北の心の開拓記  [小松正明ブログ]

 日々の暮らしの中には、きらりと輝く希望の物語があるはず。生涯学習的生き方の実践のつもりです。

魚の神様はいるのか~映画「さかなかみ」の試写会

2014-06-14 23:21:21 | Weblog

 今日は映画の試写会を一本見てきました。

 タイトルは「さかなかみ」。ライフスタイルプロデューサーとして、1970年代の業態やまちづくりに様々な提案をして活躍した浜野安宏さんの企画・脚本・監督による映画です。

 会場は狸小路プラザ2・5で、300席がほぼ満席の盛況です。

 もともと浜野さんは「さかなかみ」という小説をもう20年も前に書いていたのですが、次第にそれを映像化することに取りつかれてきたのだそう。

「必ず自分で創って、自分で演じきれ!それしかこの凄い映画は出来ないよ」と新藤兼人監督に言われたことがずっと心に残っていた、と浜野さんは言い、今回はそのとおり、自分自身が主演し監督をすることで、

 今回の映画はデパートの池内さんが全面支援を行って、「池内プレゼンツ」という形で行われました。

 映画のスタイルは、浜野さんいわく"ハイパーリアル・ムーヴィ"という言い方で、小説的なフィクションと、実在の人物との対談で構成される不思議なつくり。

 長年世界を股にかけて釣りをしてきた浜野さんが、釣りをする中で「『さかなかみ』に会いに来い」という思いに駆られ北海道中を旅するというのが基本的な流れ。

 「イトウって幻の魚なんでしょ?」という若者の声に、「そういう何も知らない言い方がイトウを幻の向こうに追いやっているんだ」と叫ぶ浜野さんは、イトウが今でも釣れる北海道の川に大きな期待を抱いています。

「もはや駄目になってしまった本州の川に比べて、北海道はまだ何とかなる川がたくさんある」というよそ者の北海道へのエールなんだと思います。

 それなのに「ダムや堰や農薬、ゴルフ場とか、都市開発なんていうような余剰な文明を追い求めるのはもうやめようよ」というのが中心となるメッセージです。

 そしてイトウを追う中で、干潟にこそイトウ生息の秘密がいると知り、1mを超えるイトウを吊り上げます。

 映画の中では何匹もの魚を釣り上げるシーンがあるのですが、なかでもさすがに1mのイトウとは大物の中の大物。

 これがヤラセではなく、本当に釣り上げたというのですから、さすがの釣力です。

 伝えたいことや表現したいことが満載の100分の映画でしたが、何冊もの本を書いて世の中にプレンぜてーしょんをしてきた浜野さんの新しい映像によるプレゼンテーションなのでしょうね。

 実はまだ最終完成ではなくて、「これから多方面の意見を聞いて手を加えたいと思う」という浜野さん。この秋から劇場公開の予定だそうです。

 長年釣りをしてきた浜野さんだからこそ感じてきたことは、釣りを少しかじった私には実によく伝わってきました。

 釧路市内や阿寒川、美笛川、ビッグファイト松本、釧路のフライショップ「ランカース」など、良く知った場所も登場して懐かしく観ることができました。

 もし見られる機会があれば、北海道の自然を釣りという切り口で描いたこの「さかなかみ」をご覧になってみてください。

 浜野さん、おめでとうございます。そしてお疲れ様でした。
 

コメント
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