小川一水さんの『イカロスの誕生日』を読みました。
この世界には、翼があり空を飛べる人がいる。
大抵、自由奔放な性格をし、それ以外は普通の人間として生活している。
自在はるかも、そんなイカロスの一人。
普通の人間の両親のものに生まれ、平凡に大学に行き、社会人となり、結婚し・・・と
平穏に生きていくはずだったのに、一度は合格した大学入学を取り消されたことから
はるかの人生は大きく変わることになる。
原因は、イカロスを社会の不穏分子とみなし、規制する法律ができたことにあったのだ。
追われたイカロスは、そういう社会から逃げ出し集まり始めた。
命さえ奪われかねない弾圧に立ち上がり始めたイカロスたちだったが、
人間にも彼らにも新たなる変化の時期が訪れていた。
作者も言うように、本来なら共感しにくい主人公ですが、ここまでされたら仕方ないだろう、
という気にはなります。
さらに、あそこまで行けたらっていう憧れはありますね。
最初はとっつきにくいけど、面白い物語だと思います。