こっぱもちの部屋

主に、読書感想のブログです。他に、日常生活で楽しかったことを書くと思います。

月光とアムネジア

2006-11-20 00:00:00 | 未分類
牧野修さん『月光とアムネジア』を読みました。

他山は、レーテ性認知障害になるまでは、アガタ県警殺人課の猛者だった。
半年前、彼は<レーテ>に巻き込まれた。
<レーテ>とは、ある日突然、直径数キロから数十キロにわたって愚空間と呼ばれる特殊な場が生じる
という災害である。
愚空間の中に入った人間はほぼ三時間ごとにその記憶を失う。

退院間近にしてレーテ対策特務班に復帰することを命令された他山は、それを引き受け、
伝説の殺人者、町田月光夜の行方を<レーテ>の中で捜索することになった。

読者が月光夜の正体を知っていても、特務班のメンバーは三時間毎に気を失い記憶を無くすため、
その正体が説明する記憶をそのまま信じ、読んでいるこちらとしては、命の危険を案じながら
読まなくてはなりません。
三時間毎にメンバーが減っていくという恐怖、知らないというのは幸せなのかどうなのか。
そして、本当の悪人とは誰なのか、ハラハラしながら読み進めました。
ラストは、あれでよかったとは思えませんが、他山にとってはハッピーエンドの部類に入るのかもしれません。
多少、空しさが残ります。

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曠野の舞姫

2006-11-19 00:00:00 | 未分類
映島巡さん『曠野の舞姫』を新幹線の中で読みながら帰ってきました。

BC1200年前後、エアはエーゲ海で「海の民」の仲間と一緒に海賊まがいのことをしていた。
弟分のシノンとともに、抵抗しない奴隷たちも残虐に血祭りにあげるという残虐なことも平気でしていた。
本来、女は陸で生活しており、海に出て行くのはエアだけだった。
陸に上がると流浪の民や踊り子を装いつつ、様々な街を壊滅に追いやっていた。

エアの残虐さがあるだけに、ある謎が解かれるとそれは悲劇に変わります。
幼い頃の境遇と決心、そして現在の不安定な立場。
あまりにも悲惨でした。
でも、破壊することから作り出す側へ変わったことが成長なのでしょうか?

読後感は、正直言ってあまり気持ちの良いものではありませんでした。
不条理といいますか、でも動乱の時代なんてこんなものなのでしょうね。

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色々していました。

2006-11-18 00:00:00 | 未分類
2日目の朝、『こげぱん三都旅日記~大阪・神戸編』を読んで大阪のパン屋めぐりをするぞー!と
意気込んでみたものの、そんなに巡っても一人では食べきれない事が発覚、ターゲットを一本に定めました。
西区の靱公園そばにあるパン屋さん「ブランジェリータケウチ」です。
私が行った時は、デニッシュ類とハードパンがたくさんあり、次々と焼きあがる中
どれも美味しそうで目移りするほどでした。ただ、「天然酵母オリーブのパン」が無かったのが残念です。

その後、まぶだちの会の飲み会の待ち合わせ場所、なんばのジュンク堂の下見に行きました。
案の定、まるっきり逆の出口に出ちゃいまして、迷子になり人に道を尋ねながら到着しました。
さらに振り出しに戻って目的地まで行きなおし、覚えている事を確かめて、地下街で昼食。
『ハッピーライド’06』のBキャストを見に行きました。

今回、大学生のカップルがWキャストだったのですが、どちらも甲乙つけがたい演技で、よかったと思います。
アンコールの時にファンの「関さん愛してる」の声に「僕も愛してるよ」と言ったり、
いきなりかつらを外してみたり、結構お茶目な関さんでした。
そういや、17日のアンコールの二回目は、中尾さんがなかなか出てこないので
どうしたのかと思っていたら、着替えに入っていました(笑)

さて、雨に降られながらなんばに向かい、待ち合わせの時間まで本屋で時間をつぶしていました。
今回はHさんとAさん夫妻。
居酒屋で、Aさん夫妻のアクシデントの話から最近の出版事情、パンと日本酒は食べ合わせが悪いという話、
草上さんの近況、古本道まで、硬軟取り混ぜて話をしていました。
あまりにも楽しかったので、年会費を支払うのを忘れてしまいました(^^;)
すみません、できるだけ早く支払いますm(__)m

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ハッピーライド’06

2006-11-17 00:00:00 | 未分類
大阪の一心寺シアター倶楽で行われたドラマティックカンパニー『ハッピーライド’06』を見てきました。

4組のサイクリング仲間のカップルが、偶然にも同じ時期に妊娠してしまうという
悲喜こもごものミュージカルです。
中でも、中尾隆聖さんと堀本均さん演じるホモのカップルと熟年夫婦がとても味があって魅力的でした。
さらに、結婚10年目にして妊娠したという美和子(小田木美恵さん)の心境の変化、苦悩、達観が
とても深く演じられているように思えました。

孤独のランナーの河野智之さんは、初めはカップル達の中で孤独を感じている普通の青年だったものが、
だんだん、いかにも怪しげでアクの強い様々な役をこなしていき、とても面白い狂言回しだと感じました。

私の一番目当ての関俊彦さんは、演出も手がけておられるので大学生カップルの男の母親として
少しだけの出演でしたが、嫁を思いやる温かなお義母さんというオーラがその仕草からにじみ出ていて
とても素敵でした。
わざわざ大阪まで行ったかいがありました。

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「神田川」見立て殺人

2006-11-16 00:00:00 | 未分類
鯨統一郎さん『「神田川」見立て殺人間暮警部の事件簿』を読みました。

昭和にヒットした歌謡曲に見立てた殺人事件が次々と起こる!と言うと華々しいけれど、
全て迷刑事・間暮警部の当てずっぽう。
それでも、次々と犯人が自首していくのだから名推理なのか?

読んでいて、あまりのバカバカしさに体中の力が抜けました。

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気分転換に図書館から借りていた森奈津子さんのデビュー作『お嬢さまとお呼び!』を読んでみました。
昭和レトロの悪役お嬢さまたち、当然、意地悪で、金持ちで、きれいで、プライドが高くて・・・
だけど結局は脇役の彼女たちを主人公にした物語。
この頃から、ノリは変わりませんねー。高飛車高笑いのお嬢さまは、こうでなくっちゃ。
本人は完璧なお嬢さまのつもりなのでしょうが、どこか抜けてます。そこがかわいいのですね。
気に入ったので、また借りてこようと思います。
買うとしても古本屋でしかありませんし。

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