中で見えてきている注目点を列挙致します。決定ではなく、地元の皆様の慎重な議論が必要な計画もあります(特に、項目11、豊海大型流通配送センター建設計画など)。

なお、あらたに追加せねばならない重要課題もでてきているところです。

1、区民目線第一の中央区新基本構想を作ること
 これから30年先を見据えた新構想が作られます。中央区の基本計画の根拠となります。
 区民目線第一の構想ができますよう、審議会傍聴やパブリックコメントにより、皆様の声を中央区に届けて下さい。

2、在宅療養看護で必須の制度、レスパイトの設置
 医療的ケアの必要な者・児(「医ケア児」と略)が、24時間365日家族による看護のもと、在宅で過ごされています。その看護する親御さんの休息のために、医ケア児を預かる先が完備されます。

3、中央区子ども・子育て会議 第2期
 待機児童問題解消だけでなく、保育の質の確保、様々な子育て支援策そして、接続期カリキュラムなどの幼保小の連携策などが、議論されます。
 
4、B型肝炎ウイルス予防接種が定期接種としての実施(無料化)へ
 いままで任意接種でした。定期接種になる予定であり、日本のワクチン行政が一歩前進です。

5、発達障害などの子ども達にあった教育の場「特別支援教室」設置開始
 『東京都特別支援教育推進計画 第三次実施計画(平成22年11月)』に従い、中央区も、今までの「通級指導学級」「固定学級」に加え、各校に「特別支援教室」が設置されます。
 都の計画期間は28~30年の三カ年あるところ、中央区は、28年度と29年度の二カ年で整備。28年度から導入する学校は、京橋地域(中央小・明石小・◎京橋築地小)、日本橋地域(久松小・坂本小・◎有馬小)、月島地域(佃島小・月島第二小・◎月島第一小)(◎:拠点校、現在の通級指導学級設置校)です。29年度は、泰明小・明正小、城東小・常磐小・日本橋小、月島第三小・豊海小です。
 新制度に移行しても、必要な児には、通級指導の継続など児童一人一人の状況に合わせた指導が行われることを事前説明会で区は何度も念押ししています。
 
6、ストレスチェック 子ども達に関わるすべての学校・保育の現場でも
 労働安全衛生法が大改正(H26.6.25公布、H27.12.1施行)、すべての職場にストレスチェックが導入。
 もちろん、子ども達に関わる学校・保育の現場でも当然に先生や保育士らにも適用になります。
 もし、高ストレス状態の結果が出た場合、その本人は、産業医の指導を受けることができます(本人から申し出があった場合は、企業は、本人と医師の面接指導を実施するとことが義務であり、申し出を理由とする不利益な取り扱いは禁止)。

7、ペットとの共生「ペットとともに暮らすうえでの諸課題について語り合うカフェ」開催
 各回異なるテーマが設定され、テーマごとに専門家、活動家をゲストに招き、参加者間の交流を通じて、ペットの適正飼養について意識を高めつつ、仲間作りが行われます。

8、中央区オリンピック・パラリンピック区民協議会
 2020年東京五輪に向け、区民、関係団体および区が一体となって地域の発展とレガシーを残すことに取り組むための協議の場です。なお、第1回は、2015年12月17日に開催されました。

9、にぎわいにあふれる個性豊かな商店街 「商店街振興プラン2016」3月策定
 前回は平成16年6月策定。中央区を6つの地区「八重洲・京橋・日本橋」「銀座」「新富・湊・八丁堀・茅場町」「築地」「人形町・やげん堀・浜町」「月島・勝どき」にわけ、各エリア別のコンセプトと重点テーマがまとめられています。
 面的な広がりを持たせる回遊イベントの実施、外国人観光客の取り込み、商店街の組織力強化と人材育成が、重点的な取り組みとしてあげられています。

10、9月の総合防災訓練、今年は、京橋地区での開催
 聖路加国際病院・聖路加看護大学そして、あらたに中央区と防災協定を締結した国立がんセンターなどとの十分な連携のもと、引き続き障害者団体の皆様もご協力もいただきつつ、実践的な訓練となることを願っています。

11、豊海地区への大型流通配送センター計画?とその屋上へのフットサルコート等の広場整備
 区道の付け替えにより豊海町6番と7番が合体した大きな街区を可能にするという根幹部分において中央区も関与する豊海地区への大型流通配送センター建設計画。大型トラックの増加に伴い振動騒音排気ガスなどによる交通環境の悪化を来す計画である以上、その計画内容を勝どき豊海の住民の皆様にきちんと開示をした上で、慎重に議論をしていくべきところです。
 例えば、漁港区への同計画が港湾法に適合するかという根本的な問題とともに、フットサルコート等の広場を区民が使用するときの制限が厳しい点をなんとか緩和ができないかという問題等があると考えます。

12、環状二号線 本年12月 暫定開通か?
 環状二号線(築地大橋~豊洲)は、本年12月に仮設道路による暫定開通の予定。仮設道路が片側一車線の場合、混雑渋滞が懸念されることから、片側二車線での暫定開通の検討を都に強く求めていく必要があります。全線開通は、五輪開幕に間に合わせるため、2020年(H32)の早期になされる都の方針。
 なお、豊洲新市場は、土壌汚染対策法上の「形質変更時要届出区域」という土壌汚染地指定のままであり、農林水産省が市場認可をするかは疑問。
 東京都がこの豊洲新市場用地を汚染がないものとした評価価格で汚染原因者東京ガスから購入している問題では、住民訴訟が東京地方裁判所で係属中、秋頃に第一審判決の可能性。


<区政の課題について>

 福祉保健委員会委員、防災等安全対策特別委員会委員として考える区政の課題の一部を列挙致します。(2015年6月の一般質問でも一部指摘)。

【福祉保健分野】
◎医療的ケアの必要な者・児(「医ケア児」と略)の全員の現況調査
 前述の通り、喫緊の課題としてのレスパイトは整備される予定であるものの、医ケア児とその家族が抱える問題は、個別具体的な解決がなされる必要があります。
 基本的に、医ケア児が、区内に何人おられるかという実数の把握自体も難しい現状でありますが、障害者団体や自立支援協議会、在宅療養支援協議会そして、包括的な協定をする聖路加看護大学などの連携のもと、対象者を漏らすことのない有意義な調査がなされることを期待致しております。
◎医療ケア児、発達障害などそれぞれに応じた保育、幼稚園教育の提供を
 たとえ、医療的ケアが必要であったとしても、その児が希望するのならば、保育園なり、幼稚園に通える環境整備がなされていくことを願っています。
 児童福祉法において、「保育所における保育」に関して「市町村は、この法律及び子ども・子育て支援法の定めるところにより、保護者の労働又は疾病その他の事由により、その監護すべき乳児、幼児その他の児童について保育を必要とする場合において、次項に定めるところによるほか、当該児童を保育所…において保育しなければならない(24条1項)。市町村は、前項に規定する児童に対し、…認定子ども園…又は家庭的保育事業等…により必要な保育を確保するための措置を講じなければならない(同条2項)。」又、学校教育法においても、「幼稚園は、義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとして、幼児を保育し、幼児の健やかな成長のために適当な環境を与えて、その心身の発達を助長することを目的とする(22条)。」と規定され、保護者側の事由はあるものの児童の事由はなんら付されておらず、保育の場や幼稚園が全ての子ども達に開かれているところです。
 家族法の大家大村敦氏らも「ノーマライゼーションの理念の下、子どもの福祉に合致した保護者の意思は尊重されるべきであり、発達障害に限らず、障害を理由とした保育所・幼稚園への入所・入園拒否は、保育所等の負担が過重となるなど「やむを得ない事由」がない場合には「必要かつ合理的な配慮」(障害基4条)を欠くものとされ、実際に入所拒否を違法とした裁判例もあります。2013(平成25)年に成立した「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(2016(平成28)年4月施行)も踏まえる必要があるでしょう。」と述べられ(『子ども法』223頁)、4月施行の障害者差別解消法のもと、中央区においても、子ども達ひとりひとりの障がいに応じた「必要かつ合理的な配慮」がなされることを期待致しております。
 これら医ケア児の諸課題を解決していくことは、区が直面する老老介護、住み慣れた場所で生を全うする在宅終末期医療の問題解決にも繋がると考えています。

【防災分野】
◎防災拠点運営委員会への民生委員と消防団員の委員やアドバイザー参加
 区内全域に23カ所21の防災拠点運営委員会が設置され、『中央区地域防災計画(平成27年修正)』では、その運営委員会の構成は、「1防災区民組織、2町会・自治会、3PTA、4事業所、5学校、6医師会、7警察、8消防、9消防団、10民生委員、11区等」と明記されています(同計画68頁)。
 ところが、同委員会では、まだまだ、消防団員や民生委員の委員やアドバイザーとしての参加ができていないところが多数存在しています。
 民生委員は、防災拠点区域内の避難行動要支援者の生活状況を把握されておられるし、消防団員は、その避難行動要支援者の避難行動支援や、拠点訓練のお手伝いをする重要な任務を担っており、両者は運営委員会に欠かせない存在であると考えます。
 同計画に則った運営委員会構成になるように区も支援すべきと考えます。



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中央区政においては、「由らしむべし、知らしむべからず」という行政の考え方との決別

2016-01-04 00:42:54 | 中央区 新基本構想
 自分は、ひとつには、区議としてのあるべき方向性に、「由らしむべし、知らしむべからず」という行政の考え方との決別があります。

 かつて、「知らしむ」ことに関連して、「コミュニケーションの発達」に対し、福沢諭吉自身も、危惧をいだいていたと、丸山真男の以下の発言から察することができます。

 丸山「福沢も、『民情一新』(1879年)のなかで、社会運動、社会主義という恐るべきものがヨーロッパには出てきたと、書いている。『民情一新』によれば、要するに、テクノロジーの進歩によってコミュ二ケーションが発達すると、思想がものすごく早く伝播する、そうすると、民衆にある観念が伝播した時、政府にもどうにもならない力をうることがある、それは情から理性へという一方交通じゃなくて、「情海」の波に社会が流される、それが近代文明の一つの現象である、だから、「いま西洋諸国は蒸気電信の発明に会うて、狼狽」している、というんだな。政府だコントロールできないようなダイナミックな運動が出てきた。社会主義と労働運動について、福沢は明治10年代のはじめに、すでにそう言っているのです。」(『翻訳と日本の近代』丸山真男、加藤周一 岩波新書1998年10月20日第1刷発行)171頁)

 明治維新とくらべ、だれもがネットにアクセスできる現代は、コミュニケーションは格段に容易になったといえます。
 
 『民情一新』に直接当たって、福沢の言わんとするところを、さらに分析をすべきところですが、現代社会が、福沢のいうように「「情海」の波に流されている」とは考えにくいと私は思います。
 逆に、原本なり、その分野の第一人者の著書なり、発言の根拠なり、発言の全体像なり、情報を正確に得られるようになり、その正確な情報を基に感情的にならず、理性的に判断を私たち国民はできるようになりました。

 すなわち、きちんと、行政が説明責任を果たして、行政の情報を知らせていくことで、私たちが、政策の方向性を判断できると考えます。

 今年も、このブログや区政報告の媒体を通じ、区政で起きていることを、積極的にお伝えして参る所存です。

 「由らしむべし、知らしむべからず」:
「人民は法律に従わせておけばよいもので、その意義や道理を理解させる必要はない」との解釈で使われることも多いが、本来の意 味ではない。為政者が定めた法律によって人民を従わせることはできるが、その法律の道理を理解させるのは難しいということ。
参照:http://kotowaza-allguide.com/ta/yorashimubeshi.html
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「障害の有無によらず、自立や社会参加の機会が等しく保障される共生社会を実現」

2016-01-03 23:00:00 | 中央区 新基本構想
 「障害の有無によらず、自立や社会参加の機会が等しく保障される共生社会を実現」
 以下、東京新聞社説は、この2020東京五輪までになしとげるべき最も重要な課題のひとつを論じています。



******東京新聞 社説*************************
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2016010302000130.html
【社説】

年のはじめに考える 社会の「壁」消える日へ

2016年1月3日


 ことし、障害のある人たちは歴史的な節目を迎えます。生きづらさが和らぎ、障害のない人たちと同じ地平に立てる社会へ、改革がはじまるからです。
 最近、サービス産業を中心にして急速に普及している民間資格があります。東京の公益財団法人日本ケアフィット共育機構が認定する「サービス介助士」です。
 食事や排せつ、入浴といった介護技術ではなく、外出先のさまざまな場面で、障害のある人やお年寄りの手伝いをする。車いすの移動や視覚障害者の手引き…。

◆おもてなしの感度を
 交通や小売り、宿泊、金融、外食などの幅広い業種に広がり、全国の資格取得者はおよそ十三万人に達しています。首都圏では全鉄道会社に導入されたそうです。
 「気づきの実践学」と、事務局長の高木友子さんは呼びます。
 「困っている人への想像力や共感力を培います。従業員のおもてなしの感度を磨き、顧客満足度の向上につなげる。地域貢献にと考える企業も多いようです」
 丈夫な人を想定して設計された社会は、障害のある人やお年寄りにとって不自由の度合いが強い。きめ細かな心遣いは、企業の生き残り戦略としても重要でしょう。
 もっとも、利潤優先の企業活動や、個人の良心やボランティア精神には移ろいやすい面があることも否定できません。こうした資格が注目されている背景には、四月から施行される障害者差別解消法があるのです。
 この法律は、国の行政機関や地方公共団体、民間事業者に対して障害を理由とする不当な差別的取り扱いを禁止しています。
 たとえば、車いすの人や盲導犬を連れた人の入店を拒んだり、精神障害があるとして入居を断ったり。「筆談をしている暇はないから」と、聴覚障害のある人の診察を後回しにするのも差別です。

◆同じスタート地点に
 もうひとつ。障害のある人のニーズに応じて、環境や条件、慣行の変更や調整を求めています
 「合理的配慮」といい、過重な負担を強いられない限り、その提供をおこたると差別とされる。
 車いすが通れるようスロープを設ける。発達障害のある人が満員電車を避けて通勤できるよう、勤務時間を変える。知的障害のある人向けに漢字にルビをふり、絵図を用いる。そんな具合にです。
 国や地方の行政には「合理的配慮」の提供を義務づけ、民間にはさしあたり努力を促しています
 障害の有無によらず、自立や社会参加の機会が等しく保障される共生社会を実現するには、差別事例を洗い出し、解消していくほかない。そのためにも、まずは障害者問題を知ることが大切です。
 法律のよりどころは、百六十カ国・地域が結ぶ障害者権利条約です。日本も二年前に批准しました。その理念は、四十年ほど前から発展してきた「社会モデル」という考え方に基づいています。
 いままでは、障害のある人たちが生きづらいのは、個人の心身の機能不全が原因で、克服するのは自己責任と考えられてきた。これを「医学モデル」といいます。
 「社会モデル」では、機能障害のある人たちを度外視してつくられた社会の仕組みにこそ、原因があると考えます。困難を招いている障壁を取り除く責任は、社会の側にあるというわけです。
 少数派をないがしろにする多数派の横暴、生産性の低い存在を費用とみなす傲慢(ごうまん)。民主主義や資本主義の欠陥もあぶり出しました。
 「私たちは、障害のない多数派の人たちが当たり前に過ごす日常と同じスタート地点に立ちたいだけです。特別扱いを求めているわけではありません」
 東京のNPO法人自立生活センター・東大和のリーダー海老原宏美さんはそう語ります。脊髄性筋萎縮症を患い、人工呼吸器を携えながらも、障害のある人たちの地域での暮らしを支えています。
 一緒に考えてみました。どうして非正規社員は正社員になりにくいのか。なぜ貧しい家庭の子どもは大学に進学しにくいのか。なぜ女性の管理職は増えにくいのか。
 無論、自助努力も大事です。けれども、そうした問題を生み出している根本原因は、明らかに社会の側にある。障害者問題の構造も同じでしょう。試されるのは、社会の包摂力だと思うのです。

◆未来のルールを描く
 人間が守るべき「正義」を論じた米国の哲学者ジョン・ロールズ氏(一九二一~二〇〇二年)が発案した頭の体操があります。
 あなたたちがつくったルールですべてが動く未来社会に生まれ変わるとしたら、どんなルールをつくりますか。ただし、どんな境遇に生まれるかは分からない。
 その社会はきっと公平、平等に違いありません。さあ、あなたならどんな未来を描きますか。
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2016年立憲民主主義選択の年、元旦の各新聞社6紙からこの一年を読む

2016-01-02 21:18:25 | メディア・リテラシー

 毎年、元旦の6新聞各紙(朝日、毎日、東京、日経、読売、産経)から、その一年を読み解くことを試みることを楽しみにしています。

 まず、今年の元旦の最高の記事は、(記事というより意見広告ですが、)集英社です。東京新聞を除く全5紙にその読者層をそれぞれに想定し、異なった解説をしつつメッセージ「読書は、平和を守る」というものを一頁まるまる用い発信しておられました。時代の危機感から発したメッセージであると推察致しますが、表現者としての心意気に敬意を表します。

 以下、すべてを詳細に拾いきれてはおりませんが、主立った記事を、その記事や新聞社の主張の善し悪しは別にして、簡単にピックアップ致します。
 ⇒の文章は、自分の感想です。

 2016年の最重要イベントは、もちろん7月10日(あたり)の参議院選挙。
 2016年の重要問題点のキーワードのひとつは、「分断」でしょうか。
 また、時代の課題の解決方法を考える上で、没後100年の夏目漱石は、ひとつの重要な視点を与えてくれているかもしれません。作品に当たっていきたいと考えます。朝日新聞では、岩波書店が「漱石は百年後の未来に何を見ていたか」と題し、主な作品の一部を抜粋した一面広告を掲載。また、東京新聞では、新宿区が漱石基金(仮称、漱石山房記念館)お願いの広告を掲載。

○ コラム⇒各紙俳句や詩を入れながらの論の運びでした。
1朝日新聞
「松立てずしめかざりせず餅つかずかかる家にも春は来にけり」元政法師
人は短期的な変化に過剰反応しがちな一方、中長期的な変化の意味を過小評価しがちだという説がある。

2毎日新聞
「薦(こも)を着て誰人います花の春」芭蕉 元禄3(1690)年の歳旦吟(さいたんぎん)(新春詠)
 グローバル経済がむしろ人々の間に心の壁を作り出し、歯止めなき暴力が噴き出る今日の世界である。文化を異にする人々が共に生きる制度や理念が崩れている不安の中で新しい年を迎えた。異質な他者への嫌悪が幅をきかせ、貧者や虐げられた人への共感もやせ細っていくようにみえるのは杞憂(きゆう)だろうか

3東京新聞
「笑う門には福来る」
どんな人も笑える。だとすれば、どんな人も幸福の切符を手にできるはずである。

4日本経済新聞
「何となく、今年はよい事あるごとし。元日の朝、晴れて風無し。」石川啄木
政府は大逆事件で社会運動を封じて体制維持に躍起となる。自我に目覚めた成年に出口がない…。啄木の言う「時代閉塞」である。そんな状況を現代になぞらえる声は昔からあったし、いささか安易だ。とはいえ世の閉塞感は昨今もなかなか強いから、…

5読売新聞
「白き薔薇は傷つきぬ 荒(すさ)ぶ暴風雨(あらし)の手あらさに されども花の香はましぬ 多くも亭(う)けし苦の為(ため)に」 ルミ・ド・グウルモン フランスの詩人『あらしの薔薇(そうび)』
暴風雨をくぐり、花は香りを増すのだと。

6産経新聞
「人間の人生が少々長すぎるので、神さまが、それを、三百六十五日ずつに区切ったのだ。そして、その区切り、区切りの階段で、人間がひと休みするということだ」 作家 井上靖 
昭和32年の元旦、50歳を間近にした井上さんが抱いた感慨だった。



○ 社説⇒毎年思うのだけど、読売は、一頁の3分の2という特別に大きな枠で社説を書く心意気はよいが、政府の公報紙的な内容になっているのが気がかり。
1朝日新聞 分断される世界 連帯の再生に向き合う年
 社会の分断は民主主義にとって脅威だ。「私たちみんなできめた」という感覚がなければ、人々は政治的な決定を尊重しようとはしなくなる。そしてそれはさらに社会を細分化する悪循環を招く。
 私たちの社会が抱える分断という病理を直視し、そこにつけ込まない政治や言論を強くしていかなければならない。
 民主主義さえも台無しにするほどに深刻化する前に。

2毎日新聞 2016年を考える 民主主義 多様なほど強くなれる
 国の未来に多様な選択肢が提示され、公平・公正な意見集約が行われる社会。その結果としての政策決定に、幅広いコンセンサスが存在する社会。それが民主主義が機能する強い社会と呼べるものだ。

3東京新聞 歴史の教訓を胸に
 これから世界を武力の方向に傾かせるのか、それとも教育や格差是正の方向へと傾かせるのか。
 どちらに向かうか。少なくとも日本が目指すべき方向は私たち国民が決めねばなりません。
 その場合、見てほしいのは現在はもちろんだが、過去も忘れてほしくない。

4日本経済新聞 新たな時代の「追いつき追い越せ」へ
 国際通貨基金(IMF)国別の1人当たり名目国内総生産(GDP) それをみると、がくぜんとする。14年、日本は世界で27位に沈んでいるのだ。
 …範はスイス・オランダ
 …明治、戦後と日本は2度にわたって外にモデルを求め、内を改め、世界に伍してきた。いままた新たな追いつき負い越せの時代がやってきている。

5読売新聞 世界の安定へ重い日本の責務 成長戦略を一層強力に進めたい
 自由や平等、法の支配といった共通であるべき価値観が揺らぎ、世界は分断へと向かっているかのようだ。

6産経新聞 年のはじめに 論説委員長 石井聡 再生に向かう力の結集を



○一面記事、その他記事
 ⇒各紙スクープ記事を一面に持ってくるのが恒例と感じています。産経新聞のマイナンバー制度の矛盾をついた記事は、機構の情報公開がなされない重大な問題点を指摘しており、一番のスクープに感じました。
 一面にもってくる写真としては、産経新聞の南三陸町の写真が、復興の状況を与えてくれる重要な情報でした。
 東京新聞の「マギーズセンター」の記事は、とても重要な取り組みを伝えてくれています。
 読売新聞が、自らの信条をわざわざスペースを割いて掲載(そのまま抜粋しておきます)。掲載すること自体には、敬意を表します。どうか、その信条を忘れずにジャーナリズムを貫いていただきたいです。
 
1朝日新聞
1)一面
首相、衆参同日選も視野 夏の参院選 将来の改憲意識
新元素発見、日本初の認定 理研に命名権
2)その他
仮設住宅 民間に譲渡 宮城介護施設・倉庫に活用(38頁)⇒今後単なる取り壊しではなく、有効な活用がされることを願います。


2毎日新聞
1)一面
改憲へ緊急事態条項 議員任期特例 安倍政権方針
新元素 理研に命名権 「113番」アジアで初


3東京新聞
1)一面
中古武器輸出を検討 周辺国の軍備増強に懸念 「無償・低価格」特例法で
2300人が寄付 豊洲に新施設 がん患者を支えたい
2)その他
復興工事 ずさん設計 図面流用、安全面の欠陥…横行


4日本経済新聞
1)一面
ANA、超大型機導入 エアバスA380、3機1500億円
新元素 理研の発見認定 アジア初113番、周期表に記載
2)その他
特別養子縁組 あっせん業者、許可制に 国の監督強化へ法整備(2頁)⇒その子の一生に関わる重要な問題であり、監督強化が絶対に重要です。


5読売新聞
1)一面
数研出版も教科書謝礼 中学校校長ら 検定中に閲覧例
仮設住宅20年までに解消 岩手・宮城 政府復興方針改定へ
日本初 元素に命名権
2)その他
読売信条(2頁)
「読売新聞は
責任ある自由を追求する。
個人の尊厳と基本的人権に基づく人間主義をめざす。
国際主義に立ち、日本と世界の平和、繁栄に貢献する。
真実を追求する構成な報道、勇気と責任ある言論により、読者の信頼にこたえる。
(2000年1月1日制定)」
心臓マッサージためらわず 骨折「まれ」蘇生協議会(38頁)


6産経新聞
1)一面
マイナンバー 運営システムに欠陥 機構、原因開示を拒否
5度目の新年 復興への灯
2)その他
沖縄北部の森林地域 世界自然遺産 30年登録実現へ合意(2頁)
「閖上の記憶」語り部始めた陸自幹部(29頁)



○ 特集記事
1朝日新聞
1)18歳をあるく
 今の18歳は、どんな人たちなのか。
2)オピニオン 選べない国で
3)ネガウモトメル
「夢物語」が現実に 第1回あの人に会いたい
4)18歳の私は
社会貢献活動家 ビル・ゲイツさん
ノーベル医学生理学賞 大村智さん


2毎日新聞
1)憲法のある風景 公布70年の今
2)家族2016 孤をいきる
第1回 寄り添う遠隔会話ロボ


3東京新聞
1)表現と平和を考える 新春対談
女優吉永小百合さんとイラストレーター和田誠さん「これからもずっと戦後で」
2)おかげさま 支えてくれてありがとう
第1回戦場カメラマン


4日本経済新聞
1)解を探しに 
第3回何のために働くのか すれ違う会社と社員
2)2020年 ニッポンの道しるべ
3)ここにもAI つくる
4)政治新潮流
5)アジア ひと未来

5読売新聞
1)外国人と暮らす
2)新春対談
橋本五郎本社特別編集委員と宗教学者山折哲雄


6産経新聞
1)にっぽん再構築 第1部今こそ行革だ
2)「価値」漂流 第1部家族のかたち
「結婚しないの?」は暴言か
3)首相とラグビー日本代表リーチ・マイケルさん対談
4)正論 京都大学名誉教授 中西輝政

以上

********いままでの毎年の同内容の記載*********
 

2016年 http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/e190a76c1cc11761443d68a965b3c5b3

2015年 http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/e926ebba48d32dac0d5a2e080a95e865

 2014年1月1日http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/e4efb0259885d7e84f3936572a8b6230
 2013年1月1日http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/10934d91646d6b114ffbe5023ae05408
 2012年1月1日http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/9fb98ef88d59ab808969f6c396621bfa
 2011年1月1日http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/4c09f70b97decbb7da7e7148ec152052
 2010年1月1日http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/a970d3845515c8c0633468a3269da4ab
 2009年1月1日http://blog.goo.ne.jp/kodomogenki/e/18c3c4feb2a3e29088dbce3d7b71c997
 

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2016年 新年のごあいさつ

2016-01-01 00:00:01 | 公約2015
謹賀新年

 新年あけましておめでとうございます。皆様にとりまして、2016年もまた、素敵な一年となりますことを心からご祈念申し上げます。
 医師から評論家となった加藤周一氏(1919-2008)は、1956年の論文『松山の印象―民主教育の問題―』(主著のひとつ『雑種文化』に集録)で、「日本の民主化という事業が容易でない。日本の民主主義の問題は、民主的改革をまもる側とそれに対する反動との対立関係だけではなく、より根本的には、民主主義の枠のなかに何をおくかということが大事である。…民主主義という枠のなかに何をいれて内側をみたすのか、西洋では、基督教、またはかつて基督教が生み出した価値の体系があったが日本ではそうはいかない。儒教を軸とした旧来の伝統的価値観は崩れ、それに代る何ものもない社会である。」と述べています。
 戦後70年、加藤氏の論文から約60年の2015年は、残念ながら民主主義の枠自体が揺らいだ年でもありました。今一度、民主主義の根幹(立憲民主主義)の理解を深めるとともに、民主主義の枠のなかに何を入れるべきかを真剣に考えて行きたいものです。
 加藤氏は、「民主主義」を、「個人の尊厳と平等の原則の上に考えられる社会制度」と定義しているところですが、民主主義の枠に入れるべき大切なものとして、例えば、「多様性を認めあうこと」、「相手に寛容であること」等もまた入ると、私は考えます。
 この一年も、小児医療の現場から見えてくる子育て環境を少しでも良い方向に進めていけるよう区政の場において誠心誠意努力して参る所存です。社会の弱者である「子どもを守る」ことは、すべてのひとにとって優しい社会の実現に繋がると確信をしています。
 今後とも、忌憚のないご意見ご提案を賜りますよう、どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

                        平成28年新春

                      中央区議会議員 
無所属会派 子どもを守る会
                         小 坂 和 輝
プロフィール
広島大学卒業、桐蔭横浜法科大学院卒業。医学博士、法務博士。病児保育施設を併設する医療法人小坂成育会こども元気クリニック理事長、小児科専門医。いつでも(24時間・365日)・どこでも(学校・地域の子ども達と関わられる皆様・NPOと連携して)・あらゆる手段を用いて(医学・心理分野にとどまることなく、法律・行政分野などの多角的視点を持って)子どもの健やかな成長を守る小児科医でありたいと思っています。


第1、2016年中央区政 12の注目ポイントについて

今までの区議会の議論の中で見えてきている注目点を列挙致します。決定ではなく、地元の皆様の慎重な議論が必要な計画もあります(特に、項目11、豊海大型流通配送センター建設計画など)。

1、区民目線第一の中央区新基本構想を作ること
 これから30年先を見据えた新構想が作られます。中央区の基本計画の根拠となります。
 区民目線第一の構想ができますよう、審議会傍聴やパブリックコメントにより、皆様の声を中央区に届けて下さい。

2、在宅療養看護で必須の制度、レスパイトの設置
 医療的ケアの必要な者・児(「医ケア児」と略)が、24時間365日家族による看護のもと、在宅で過ごされています。その看護する親御さんの休息のために、医ケア児を預かる先が完備されます。

3、中央区子ども・子育て会議 第2期
 待機児童問題解消だけでなく、保育の質の確保、様々な子育て支援策そして、接続期カリキュラムなどの幼保小の連携策などが、議論されます。
 
4、B型肝炎ウイルス予防接種が定期接種としての実施(無料化)へ
 いままで任意接種でした。定期接種になる予定であり、日本のワクチン行政が一歩前進です。

5、発達障害などの子ども達にあった教育の場「特別支援教室」設置開始
 『東京都特別支援教育推進計画 第三次実施計画(平成22年11月)』に従い、中央区も、今までの「通級指導学級」「固定学級」に加え、各校に「特別支援教室」が設置されます。
 都の計画期間は28~30年の三カ年あるところ、中央区は、28年度と29年度の二カ年で整備。28年度から導入する学校は、京橋地域(中央小・明石小・◎京橋築地小)、日本橋地域(久松小・坂本小・◎有馬小)、月島地域(佃島小・月島第二小・◎月島第一小)(◎:拠点校、現在の通級指導学級設置校)です。29年度は、泰明小・明正小、城東小・常磐小・日本橋小、月島第三小・豊海小です。
 新制度に移行しても、必要な児には、通級指導の継続など児童一人一人の状況に合わせた指導が行われることを事前説明会で区は何度も念押ししています。
 
6、ストレスチェック 子ども達に関わるすべての学校・保育の現場でも
 労働安全衛生法が大改正(H26.6.25公布、H27.12.1施行)、すべての職場にストレスチェックが導入。
 もちろん、子ども達に関わる学校・保育の現場でも当然に先生や保育士らにも適用になります。
 もし、高ストレス状態の結果が出た場合、その本人は、産業医の指導を受けることができます(本人から申し出があった場合は、企業は、本人と医師の面接指導を実施するとことが義務であり、申し出を理由とする不利益な取り扱いは禁止)。

7、ペットとの共生「ペットとともに暮らすうえでの諸課題について語り合うカフェ」開催
 各回異なるテーマが設定され、テーマごとに専門家、活動家をゲストに招き、参加者間の交流を通じて、ペットの適正飼養について意識を高めつつ、仲間作りが行われます。

8、中央区オリンピック・パラリンピック区民協議会
 2020年東京五輪に向け、区民、関係団体および区が一体となって地域の発展とレガシーを残すことに取り組むための協議の場です。なお、第1回は、2015年12月17日に開催されました。

9、にぎわいにあふれる個性豊かな商店街 「商店街振興プラン2016」3月策定
 前回は平成16年6月策定。中央区を6つの地区「八重洲・京橋・日本橋」「銀座」「新富・湊・八丁堀・茅場町」「築地」「人形町・やげん堀・浜町」「月島・勝どき」にわけ、各エリア別のコンセプトと重点テーマがまとめられています。
 面的な広がりを持たせる回遊イベントの実施、外国人観光客の取り込み、商店街の組織力強化と人材育成が、重点的な取り組みとしてあげられています。

10、9月の総合防災訓練、今年は、京橋地区での開催
 聖路加国際病院・聖路加看護大学そして、あらたに中央区と防災協定を締結した国立がんセンターなどとの十分な連携のもと、引き続き障害者団体の皆様もご協力もいただきつつ、実践的な訓練となることを願っています。

11、豊海地区への大型流通配送センター計画?とその屋上へのフットサルコート等の広場整備
 区道の付け替えにより豊海町6番と7番が合体した大きな街区を可能にするという根幹部分において中央区も関与する豊海地区への大型流通配送センター建設計画。大型トラックの増加に伴い振動騒音排気ガスなどによる交通環境の悪化を来す計画である以上、その計画内容を勝どき豊海の住民の皆様にきちんと開示をした上で、慎重に議論をしていくべきところです。
 例えば、漁港区への同計画が港湾法に適合するかという根本的な問題とともに、フットサルコート等の広場を区民が使用するときの制限が厳しい点をなんとか緩和ができないかという問題等があると考えます。

12、環状二号線 本年12月 暫定開通か?
 環状二号線(築地大橋~豊洲)は、本年12月に仮設道路による暫定開通の予定。仮設道路が片側一車線の場合、混雑渋滞が懸念されることから、片側二車線での暫定開通の検討を都に強く求めていく必要があります。全線開通は、五輪開幕に間に合わせるため、2020年(H32)の早期になされる都の方針。
 なお、豊洲新市場は、土壌汚染対策法上の「形質変更時要届出区域」という土壌汚染地指定のままであり、農林水産省が市場認可をするかは疑問。
 東京都がこの豊洲新市場用地を汚染がないものとした評価価格で汚染原因者東京ガスから購入している問題では、住民訴訟が東京地方裁判所で係属中、秋頃に第一審判決の可能性。



第2、区政の課題について

 福祉保健委員会委員、防災等安全対策特別委員会委員として考える区政の課題の一部を列挙致します。(2015年6月の一般質問でも一部指摘)。

【福祉保健分野】
◎医療的ケアの必要な者・児(「医ケア児」と略)の全員の現況調査
 前述の通り、喫緊の課題としてのレスパイトは整備される予定であるものの、医ケア児とその家族が抱える問題は、個別具体的な解決がなされる必要があります。
 基本的に、医ケア児が、区内に何人おられるかという実数の把握自体も難しい現状でありますが、障害者団体や自立支援協議会、在宅療養支援協議会そして、包括的な協定をする聖路加看護大学などの連携のもと、対象者を漏らすことのない有意義な調査がなされることを期待致しております。
◎医療ケア児、発達障害などそれぞれに応じた保育、幼稚園教育の提供を
 たとえ、医療的ケアが必要であったとしても、その児が希望するのならば、保育園なり、幼稚園に通える環境整備がなされていくことを願っています。
 児童福祉法において、「保育所における保育」に関して「市町村は、この法律及び子ども・子育て支援法の定めるところにより、保護者の労働又は疾病その他の事由により、その監護すべき乳児、幼児その他の児童について保育を必要とする場合において、次項に定めるところによるほか、当該児童を保育所…において保育しなければならない(24条1項)。市町村は、前項に規定する児童に対し、…認定子ども園…又は家庭的保育事業等…により必要な保育を確保するための措置を講じなければならない(同条2項)。」又、学校教育法においても、「幼稚園は、義務教育及びその後の教育の基礎を培うものとして、幼児を保育し、幼児の健やかな成長のために適当な環境を与えて、その心身の発達を助長することを目的とする(22条)。」と規定され、保護者側の事由はあるものの児童の事由はなんら付されておらず、保育の場や幼稚園が全ての子ども達に開かれているところです。
 家族法の大家大村敦氏らも「ノーマライゼーションの理念の下、子どもの福祉に合致した保護者の意思は尊重されるべきであり、発達障害に限らず、障害を理由とした保育所・幼稚園への入所・入園拒否は、保育所等の負担が過重となるなど「やむを得ない事由」がない場合には「必要かつ合理的な配慮」(障害基4条)を欠くものとされ、実際に入所拒否を違法とした裁判例もあります。2013(平成25)年に成立した「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」(2016(平成28)年4月施行)も踏まえる必要があるでしょう。」と述べられ(『子ども法』223頁)、4月施行の障害者差別解消法のもと、中央区においても、子ども達ひとりひとりの障がいに応じた「必要かつ合理的な配慮」がなされることを期待致しております。
 これら医ケア児の諸課題を解決していくことは、区が直面する老老介護、住み慣れた場所で生を全うする在宅終末期医療の問題解決にも繋がると考えています。

【防災分野】
◎防災拠点運営委員会への民生委員と消防団員の委員やアドバイザー参加
 区内全域に23カ所21の防災拠点運営委員会が設置され、『中央区地域防災計画(平成27年修正)』では、その運営委員会の構成は、「1防災区民組織、2町会・自治会、3PTA、4事業所、5学校、6医師会、7警察、8消防、9消防団、10民生委員、11区等」と明記されています(同計画68頁)。
 ところが、同委員会では、まだまだ、消防団員や民生委員の委員やアドバイザーとしての参加ができていないところが多数存在しています。
 民生委員は、防災拠点区域内の避難行動要支援者の生活状況を把握されておられるし、消防団員は、その避難行動要支援者の避難行動支援や、拠点訓練のお手伝いをする重要な任務を担っており、両者は運営委員会に欠かせない存在であると考えます。
 同計画に則った運営委員会構成になるように区も支援すべきと考えます。



第3、小児医療や子育て支援の現場で現在実践中のことについて

◎抗生剤の適正使用に向けた啓蒙
こどもの風邪のほぼ9割は、ウイルス感染によるもので、ウイルスには抗生剤は無効です。にもかかわらず、「風邪=抗生剤投与」という安易な処方に伴う耐性菌の出現や、子どもの体へのアレルギー等の悪影響を防いで参ります。

◎聖路加国際病院からの地域臨床研修医の受け入れ
厚生労働省から『臨床研修協力施設』に認定されており、臨床研修の医師が、地域医療研修のため当院に参ります。来年度は7名の予定であり、診察室でご一緒いただきますが、ご協力の程、よろしくお願いいたします。

◎病児保育事業及び病児お迎えサービス
18時半までの保育延長の対応や土曜日の実施、病児お迎えサービス(保育園での急な発病の場合、親御さんに代わって当院スタッフが、保育園に出向き、そのまま当院で病児保育へ移行)等も含め病児保育サービスを実施。

◎乳幼児健診における全例の視力スクリーニング
新しく開発された機具を用い、視力スクリーニングを区の乳児健診児の全例に実施し、目の異常を早期発見。

◎“心のワクチン(知識をつけて、身を守る)” ブックスタート事業
健診や予防接種で来院の赤ちゃんに、選定した絵本と接する機会を付与。

◎子育て体験講座『あすなろ倶楽部』
お子さんの発達に合ったいろいろな遊び、絵本紹介、しつけ方法などNPO法人あそび子育て研究協会の先生にお話していただく少人数制の体験講座。参加されている親御さん同士の交流のきっかけとなる場としても。

◎五歳児健診及び発達相談
発達障害等を五歳児健診により早期に発見し、小学校生活にスムーズな移行ができるように早期対応。

◎不登校外来
いじめ、不登校、自殺はなくし、子どもを守ることが、大人そして私達小児科医師の絶対の使命です。悩む子どもにとって、学校は、命を削ってまで、行くところでは、決してありません。一緒に、考えて行きます。

◎学校の授業の補講『三丁目の補講』事業
小中学校の授業でわからない点、つまずく点を、なんとか回答に近づけるように一緒に考えます。通級学級や特別支援教室参加のためにクラスの授業が抜ける部分の対応なども専門家の助言のもとでの実施を検討中。

◎子育て広場事業
武道教室やリラクゼーションなど子育てに関する地域活動団体に、子育て広場としての活動の場を提供。子育て支援のアイデアのお持ちのかた、そのアイデアを是非とも実現してください。実現の広場を提供いたします。

等々

以上
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