京の辻から   - 心ころころ好日

名残りを惜しみ、余韻をとどめつつ…

また一つ

2016年07月27日 | 日々の暮らしの中で
また一つ齢を重ね、二日目の朝を迎えた。
だからと言って何も変わりはしないが、一日一日良い日だったと言える日々を重ねていきたいと思うばかり。

Jessieも夏休みに入って我が家で過ごす日が増えた。Tylerが毎日曜日にラグビースクールに参加。コーチから年長グループに入るように言われたという土産話を持って、24日の練習から帰宅後揃ってやってきた。4歳児の年少組からのグレードアップに喜ばされたのは、本人を除いた大人組とJessieだったかも知れない。



25日は朝からあいにくの曇り空だったが、比叡山ガーデンミュージアムに避暑に行こうと計画していた。2011年に一度訪れているJessieには記憶にあるようだ。このときTylerは母親のお腹の中、今また3人目がお腹の中に…。
「おめでとう」を何度も繰り返してくれるTylerの言葉は何よりのバースデー・プレゼントの一つだが、その一方で「ケーキ」の連発があって…。
        
「世の中に山てふ山は多かれど山とは比叡のみ山をぞいふ」 (慈鎮和尚)


        「一隅を照らすもこれ即ち国宝なり」(伝教大師)

【人間が世間の隅で 苦労して 生きてゆく姿は あの国宝の 仏像より尊い】榎本栄一の言葉が思い出される…。
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気持ちを整え

2016年07月19日 | 日々の暮らしの中で
   「谺(こだま)」       西條八十

     心が寂しくなったとき、
     心が小さくなったとき、
     僕は山へ登るんだ。

     長い草を踏みしだき、
     暗い並木を駆けぬけて、
     僕は山へ登るんだ。

     ……

梅雨が明けた。朝から強い日差しがそそぐが、からっとしていて蒸し暑さがない。そこいらじゅうに干し物を広げた。
生活のリズムが変わり、孫が近くにいる楽しさを味わってはいるものの、何か常に気持ちの中に抱えるものを持った気分だ。孫娘を昨日は大阪まで送り届けた。
少し疲れを感じているだろうか。休まないようにね、と娘から念を押されもしていたが、昼から光田和伸先生による「芭蕉と旅する『おくの細道』ー旅の真実に迫るー」を受講し、終了後、京都御苑ではなくて下鴨神社糺の森を抜けて歩いてみることにした。

          左手のこんもりした森を目指して…。

        京都家庭裁判所に近いこのあたりの狩野宅で、漱石は「社頭に鶴ヲ夢ミ」たのかも…。

 漱石は夜7時に七條駅に到着。車で狩野宅へ直行し、すぐにお風呂に入って就寝。就寝直前に「春寒く社頭に鶴ヲ夢ミケリ」と詠んだ。「糺の森のなかに寝る人は夢迄寒く候」。『京に着ける夕』は「車に寒く、湯に寒く、果ては布団にまで寒かった」とあって、何度読み返してもおかしみを感じる。


下鴨神社は出雲系の神を祀る。付近には「出雲橋」がかかり「出雲通り」の地名もあって、出雲の出の人たちが多く住まっていたと講義で触れられ、帰りには歩いてみようかと、実は講義中から思いついていたのだった。好きな場所。「僕は大きく、怒鳴る」けど、歩くことで気持ちを整えることもできるんだ。
8月11日からはここで下鴨納涼古本まつりが開催される。

今こんなことを思えている気持ちの余裕…。まあ、こんなものだろう。いろいろ工夫しながら日は繰り返される。

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「夢の木」

2016年07月17日 | 日々の暮らしの中で
 


金曜日、土曜日と京都で過ごし、ラグビーの練習のために母親と一緒に戻っていったTyler。雨の日も、とにかく毎日曜日はラグビーです。この時季に練習をしっかりしておかないと、いいプレイができないんだと親からも言い含められ、「ゲームになったら見に来てくれる?」とかわいらしいことを。
姉の方は月曜日に帰るからと、今日は友人のAちゃんと映画に行って、夕刻からはまた別の友人宅を訪れて、そのままお泊り。その間、私はひとやすみ。


   「夢の木」  水谷まさる
      ゆすろう、ゆすろう、
      夢の木を
      あおい野原の
      まんなかに
      一本生えてる
      夢の木を。

      ゆすろう、ゆすろう、
      夢の木を
      枝にまっかな
      夢の実が
      ぽとりぽりぽとりと
      落ちるまで。

      ひろおう、ひろおう、
      ひろってたたいて
      わって見よう
      おもちゃがいろいろ
      出るそうな

今の時期、、毎年のように賀茂川沿いに生えた木に青胡桃をみつける。が、秋になって思い出したように覗いてみる日には、もうすでにすっかり収穫された後ということの繰り返し。ガードレール沿いの、下に落ちれば大けがかという場所で、どなたかがきれいにお持ち帰りだ。精一杯熟したのだから、それも胡桃のたどる命か。
 
「人皆に美しき種あり」。子供に、明日何が咲くか。たくさんの夢を実らせて、と祈ろう。
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巡行は8番目に

2016年07月14日 | 日々の暮らしの中で

祇園祭、前祭の山と鉾は23。巡行を17日に控え、今日から宵山です。午後から、粽を買い求める人の列を見ながら四条通から室町通を北へ。目的地は、錦通りを少し東へ入ったところの「占出山」でした。山岳信仰に基づいて山を現す真松が立てられ、前掛、胴掛はまだという愛想のない状態でしたが、会所で展示されたものを拝見。期間中にここを訪ねたのは初めてです。孟宗山も真松は立てられてましたが、一部縄がらみの作業中でした。      
      
                                           (これはミニチュアの商品です)
占出山は別名「鮎釣山」と称され、神功皇后が肥前国松浦で鮎を釣って戦勝の兆としたという説話によるそうです。
御神体(人形)は身重の神功皇后。太刀をはき、右手に釣竿、左手に釣り上げた鮎を持って立っています。古くから安産の神として祀られ、山鉾巡行のくじ順が早いとその年はお産が軽いと言われるようですが…。
安産の神として公家の信仰も厚く、女院や公卿の姫君などからお礼として奉納された小袖や打掛・水干などは名品が多いと。上の方をぐるりと巻くように飾る水引は三十六歌仙図の刺繍。前懸・胴懸は日本三景の綴錦で天保2年(1831)の制作だそうです。

        
秋も深まる頃、第3子誕生が待たれます。
長刀鉾、山伏山、白楽天山、孟宗山と続き、8番目が占出山です。

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「鉾建て」

2016年07月11日 | 日々の暮らしの中で


前祭の山鉾の巡行は10日後、鉾建てが始まっています。
くぎを使わずに組み立てて、荒縄を巻いて固定する。この伝統的な技法を「縄がらみ」といい、大工さんたちは作事方、建方(たてかた)などと呼ばれる、と。



四条烏丸近では一番東よりに立てられる長刀鉾の様子を覗いてみた。大工さんたちはお昼で休憩中でしょうか。
巻いた縄を打つ槌音は聞こえてはきませんでした。

  

朝、汗だくで掃除をしていたとき。梅酒の瓶をずらした時に梅ジュースを作っている瓶にほんの軽くあたった。というか、あてた。それだけなのに、梅ジュース用の瓶の下部が割れてしまいました。5センチほどガラスがパカンと口を開け、あっという間に漏れ出てしまいました。まだ氷砂糖も完全には解けきっておらず、しかし、かなりシロップはできており…、 あーあ、残念!!
この瓶だけは叔母からもらったもので、専用のものではなく(確か海苔の瓶だと言っていた)、ガラスが弱かったのでしょうか。容器が足りなくてこれを使ったのが間違いでした。
と、自分の粗雑さは棚に上げて、恥ずかしや…。
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夢ごこち

2016年07月09日 | 日々の暮らしの中で

   「昼は咲き夜は恋ひ寝る合歓の花……」と紀郎女が詠う。

紅色に染まった刷毛状の花は、ほんわかとした夢見心地の空気感で美しい。
合歓の花を見に行こうと久しぶりのうォーキングに出たが、すでにどこもかしこも咲き揃い、時期的にはかなり遅かった。夕刻も早くから、まだ明るさの残るうちから向き合った細かな葉を寄せ合い、やがてぴったり重ねると、その葉先を垂れて眠るのだとか。

首を真上に向けてもはるか頭上に花をつけるほど高くなる木とわかってはいても、この美しさは一本手元に置いて見つめていたいと思わせる花であり葉の様子。それにしても、明るさなど感知する仕組みはどうなっているのやら。

             
こんな本を出してみた。
娘や息子のためにかなり活用し、孫娘が生まれたときにも利用した。次のTylerのときにはパス気味だったが、今また新たにぼちぼち…。アップリケ用の図柄も豊富に残っていて、まずは二人の孫のためにもああしてこうしてと頭の中が動き出した。
夏休みには手作りしたいというJessieの希望を受け入れて、一緒に過ごす時間も持てそうです。
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「短冊むすぶ」

2016年07月07日 | 日々の暮らしの中で

先日、笹の葉にたくさんの短冊がつるされたのを見かけたが、どこでだったのか一向に思い出せない。傍らに1枚だけちぎれた短冊が落ちていて、気の毒だなあ、など思って通り過ぎたのだった。
あまりの暑さに外出が億劫だったが、奮起して大阪まで。仲間内からは七夕の「た」の字も聞けなかった。

   庇護されて生くるはたのし笹の葉に魚のかたちの短冊むすぶ   栗木 京子

「心だけはいっそ自由に、奔放に、生きていることを確かめようとする」「逆説的な言葉の中に、抑えている若さが匂う」と馬場あき子さんが鑑賞されていた。
                                       (小林良正さんのほほえみ地蔵)
                                            



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不快にさせる

2016年07月05日 | 日々の暮らしの中で

猛暑日となった土曜日。セミの鳴き声を耳にしながら歩いていたとき、孫娘が聞いてきました。「あれなに?」って。知らないこともなかろうと思いながら「セミ」だと教えると、かつてセミの抜け殻ばかりを虫かごに集めた記憶がよみがえったのでした。

体調不良から回復された友人と久しぶりに待ち合わせたのは京都御苑内にある食堂でした。うどんがおいしい食堂です。
980円を支払うために千円札を出したところ、「千円からでよろしいですか」と聞いてきた。今だにこの言い方が多くの店でされるのが不快です。自ら小銭を出して受け取るおつりが細かくならないようにすることはあっても、今日の場合は20円のおつりというだけで何の問題もない。
千円からでよいから千円札を出しているのです。聞こえないふりをして知らん顔をしておいた。そう、ときどき何でいちいち「。。。からでよろしいですか」って聞くの!?と癇に障る時は知らん顔を決め込む私。

そういえば、コンビニに入ると店員がうるさいほどに口にしていた、語尾を長くのばした「いらっしゃいませ~~~」が最近はすっかり聞こえなくなって、よいことだと心から思うのです。
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手紙を書きたくなって

2016年07月04日 | 日々の暮らしの中で

孫たちと過ごして帰宅すると「ハチ高原 ジェシ―より」としてはがきが届いていました。
参加したキャンプ地からの一筆、新鮮でした。これまでは横文字の混じる母親の代筆ばかり。それが初めて縦書きに漢字での表書きで、ちゃんと中央に宛名が収まったものでしたから。
初日は雨の中の山登りになったようです。2日目には魚つかみをして焼いて食べて。キャンプファイアーも。3日目はウオークラリー。予定を一部入れ替えながらの実施にも楽しく過ごしたようです。


では私も、と手元にあった絵ハガキで認めることにしました。
7月は祇園祭の季節です。晴れやかなのは17日の前祭、23日の後祭の山鉾巡行(23基、10基)ですが、7月1日の切符入りから始まり、ひと月にわたって様々な行事があります。10日からの山鉾建ての様子、絢爛豪華な各山鉾、宵山期間中に人ごみの中を歩く楽しみ…等々、一度でも足を運んでもらえる機会があればなあ…、と特に彼らの父親に向けたお誘いの一筆となりました。

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