【NHKテレビより】
今日からいよいよ新しい年度の始まりですが、平成はいよいよあと一か月となりました。
今日は昼前から新天皇の即位に伴う新しい元号が発表になるというので、午前中はなんとなく気もそぞろ。
11時15分くらいからつけたテレビの前にはオフィスの職員も集まって、新しい元号の発表を今か今かと待ち続けています。
11時30分頃に発表、と言われていたのに、テレビの画面は皇居へ向かう二大の黒塗りの車を上空から撮影している絵ばかり。
アナウンサーの説明は、「元号の制定は政令によるので、元号を改める政令を閣議決定し、この政令は皇居に運ばれ、天皇陛下の御名・御璽(ぎょめい・ぎょじ=署名となつ印)を得たうえで官報に掲載され公布となる」ということで、車列は天皇陛下の御名御璽をいただくために皇居に向かっているとのことでした。
新元号の制定の手続きにちょっとでもミスや瑕疵があれば、後で批判を招きかねないので、このあたりは慎重にも慎重を重ねて進めているのでしょう。
11時40分すぐにようやく菅官房長官が記者団の前に登場して、新たな元号の発表が始まりました。
新しい元号は「令和」で、出展は万葉集の梅の花を詠んだ歌の序文からだそう。
この元号を聞いた感想は人それぞれでしょうが、テレビのインタビューではおおむね好意的に受け止めている人が多いようです。
平成もいよいよ終わりを告げて、新しい令和の時代が始まるかと思うと、やはり気持ちを切り替えられるような気がします。
元号の使用には、面倒くさいとか、世界標準と異なるのでガラパゴスだ、などいろいろなネガティブな意見もあるでしょう。
しかし私自身はポジティブに受け止めています。
西暦で1925年代からの60年間、と言われても時代の雰囲気はなかなか伝わりませんが、それを元号のくくりで「昭和の時代」と言われると、いろいろな変化や出来事がよりくっきりと浮かび上がるような気がするからです。
日本の歴史でも、「明治維新」とか「享保の改革」などと言われると、時代性がよりはっきりとイメージできます。
土を掘っていった時の地層のようなもので、そのときどきの出来事をひとくくりに表現しているのではないでしょうか。
日本には言霊信仰があって、縁起の良い漢字や言葉を組み合わせて、佳き未来を祈るということが多いですが、日本という国の未来を切り開くのは単なる言葉の力ではなく、国民一人一人の社会に貢献しようという思いの総和です。
二宮尊徳の報徳思想でいうところの、「推譲の精神(=他に譲る気持ち)」を改めて実践して、明日の日本を切り開いてゆきましょう。
歴史に残る一日をこうして記録しておくことにします。