こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

柳家小三治独演会

2007-04-12 00:00:00 | 未分類
イムズホールで行われた柳家小三治独演会に行ってきました。

今回の前座は、柳亭こみちさん。女性の方でした。
演題は『紙くず屋』
道楽が過ぎて勘当された若旦那。呑気に居候先でぐうたらしていると、居候先の親方に、
奉公に行けと諭され、紹介状を手に紙くず屋に行きます。
紙くず屋の仕事というと、紙くずを再利用できるように種類別に仕分けていく事。
「♪白紙は白紙、カラスはカラス、線香紙は線香紙、珍皮は珍皮、髪の毛は髪の毛」と
最初はリズム感よく片付けていくのですが、ゴミの中から都都逸の書かれた手紙が出てきては
一節うなったり、芝居本が出てきては役者のように見得をきりながら台詞を叫んだり(^^;)
歌の本を見て奇声をあげる若旦那に「気が違ったか?」
「いいえ、紙をより違えました」

続いて柳家小三治さんの『野ざらし』
隣りの家から女の声がしたので、のぞこうと壁に穴を空けたハチ。
そこに美人がいたので、翌日、あの美人はどうしたんだと聞いてみると、向島での釣りの帰り、
寺の鐘がボーン、生温かい風がざわざわざわ、烏が茂みから飛び立ったので驚き
草の中を見ると、野ざらしになった髑髏が一つ。
哀れに思って手向けの回向をしてやった。骸骨の上に持参した酒をかけてやり、
いい功徳をしたとその晩寝入っていると、戸を叩く者がいる。
出てみると「向島の葦の中から来ました」と十六、七の美しい娘。
「お礼に足でもおもみしましょう」と一晩幽霊としっぽり。
うらやましくなったハチは釣り道具を無理矢理借りて、向島まで釣りに行き、
女の事を想像しながら歌ったり、釣り竿で川面をたたいたり、しまいにはかき混ぜたり。
サゲを忘れてしまいました(^^ゞ本で書かれている「馬の骨」だったかなー?

仲入りがありまして、枕話が植木等さんの追悼ということで、思い出話。
好きだったのですね。内緒にしなけりゃならないことをやるくらいには。内緒です。
さて噺は『一眼国』
諸国を廻り歩くお坊様が、香具師の親方のところに一晩の宿を借りた。
それだけ諸国を巡っていれば、変わった人間や化け物、動物など知っているのではないかと、
温かいご飯と引き換えに、しつこく思い出させようとする。
ようやく思い出したのは、ここに来る途中、一本の大木のある大草原で
辺りが暗くなり、野宿でもしるしかないな、と思っていると、「おじさん、おじさん」と
少女の呼ぶ声。声の方を振り返ってよくながめてみると、目が一つしかない。
仰天して夢中で駆け出し、ようやく里に出たというもの。
行き方を教えてもらった香具師。その通りに草原に出ると「おじさん、おじさん」という声。
案の定、目も一つ。脇に抱えて走り出そうとすると、少女の「キャッ」という声に
誰もいないはずの草原から大勢の人々が助けに走ってくる。
とうとうつかまって、奉行所に突き出された。
奉行が「こりゃ、人さらい。面を上げい」ひょいと見上げると、奉行も役人も皆一つ目。
奉行の方もびっくり。「こやつ目が二つある。調べは後回しじゃ。見せ物に出せ」

コメント
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