京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

 3冊516円でも

2015年03月15日 | 日々の暮らしの中で
“濃いお茶、目の毒・気の薬”とか。
いつもは平気なことが多いのに、夜遅くに飲んだほんの少しの一杯で目が冴えて困ってしまった。そのわりには今朝の目覚めは良し。



ここしばらく家にへばりついていた。抜けられない用事などがあったのだが、そうなるとムズムズと、電車に乗って人なかへ出たくなる。琳派400年記念の催し物もあるが、結局行き着いたところは本屋さんだった。新刊の書店で立ち読みし、中古本の店で何かないかと背表紙に目を凝らし、文庫本3冊を516円で購入。ここを訪れるのは3回目だが、意外に掘り出し物的一冊に出会える楽しみがある。

昭和13年発表の作品。新潮文庫から昭和29年発行(75刷)。「蘇峰が激賞し、荷風が褒め、カミュが絶賛し、与謝野晶子をして感嘆せしめた」この『○の○○』は、英、仏、独、中国語など6カ国語に翻訳されていると。さ~て、なにかな~? 読んだ方は多いだろう。

中古本の系列店では、バーコードの部分に値札シールが貼られている。新旧の値段が2枚重ねだったりもして、これがきれいにはがれないことがある。ベタベタが取りきれず、こすった揚句がこんなふう。たとえ中古本とはいっても、思い入れあって手に入れたものは大事にするのに本当に嫌。

書棚を見ていると2‐3歳ぐらいの女の子がやって来て、本をつまみ出そうと遊んで傍を離れない。母親が名前を呼びながらやって来て急いで連れ去ったが、勘違いされそうな勢いだった。危険も潜んでいるのだな、街歩きには。
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする