レイ・ブラッドベリ氏の『猫のパジャマ』を読みました。
ブラッドベリ氏が83歳のときに上梓したこの本。
当時既発表の作品が二篇だけなのにも関わらず、2003年から04年にかけて書かれた新作と、
1946年から52年にかけて書かれた旧作が、ほぼ半々の割合でおさめられています。
その事情は、翻訳者の中村融さんのあとがきを読んでいただくとして、SF・ミステリ・一般小説・詩などなど
バラエティに富んだもので、背筋がぞくりとするものから、悲しみを秘めたもの、温かいもの、
クスリと笑わせるものなど、様々な気分を味わわせていただきました。
どれが一番好きかというのも難しいのですが、今日は「酋長万歳」「ふだんどおりにすればいいのよ」
「用心深い男の死」「趣味の問題」「おれの敵はみんなくたばった」
「雨が降ると憂鬱になる(ある追憶)」「エピローグ-R.B、G・K・C&G・B・S永遠なるオリエント急行」
そして表題作がいいと感じます。
とても楽しませていただきました。