今日から明後日にかけて、桜を求めて妻と二人で函館~渡島半島を巡る旅行に行ってきます。
今日は函館市内を観光して湯の川温泉に宿泊。函館での目的は、五稜郭とその中に復元された函館奉行所観光です。
実は私も妻も函館には何度も来ていて新五稜郭タワーまで見ているのに、五稜郭そのものはきちんと見ていませんでした。
そこで今回は、五稜郭と函館奉行所を見て湯の川温泉に泊まろうと出かけてきました。
桜が咲くにはぎりぎり早いかと思われましたが、五稜郭のお堀の周りの桜の中にはちらほらと咲いているものもあって、なんとか桜が咲くのを見ることができました。
さて、1854年に造られた五稜郭では、今年が築造百五十ということでこの4月26日から来年の2月末までの期間で『五稜郭築造百五十年祭』の真っ最中。
ちょうど今日は、観光客のおもてなしとして『箱館戦争抜刀隊』という、箱舘戦争での旧幕府軍と新政府軍の戦闘シーンを再現した寸劇も披露されました。
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さて、かつての函館奉行所は、函館山のふもとで坂の多い元町のあたりに作られましたが、ここは港からほど近く防衛上問題があるというので、この場所を内陸の亀田の地に移し、それを守るために西洋の城砦を参考にした星形五角形の土塁を作ったもので、この五角形から五稜郭という名がつけられました。
箱館奉行所は函館戦争後に新政府によって解体され公園になってしまったために、一般には五稜郭はお城の一種だと知っていても、何が中にあった城なのかが分かりにくくなっていました。
そこで函館市では奉行所の復元をしようと計画しました。
今回復元された箱舘奉行所は、昭和60(1985)年から発掘調査を始め、古写真、文献、古図面などの調査をもとに奉行所復元の計画を立て、平成18(2006)年から工事開始、平成22(2010)年に工事が完成したもの。
復元されたのはその昔あったものの三分の一ほどですが、最も奉行所らしい太鼓櫓や大広間、表座敷など中心部分を当時の姿に忠実に再現されています。
建物の中では復元当時の様子がビデオなどで紹介されていて、宮大工や左官、瓦職人、建具職人など様々な伝統職種の技が分かりやすく見られて、非常に印象的でした。
現代日本は、TPPなど貿易面での新しい開国を模索していますが、準備も整わない中開国をした当時の日本の最先端都市だった函館の姿を勉強してみてはいかがでしょうか。