知人から山菜取りと釣りに誘われて、定山渓方面へ行って来ました。
山菜取りはそろそろシーズンも終わりかけていますが、今回はウドとフキ狙いの山歩き。お目当てのポイントは明るい斜面で取ってくれるのを待っていたかのようなウドの宝庫。
ウドは根の部分の酢味噌和えも美味しいのですが、新芽はウド独特の風味をもちながらもいやらしくなく、てんぷらやおひたしに最適です。
山菜取りは始めと言う妻は、最初は「ウドって見分けるのが難しい」と言っていましたが、教えられて取っているうちに、「あ、あそこにもある」と最後はすっかりウドハンターの目になっていました。
今回の参加者は全員釣りをする5人ですが、リーダーのTさんは山菜とそのありかにも詳しくて、おおいに山菜取りを楽しむことができました。
山菜取りの後に釣りのポイントまで移動したところで時刻は丁度お昼頃。
すると参加者の一人のEさんが、「よしちょっと待っててね」と車からアウトドア道具一式を取り出して、手際よくさっき採ったばかりのウドを天ぷらにし始めました。
「分量は適当だからあまり期待しないでね」と言いながら、御自慢のバーナーで油を熱すると次々にウドの天ぷらが出来上がります。
しかも天ぷらの第一弾が揚がるころには周囲からネマガリダケのタケノコも採ってきて、これも天ぷらに。
さらにはキャンプ用の鍋でお湯を沸かしてかけうどんまでふるまってくれて、山奥での山菜天ぷらうどんに全員が舌鼓。これが美味いのなんの。
アウトドアでの料理ってキャンプだけじゃなくて山菜取りや釣りの場面でも極めて豊かな大人の遊びになるのだと思いました。
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お腹が一杯になったところでいよいよ川へ降りて行って今年最初の釣りの始まり。
水量は多くかなり虫も出始めている感じでしたが、全体にまだ渋い感じ。
二度ほど私の投げたフライに食いついてくれた「アタリ」がありましたがいずれも釣り針が外れる、いわゆる「バレ」てしまって釣果にはなりません。それでも次につながる釣りにはなったはず。
渓流は深いところから浅くて速いところまで変化に富んでいて、素晴らしい渓相。またチャレンジしたいすばらしいポイントでした。
そうこうするうちにそろそろ終了の時間が近づいてきましたが、仲間の一人が30センチオーバーのエゾイワナを釣り上げて、「試みに、これ一匹だけ食べてみませんか」という提案。
リーダーのTさんが刺身包丁を取り出すと手早く捌いてイワナの刺身の一丁上がり。程良い弾力と味わい深い味は淡白な川魚と言う印象を変えて、得も言われぬ美味しさでした。
価値ある命をいただきながら、山菜取りに釣りに料理と、"大人の野遊び"とはかくも楽しいものかと感動もの。この素晴らしい時間を仲間たちと共有できたことに感謝の一日です。
子供っぽい遊びとは違って大人の野遊びは、体力、知力、経験、そして友達づきあいの全てを投入して楽しむ深い時間。
ただ大人になるだけじゃダメなんだ。この楽しみはやめられない。