小川一水さんの『回転翼の天使 ジュエルナビゲイター』を読みました。
フライトアテンダント志望の夏川伊吹は、ことごとくすべての航空会社の試験に落ち、
スチュワーデス妖精講座の同期・一宮令子の紹介で、ジュエルボックスナビゲイター社の
事務、機上作業員募集に連絡をとりつけてみた。
はめられた!その会社は、ヘリコプターでできるあらゆることを請け負う会社の中でも
特に零細企業だったのだ。
しかし、次の採用は秋まで待たなければならない。
嫌々ながら、JBNで働くことにした。
さらにその仕事は、せめて空の仕事をやりたかった伊吹にとって厳しい現実だった。
地べた九割・空一割の雑用の日々だったのである。
規則は人間のためにあるものとして、人のために持てる力を尽くす。
破天荒だけど、その尊いプロ意識に感動を覚えました。
伊吹がやりがいを見出したのも正にその部分で、何を優先すべきかを間違えてはいけないと思いました。
現実はどうあれ、理想を忘れてはいけないのだと改めて考えさせられました。