Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

ソウルで女子会 6 北村散策

2015-04-20 17:11:15 | 東アジア
4月4日

 本日の朝食、メインは肉詰め野菜のジョン。
エゴマの中は豚肉、玉ねぎの中は牛肉と手がこんでいてとてもおいしい。

昨晩は子供連れが二組もいる満室で、朝食の席も10人の超満員。
我々以外は中国人ばかりなので、食事の間中宿のご主人は日本語、中国語と忙しい。

さて、本日午前の予定は景福宮をはさんで西村とは反対側に広がる北村。
地下鉄に一駅だけ乗って表に出て、適当に歩いたら雲峴宮(ウニョングン)なる宮殿の前に出てしまった。
 ここは26代高宗の父親で政治の実権を握っていた興宣大院君の屋敷とのこと。入場は無料なので入ってみると
  
 
派手さはないが凝った造りの伝統建築が何棟も並ぶ。

庭ではしゃいでいた韓服の若い子たちは貸衣装の観光客だが
 
屋敷内には往時の生活を説明するマネキンがいて
 
中庭には婚礼の儀式の準備がされている。
裏ではお化粧中の花嫁もいて、写真は拒否されてしまったがとても美人だったので何かの撮影かとも思ったが、表では受付で記帳などもしていたので本物の結婚式だった様子。
こんなところで式を挙げられるなんて、ちょっとすごい。

ここから山側へ坂を上って行くと、朝鮮時代から高級官僚などが住んでいた高級住宅地、北村。
 
昔ながらの街並みを保存する「韓屋保存地区」だそうで、入り組んだ路地を観光案内所でもらった地図を頼りに歩くと
  
なるほど立派な韓屋がいっぱい。

  
例によって門構えに萌え
 
 
塀や瓦の美しさも素敵だ。

町の中には小さな博物館がたくさんあるので、その一つの刺繍博物館に入ってみる。
 韓流時代劇でも貴族の奥方やお嬢様はよく刺繍をしているが、屏風や家具まで刺しゅうを施されているのがすごい。 
 しかしそれより貸衣装で記念写真を撮っている観光客の方がおもしろかったりする。

 このエリア、観光客がとにかく多くて、特に中国の祝日に当たる週末だったせいもあるのだろうが中国人の団体だらけ。
街のあちこちに「静かにしてね」の看板があったが、今も高級住宅地であるここの住人にこの大量の観光客は迷惑以外の何者でもあるまい、と自分のことは棚に上げて思ったりする。

歩き疲れたのでこれも韓屋のカフェで一休み。
 
中庭を囲む部屋を一続きの板の間にしたおしゃれな内装のカフェ、また柚子茶を頼んでしまったがここの冷たいのは甘すぎずおいしかった。

ここからはショッピングエリアの三清洞に降りるが、我々とは明らかにターゲットが違うのでさっさと通り抜け、お昼を食べに目当ての店へ行く。
 国立現代美術館のお向かいにある「クンキワチッ」
1時をちょっと過ぎたあたりで店に入ると狭い玄関に空席待ちの先客は2組。待っている間に後ろに列ができたが、15分ほどで店の奥の小部屋に案内された。

ここに来たのはカンジャンケジャンを食べるため。
 ということでおなじみの真鍮の皿を前にまず出された黒ゴマのお粥をすすっていると、
 来た、卵もたっぷりのカンジャンケジャン!
これは一人前55,000ウォンといささかお高いので、もう一人前は
 カンジャンケジャン・ビビンバ、30,000ウォンにしてみた。
 さらにおかず類が運ばれてくるとテーブルの上はこのにぎやかさ。

まずはもちろんカンジャンケジャンに吸い付いてみると、期待通り身がとろけるように甘くてうまーい。
脚をチューチュー吸っていると、おデートらしく女の子がぶりっこ声を出している隣のテーブルでもちゅーちゅー。
カンジャンケジャンって付き合い始めの食事に向いているのだろうかと思うが、このおいしさは吸い付かずにはいられない。

このカニの甲羅にご飯を入れて食べるのもおいしいが、期待以上だったのがビビンバ。
カニの身はほぐされて手を汚すことなく、量もたっぷりあって他の具に負けない。すべてをよく混ぜて食べれば特に大量の海苔がよく効いて、これがおいしくないわけがない。

おかず類もすべていい味付けで、やっぱり韓国に来てよかった!


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ソウルで女子会 5 仁寺洞で韓定食

2015-04-17 17:16:13 | 東アジア
4月3日 続き

カフェで一休みした後は一駅分歩いて仁寺洞へ。

 さすが人気のショッピングストリート、平日の午後でも外国人も含めて大勢の人出。

はいいが、以前に比べて若い子が増え、それに合わせたのか店先で売っているものもチープになって、なんだか原宿の竹下通りみたいになってしまった。
 
道のちょうど真ん中あたりにあるショッピングモール、サムジーギルも出来たばかりの頃はもっと落ち着いた感じだったと思うのだが、今やティーンエイジャーのおデートスポットらしく
  
ウンチ型の今川焼にエレベーターホールに便器はトイレカフェらしい。

よく見ればいい物を扱っている店もあるのに、これでは「伝統工芸の街」のイメージが台無し。
それは通り全体に言えることだけれど。

幸いにしてサムジーギルの下にあるお気に入りの金属工芸の店、阿園工房は健在でこの店内だけ違う空気が流れている。
  と言うことでまたネックレスを買ってしまったが、凝った包装をしてくれている間にお茶を一杯いただいてほっと一息。
この店にあるものはみんなほしくなっちゃう。

メインストリートを一通り歩いたところでそろそろ食事時になったので、食事処の並ぶ路地へ突入。
今回の旅のテーマに沿って今夜の夕食は韓定食。ということで選んだ店は「ヌィジョ」
 
玄関周りこそお店らしく改装されているが、ここも築300年の韓屋だそうで、靴を脱いで上がったお座敷は泊まっている宿と同じような造り。

食事はすべてコースになっているが、渡された日本語メニューを見ると値段の違いは品数の違いのようなので、一番少なくてお安い27,500ウォンのコースを選択。

 まず登場したのはかぼちゃ粥と水キムチ。お粥はほとんど味付けがされていないのではないかと思うほど薄味でどろっとしているが、これで先ずお腹のウォーミングアップをするのが韓定食のお約束。
 
次に登場したのはメニューには「根菜巻き」とあるもの。黒い皿の真ん中にあるのはじゃがいもの甘酢漬け、これになにやらわからない根菜を乗せて巻いて食べる、いかにも薬膳っぽい一皿。
白い皿の葉っぱの上には大根と甘く煮た桑の実と他にも何か乗っていたが、なかなか手間のかかったもの。
 鶏肉の添えられた山野草のサラダには今朝市場で見たような葉っぱが何種類も。かけられたドレッシングがちょっと甘くておいしい。
 暖かいのがうれしいエゴマのスープはクリームスープのように濃厚。
 「ドングリのコンニャク」はまさに弾力の少ないコンニャクでそれ自体の味はなく、上に乗せられたピリ辛のズッキーニと芽ねぎといただく。
 
チヂミに煮豚とおなじみの料理が次々に運ばれてくる。一皿づつの量は少ないがここら辺まで来ると結構お腹にたまってくる。
ちなみに「チヂミ」は実は方言だそうで、ジョンの方が一般名称らしい。
 
魚はほんの一口、メローの蒸したものが出たが、これは上にかけられたタレが激甘。
メニューには「根混ぜ」とある料理もかぼちゃが主のきんとんで甘くて、この店の料理は全体に甘いものが多いな。
 
と思っていたら最後のお食事の味噌チゲはさすがに辛い。しかしたくさん並べられるキムチやナムルはどれも上品な味付けで
 蓮の葉で蒸された五穀米とおかずだけでも十分なほど。

最後には「山野草の酵素」なるフルーツ酢のドリンクのような冷たい飲み物が出されてコースは終了。
体に良さそうな食材でお腹はいっぱいになったし、辛い物はほとんどないので食べやすかったが、インパクトのある料理がなかったのはちょっと残念。

帰りはタクシーを拾ったらあっという間に宿に着いてしまった。


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ソウルで女子会 4 通仁市場のお弁当カフェ

2015-04-15 19:46:49 | 東アジア
4月3日 続き

景福宮を出たらまた西村に戻り、大通りに突き出た屋根が見えたらその先は通仁市場。
 
狭いアーケードの両脇に八百屋やら惣菜屋やらが並ぶいたって庶民的な商店街だ。

時間は1時をちょっと回ったところだが、ここにやって来たのはこの商店街が面白い取り組みをしているから。
そこでまず向かったのは200mほどのこの商店街のちょうど真ん中あたりにある「顧客満足センター」なるところ。
 
1階にはトイレなどがある休憩所だが、この2階に上がるとテーブルがたくさん並び、食事をしている人たちでごった返している。

この中、右手にある事務所のようなところに行って5,000ウォンを出すとプラスチックのお弁当容器と銅銭のようなコインを10枚渡される。後は商店街の中でこのコインを使って好きなお惣菜を弁当箱に詰めてもらうというのがここの「お弁当カフェ」なる仕組み。

それでは早速お弁当を作りに行こう、と下に降りてみると
 
狭い商店街の通路は高校生ぐらいの若い子たちで大にぎわい。
景福宮にも制服姿の団体がたくさんいたが、どうも修学旅行生たちが大挙して押し寄せている様子。

若い子たちはどうも肉系のボリュームあるおかずに群がっているようだが、おばさん2人は珍しいものはないかと商店街を端まで一巡してみる。
 
商店街の中でコインを使える店には小さな看板が立っているが、お惣菜系のお店にはほとんど看板がある感じ。
いろいろ並んでいる中からほしいものを指さしてお弁当箱を渡せばおばちゃんが適当に入れてくれて、1ポーションは大抵コイン2枚だから100円といったところ。

20枚のコインをほぼ使い切り、2つの弁当箱がいっぱいになったところで「顧客満足センター」の2階へ戻り、最後のコインでスープを一つもらってテーブルに着く。
 我々の弁当箱の中身はチャプチェにトッポギ、スンデにキムパ。マンドゥやナムルも入れてもらって、デザートのイチゴまで付けられた。
お味は正直、ものすごくおいしいわけではない。が韓国の代表的なお惣菜がいっぺんにいろいろ食べられて、なによりあれこれ選びながら歩くのはとても楽しい。

この仕組み、日本でも函館などの海鮮市場ではやっているが、お惣菜がたくさんあるデパ地下あたりでもやってくれないだろうか。受けると思うのだが。

お腹を満たして落ち着いた後は改めて商店街をもう一回り。
  ホヤまである魚屋さんの魚の並べ方が独特だったり
 
まるで雑草のような様々な山菜が無造作に積まれていたり。体にいいらしい韓方もただの木の枝や根っこのようだが、それぞれ何に効くのやら。
  
雑穀や豆類、それらを使った餅もいろいろあって、やっぱり市場はおもしろい。

さて、ここらでゆっくり座って食後のコーヒーでも飲もうか、とまた別の路地を覗くとちょっと気になる店を発見。
 
ショーウィンドーに美しくディスプレーされているのは韓国らしい真鍮の食器だが、中はどうもカフェらしい。
と言うことで早速入ってみると
 カウンターの中にも真鍮食器がずらり。
どうやらここは真鍮食器メーカーの経営のようだが、店内も落ち着いてとてもいい感じだ。

すぐにお茶とお茶請けの乾燥ナツメが出されたがこれがおいしい。
 
そしてきれいな蓋つきの器で出てきた Citron Tea とは、しまった、柚子茶のことであったか。
柚子茶は甘すぎることが多いけど、ここも例によって器の底にママレードがたっぷり。
真鍮の器は熱くなるので周りには布が巻かれ、スプーンが添えられている。

ところで韓国の食器、ちょっとしゃれたレストランでは真鍮のことが多いが、これは王朝時代、毒殺を恐れた王族や貴族階級が毒を探知するという銀器を使っていた、その流れで今も金属製を好むとか。
しかし銀にしても真鍮にしても磨くのが大変そう、と使役される側の庶民は考えてしまうのであった。


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ソウルで女子会 3 景福宮

2015-04-12 18:59:53 | 東アジア
4月3日

今回の宿は朝食付き、朝は8時半に宿泊者が共用スペースに一堂に会することになっているが、今朝は我々二人だけの食事。

 
7時ごろから宿の奥さんが小さな台所で支度を始めるが、庭に甕が並ぶ通り、キムチはもちろん、味噌や醤油まで手造りが自慢だそうで
 ジョンやナムル、チゲと言ったいかにも家庭料理の朝食はどれもやさしい味でおいしい!

食事が終わったら早速観光に出発。

 
宿の脇の細~い路地は曲がりくねっているが古い韓屋が並び、そこを抜けると目の前に景福宮の壁が現れる。

この壁をぐるっと回って正門の光化門から中に入ると、ここだけでも広~い。
 
入場料の3,000ウォンを払って聞いてみると、ちょうど10時から日本語のガイドがあると言うのでついて回ることにするが、その前に王宮守門将交代儀式があるのでまずはそれを見学。
  
韓流歴史ドラマの場面そのもの。

 ガイドさんもチマチョゴリを着ているので一目でわかって便利。
この方、ゆっくりした日本語で説明に無駄がなく、わかりやすくてとても良かった。

見学に入る前にはまず地図を見ながら全体像の説明があるが、朝鮮王朝初代の太祖の時代、1395年に建てられたこの王宮は秀吉の朝鮮出兵の折りに焼かれ、その後王朝末期の高宗の時代、1865年に270年ぶりに再建されたものの、日本の植民地時代にまたほとんどの建物が取り壊されてしまったのだそうだ。

「そりゃ日本人を恨むよね」とは同行の友人の言葉。

だから今ここで見られる建物のほとんどは1990年以降の復元。
現在は90棟ほどの建物があるが、これを2030年までにあと379棟復元し、1865年の再建当時の75%まで回復すると言うからすごい。
誇りと国力をかけた意地という感じ。

というわけでまずは政の中心である勤政殿。
 
中の玉座と、その後ろの「日月五峰図」も歴史ドラマでおなじみ。
それにしても観光客が多く、ほとんどが中国語なのはこの週末がちょうど清明節の連休に当たったためらしい。

その裏にある思政殿は普段の王様の執務室。
  
真ん中の風通しの良さそうな所は夏の部屋、その両脇の部屋は冬に使うオンドル部屋だそうで、ちゃんと薪の焚口と煙突があるが、熱い空気の通るトンネルの蓋は石造り、その上を黄土で覆っているので火を消した後も暖かさが持続するのだそうだ。

さらにその後ろに王様と王妃様の寝所があり、そのまた裏には王太后や側室がそれぞれ別々の建物に住んでいたとか。
  
寝所の格子戸も見事だが
 
男性社会の壁と女性たちのエリアの壁が違うのも面白い。

池の中に建つのは宴会場である慶会楼。
 
ここも、住居エリアの奥に建つ香遠亭も宮廷ドラマでおなじみだが、池の向こうに山がそびえる景色を見ると、なるほどこの王宮が風水にのっとって建てられたことがよくわかる。この景色は確かに気持ちがいい。

ガイドさんのツアーはここで終わり。
あとは広い敷地内を勝手に歩き回るが
 
調味料の甕が並んでチャングムが出てきそうな一角があったり、
  
高宗が引きこもっていてその妃が日本軍に殺された屋敷が復元されていたりで、ちょっと知識を持って来るとこういうところは面白い。

 
王宮内には桜の木もたくさん植えられていて、この日は天気が悪くて寒かったものの、前日が暖かかったせいかもう五分咲き。ソウルでも花見ができるとは、思いがけずラッキー。

王宮の見学が終わった後は同じ敷地内にある国立民俗博物館へ。
 以前はここが国立中央博物館だったそうだが、今は韓国の生活文化の博物館になっている。

   
中は朝鮮時代の農民や両班の生活の紹介がメインで
  
時代劇で必ずかぶっている帽子や、独特の形の靴が面白い。
そういえばなぜ朝鮮時代の男性が必ず被り物をしていたのか、誰かに聞くのを忘れてしまった。

 
韓国と言えばこれをはずせない、キムチの展示があったり
 
お祝いの時にはずせないらしい餅の飾り方が面白かったり。
この博物館は無料でなかなか楽しめる。

博物館を出たらまた王宮の中を突っ切って、北の門から外へ。
 
門を出た先にあるのは大統領府である青瓦台。
これがあるおかげでこの辺りはお巡りさんだらけ。
若くて頼りなさそうなお兄ちゃんが多かったけれど、夜でも安心して歩けるのであった。
 

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ソウルで女子会 2 東大門のDDPとタッカンマリ

2015-04-09 19:08:02 | 東アジア
4月2日 続き

宿でお茶を一杯飲んで一息入れたら、さあ、最初の食事に行こう。
宿から徒歩5分のところに地下鉄駅があるので、どこへ行くにもとても便利だ。

宿のご主人と電話で話した時、門限を聞こうと「これから出かけます」と言ったら、「東大門ですか」と言われちゃった通り、目的地は東大門。
ここに昨年、斬新な建物ができたと聞いたので来てみたのだが、地下鉄駅から出てみるといきなり
 
これは宇宙船が舞い降りたか。

これぞ昨年の3月にできたという東大門デザインプラザ(DDP)。
以前はスタジアムなどがあった東大門運動場の跡地に、東京の新国立競技場の設計者であるザハ・ハディッドの設計と言うからハディッド氏はよほど競技場が得意なのか。

と言ってもこの巨大な建物は競技場ではなく、博物館やイベントスペースを備えたデザイン展示場だと言う。
そこで地上階の入り口から中へ入ってみると
 
ロビーもまるで宇宙船の中みたい。
 
置かれているベンチや椅子までいちいちかっこいい。

 
何とも複雑な形をした建物なので周りを歩いても全体像はつかめないが、ガンダムもどきのようなロボットの立つ入口からまた中に入ってみると
 
こちらはデザインラボと言って、若手のアート・デザイナーの雑貨などが展示、販売されている。

渋谷のヒカリエも8階がアート・デザイナー空間になっているが、ソウルのDDPは規模が違う。
デザインラボだけでもものすごく広いスペースが2フロア、DDP全体では延面積85,320平方メートルというのだからやることが半端ない。
残念ながら若手デザイナーの作品にほしいと思う物はなかったが、こんな環境があればこれからもっとおもしろいものが出てくるかもしれない。

 
日が落ちた後のDDPはますます宇宙船っぽいが、これを眺めていたら雨が降ってきて、すぐに雷も光る土砂降りになってしまった。

その雨の中をびしょ濡れになりながら歩いて、やって来たのは東大門市場。
 店先で魚を焼く中を通って、しかし今日のお目当てはタッカンマリ通り。
同じような店が何軒も並ぶが、今回は初めてなので一番有名らしい「チンハルメ・タッカンマリ」にしてみた。
 
 7時ごろに店に着くと、店内はすでにお客さんでいっぱい。
すぐに中の番台のようなところにいるおばさんから番号札をもらって外で待っていると、10分もしないうちに入口の上の電光掲示板に番号が出て2階に案内された。

2階もテーブルがぎっしりだが、席に着いた途端に目の前に鶏一羽が入ったタライが置かれ、コンロの火がつけられた。
 
これぞ韓国の鶏鍋、タッカンマリ。この店のメニューはこれしかないので注文をする必要もない。キムチはセルフサービスと言われたが、洗濯機ほどの大きさの容器にいっぱい入っているところが、さすが韓国。

鶏にはすでに火が通っているので、スープが沸騰して来たらすぐに食べられる。食べごろになると店員さんがやって来て
 骨ごと豪快にはさみでチョキチョキ。
韓国は何でもはさみで切っちゃうが、まあ食べやすくていいよね。

テーブルの上には大量の唐辛子に醤油、酢、マスタードが置いてあるのでタレは好きなように作る。
辛いものは得意ではないので酢醤油で食べてみたが、肉は適度に噛みごたえがあり、味が濃くてめちゃくちゃおいしい!
スープは少しのねぎとジャガイモが2切れ入っているだけ、そこに鶏を切りに来たお姉さんがみじん切りのにんにくを放り込んでいったが、これまた出汁がよく出ていてうま~い。
時たまキムチをつまみながら、ひたすら鶏肉を食べるがまったく飽きることなく、2人で鶏一羽は楽勝。

そして鶏を食べ終わったら残ったスープにうどんを入れてもらうが
 これがおいしくないはずがない。 

いや~、おいしかった、と満足したところで周りを見ると、隣の席のおばさんがすごい。
3人組の鍋には最初からキムチが投入されていてスープが赤いが、隣のおばさまはさらに取り皿に大量の唐辛子を入れ、そこにこれまた大量のみじん切りにんにくを混ぜて、鶏肉をこれにまぶしながら召し上がっている。
さすが韓国、すごいなー、と思うが、辛くしなくても食べられるところがタッカンマリはいい。
しかも鍋一つ2万ウォン、一人1000円ちょっとなのだから大満足。

大雨なので他にはどこにも寄らず、初日の夜は早々に宿に引き上げた。



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ソウルで女子会 1 韓屋ステイ

2015-04-07 19:21:50 | 東アジア
中学校以来の古~い友人と韓国旅行に行ってきた。
この友人とは以前に台湾に旅行したが、数えてみたらあれからもう6年も経っていた。
まあ、我々の長い付き合いからすればついこの間だけれど。

と言うわけで

2015年4月2日から5日 ソウルの旅

4月2日

 今回のソウル行きは成田からLCCのチェジュ航空を利用。

LCC専用ターミナルは明日から運用開始だが、この日も隣のゲートではなにやら式典が行われている。
覗いてみると
 タイガーエアの台湾線が就航したとのこと。
成田はそのうちLCC専用空港になり下がるのじゃないだろうか。

チェジュ航空の方は定刻の11時50分に出発。
機材はB737-800と小さいし、機内では水が一杯出るだけだが、シートピッチはごく普通で狭いことはないし、荷物も15㎏まで預けられるのでまったく問題なし。

仁川到着も定刻の14時30分。
すぐにチケットを買ってリムジンバスの乗り場へ。
 
6011番のバスで景福宮まで10,000ウォン、ちょうど1時間。

今回の旅のテーマは勝手に「韓流歴史ドラマ体感ツアー」と設定(笑)。
なので宿泊も景福宮の西側、昔は医官や絵師が住んでいたと言う西村の韓屋を選んでみた。

宿はバス停から徒歩10分もかからないところ。
途中の大通り沿いにはレストランやおしゃれなカフェがたくさんあるが、そこから路地に入ると車も通らず静か。
 
そして現れる韓屋が「古韻堂(コウンダン)」

到着するとちょうど門の前でお掃除をしていた宿の奥さんがすぐに部屋へ案内してくださる。
 
立派な門の内側は中庭になっていて、L字型の建物の各部屋への入口がある。一番右の扉は台所で、その前には料理上手な奥さんが味噌や醤油を手造りしているという壺が並ぶ。

我々の部屋は正面の「金室」。
  
中は四畳半ほどで最初はびっくりするほど狭いが、天井が高いので意外に圧迫感はなく、なによりこの部屋にはトイレとシャワーが付いているのがいい。
 他の4室は中庭のバスルームを使うことになり、どこもとても清潔だけれど冬の夜などは辛そうだ。

 
部屋の中には服をかけるラックと小さなチェストが一つ、後はお布団があるだけ。
お布団は韓流歴史ドラマそのままで華やかだが、敷布団はかなり薄い。これで寝られるだろうかと心配したが、床がオンドルになっているので背中がポカポカと温まり、とてもきれいなシーツでぐっすり寝られた。

ちなみに昔風に油紙が敷かれた床、現代のオンドルは薪の煙ではなく電気で温水を循環させるそうだが、スイッチを入れるとすぐに暖まって、我が家のガスの床暖房よりいい。

小さな部屋の斜め向かいには共用スペースがあって、テレビやPC、湯沸かし器などはこちらにある。
 
 天井の梁や窓ガラスも古くて素敵。
こちらの建物は築100年ほどだそうだが、それを現在のオーナーが買い取って3年前に宿に改装したとのこと。

奥さんは韓国語オンリーなので、日本語の話せるご主人から電話で宿の利用方法の説明を受ける。
これから3泊はチャングムやトンイの世界だ!


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台湾のパイナップルケーキ食べ比べ

2014-09-21 19:59:26 | 東アジア
台中・台南で買ってきたパイナップルケーキ、もうずいぶん前に食べてしまったが味を比較してみた。

まずは一番有名な「微熱山丘」。
 長方形で結構大きく、持ってもずっしり重い。
中の餡はもちろんパイナップル100%、甘さと酸味のバランスがとてもいい。
ただしクッキーの方はちょっとパサつく感じで、大きさのためか形のためか、クッキーの主張がやや強い。一つで食べごたえ十分。

ところでパイナップル100%餡の元祖は「微熱山丘」だと思っていたら、実は台中の「日出」が2006年に始めたのが最初とか。
その「日出」のパイナップルケーキはオリジナル、パイナップルの種類が違う17号、クッキーに米粉を使ったものと3種類あり、味見させてもらったオリジナルはクッキー生地に入ったチーズがちょっと強かったので「米」を買ってみた。
 
米のクッキーと知っていても小麦粉との違いが判らず、これもチーズが入っているがそれほど気にならない。
こちらのジャムも酸味と甘みのバランスがよく、小ぶりなので全体のバランスもとてもいい。あっという間に一つ食べてしまう。

 
「楽楽斎」は台北に去年できたばかりの店だそうだが台北ナビが推しているらしく、これもマンゴーツアーのお土産にもらったもの。
五行説に基づいて色形フレーバーの違う5種類があるとのことで、たまたまもらったものは赤いハート形の紅麹。
ただし麹のくせなどはなく、しっとりしたクッキーはバターの風味が強くて、酸味の効いた100%パイナップルのジャムとのバランスもいい。ただ生地が柔らかすぎてぼろぼろと食べにくいのが玉にきず。

台南の林百貨店で買ったのはこちら。
 
「奇美食品」は台南が本社の冷凍食品などを作っている会社のようだが、最近はお菓子にも力を入れているらしく、パッケージがなかなかシック。
このパイナップルケーキはクッキーのバター風味がよく、ほろほろと食べやすくて、クッキー部分だけなら一番おいしいかも。
ただし餡は昔ながらの冬瓜の入ったもので、パイナップル100%餡に比べるとやはり印象が弱い。

同じく台南の、椪餅を買った「克林食品」でもばら売りを一つ購入(透明袋に入った丸いもの)。
 
ここのはご覧のとおり一つがとても大きく、表面も固い。
しかしナイフで切ってみるとサクサクで固くはなく、冬瓜入りのジャムも甘めだが穏やかな味で、全体のバランスがいい。

食べ比べてみると自分は酸っぱいものが好きなので100%餡の割合が多い日出が一番かと思うが、家族は微熱山丘がいいと言うし、結論は「どれも甲乙つけがたく、おいしい」。お粗末。


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台湾で女子会 10 林百貨店

2014-09-05 16:36:51 | 東アジア
7月7日 続き

さて、散々引っ張った林百貨店

宿泊していたホテルのお向かいにあったのだが、あまりに近すぎて正面からの写真は到着した夜しか撮っていなかった・・・。
 これは泊まっていた部屋の窓からの姿。

日本統治時代に建てられたこの建物については入口に中英日本語でこんな説明書きがあった。

訪問したこの日はリニューアルオープンからまだ3週間。週末の大行列は一度に入れる人数を制限していたためのようで、月曜の朝でさえも長くはないが開店前から入口に行列ができていた。

時間ピッタリの11時に扉が開いて店内へ。
 
一階にはお土産に良さそうなお茶やお菓子、調味料などの食品類。
 
窓枠や壁、棚のダークな木材と白い柱や天井のコントラストがおしゃれだ。

  
台南エリア初だったというエレベーターを横目に階段を上がるが、ちょっとしたところにもレトロな演出がある。

上から見ようと屋上に上がると、この小さな部屋は林百貨店グッズのお土産コーナー。
 
 その先にはなんとお稲荷さんの跡があって、この百貨店の竣工を待たずに亡くなってしまった創立者の林さんの位牌がここに収められているとか。
 この脇にもまたかわいい部屋、これはエレベーターシャフトで内部を覗けるらしいが、今は立ち入り禁止。
このすぐ下の階のレストランもまだ工事中だったので、これらがこの先どう変身するかはお楽しみ。

改めて下の階の売り場を見てみると
  
広くはない店内だがゆったりと商品が並べられ、扱われている商品は台南の物が多く、どこにでもあるグローバルブランドなどは置いていない。バッグを買った合成帆布の製品もここに並べられると一層おしゃれ。
 
CDショップの試聴コーナーやお茶屋さんのカウンターも元の建物の構造を活かしているのではないだろうか。
 4階のカフェがまた素敵で、時間さえあればここでお茶がしたかった。

結局駆け足の見学になってしまったが、この新しいデパートのセンスの良さには脱帽。
なんと言っても地元台南の特産品を前面に出し、それでいて単なる土産物屋に堕することなく、あか抜けているところが素晴らしい。
日本の地方のデパートでこんな店があるだろうか。

感心しつつ、道を渡って急いで荷造りをし、タクシーで高鐵の駅から台北へ。
台南から台北でも2時間かからず、あっという間。
 台北の駅は日本の駅を参考にしているのだろうか、構内にまるでデパ地下のように小さな店がたくさん入って、3年前に比べてもびっくりするほどにぎやかになった。
しかし中央の吹き抜けが広いまま残され、そこにぺったり人が座り込んでいるところはやっぱり台湾。

駅からはまたタクシーを拾って松山空港へ向かうが、途中でちょっと寄り道をしてもらった。
 
相変わらずそっけない見かけだが、台湾の千疋屋とも言うべき「百果園」。小さな店内のテーブルはマンゴーかき氷を食べるお客さんで埋まっていたが、たぶん全員日本人。この店、台湾人より日本人の知名度が高いようだ。
ここでパイナップルとバナナのジャムを買って今回のミッションは終了。

 なんだか幼稚園のようにかわいらしくなった空港待合室から18時15分発の中華航空に乗り込んで
 
機内食をしっかりいただいたが、ホワイトチョコのかかった雑穀クッキーがおいしかった。これ、どこかに売っていないかな。

21時55分には羽田に到着して、今回の女子旅も無事終了。
3泊4日でこれだけ遊べる台湾、やっぱり最高だ。


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台湾で女子会 9 台南小吃めぐり

2014-09-03 19:33:38 | 東アジア
7月7日

本日、もう帰国日。
しかし台南ではまだまだ食べたいものがあるということで
 
ちょっと覗いたホテルの朝食はなかなか充実していたが、「いっぱい食べちゃダメ」と同行者たちに鬼のように言い渡してホテルを出発。

歩いて5分ほど、先日の夜にかき氷を食べた「莉莉水果店」のすぐそばにあるのが最初の目的地、「福記肉圓」。
 
小さな店の奥では蒸篭が湯気を立て、テーブルは歩道というおなじみのスタイル。
できますものは肉圓が2つ乗って一皿38元のみなので、これを2皿注文するもれなくシンプルなスープが付いてくる。
 
皮はプルプルと柔らかく、香港の腸粉とほぼ同じ。中のお肉は意外に大ぶりで、酸味のあるソースでぺろっといける。
台北の肉圓は揚げてあってちょっとしつこく、一度食べていやになってしまったが、蒸した台南風はあっさりしているのでいい。

 莉莉水果店の隣には夜には気が付かなかったがここにも日本風の建物。 1920年代に建てられた旧台南愛国婦人会館だそうだが、今は展示スペースになっているようだ。

このすぐそばに「Klin Mini Supermarket」と大きな看板の店があるので入ってみると、スーパーではなく中華菓子の店。
 
棚に何種類も丸い中華まんのようなものが並んでいるので手に取ってみるとこれが軽い。よく見ると棚の上に「割らないでね」と注意書きがある通り、このお菓子は中が空洞になっている椪餅とか月內餅とかいうものらしい。長崎に一〇香(いっこっこう)というやはり空洞のお菓子があるが、おそらくは福建省あたりがルーツのこれが元祖だろう。
買って帰って食べてみたが、空洞の底は飴のようになっていて、皮はちょっと粉っぽい。そう言えば一〇香もあまり好きじゃなかったっけ。
 店頭ではこの空洞の中にソフトクリームを入れたものも売っていて、確かにこの方がおいしいだろう。

ところがこの克林食品、帰国後に調べたら実は八宝肉まんで有名な店だとわかった。
気が付かなかったのは朝早くてまだ肉まんが並んでいなかったからだろうか。知っていたら肉まんを買ったのに、残念!

この店の向かいには広い敷地の孔子廟。
 
狛犬のたくさん並んだ鳥居の先には小さな店がたくさんあるが、こちらもまだ朝で開店準備中。

テクテクと歩いて、次の店に到着。
 「再発號」は粽の超有名店だが、ここもびっくりするほど小さな店で、やはりテーブルは歩道に出ている。
  
これは大きな八宝肉ちまき、100元。黒いのはしいたけ、他に卵黄やら干しエビ、栗など入って、台南風は茹でられているのでお米が柔らかい。タレの味付けもちょうどよく、これも台北で食べた粽よりおいしい。

食べ歩きはまだ終わらない。
この店の前からはタクシーを拾って新光三越中山店へ。このデパートのお向かいにたくさんの店を集めたフードコートがあるのだが、10時開店のはずがのんびりしていてどこもなかなか開かない。
 
仕方ないのでほとんど唯一営業していた「茶の魔手」でミント烏龍茶とかココナッツミルクプーアル茶とか怪しげなお茶を注文。メニューにはものすごい数のバリエーションがあるが、飲んでみればなかなかいける。

スタバが流行りだしたころの台湾はなんちゃってコーヒー店だらけだったが、タピオカミルクティーが流行りだしてからは冷たいお茶のスタンドだらけになった。しかし台湾の気候を考えればこちらが流行るのも当たり前で、どこの店でもそこそこおいしい。ユニークなメニューの店も多くて、こんなところも台湾は自由だ。

そうこうしているうちに目当ての店の店員がやってきて準備を始めた。
先に準備完了したのはこちら、「安平豆花」。台南に来たらマストとの評判なので豆花にシロップをかけただけの原味にしてみたが
 
う~ん、これはただの豆腐にシロップ・・・。豆花なら香港の方がおいしいところがある。

気を取り直して隣のもう一軒の店、「周氏蝦捲」。
 こちらも台南の超有名店だが
 
揚げたてのエビのすり身揚げは、これはおいしい。いろいろ食べているので一人一本にしたが、これはもっと食べたかったかも。

とB級グルメを堪能したところでタイムアップ。
またタクシーを拾って宿泊しているホテルの前まで。
角にあるのは旧日本勧業銀行台南支店で、1937年に建てられたこの建物もかっこいいのだが
  
11時開店のそのお向かいに最後にやっと入るのだ。


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台湾で女子会 8 マンゴー狩りと關仔嶺温泉

2014-09-02 01:00:57 | 東アジア
7月6日 続き

玉井市場の見学の後はバスで15分ほどで「緑果子」という小さなカフェへ。
 
ここはこれからマンゴー狩りをさせていただく農家の経営。
少し涼しくなるまでこちらで休憩、ということで
 
マンゴーアイスにドライマンゴーの入ったパン、それに本日が誕生日という参加者のおすそわけでマンゴームースが出されたのだが、正直こんなものを食べている場合じゃない。
 
テーブルの上にはフレッシュマンゴーが山盛りになった大きなボールが置かれていて、「これがなくなったらおかわりもできますよ~」となんとも太っ腹。完熟マンゴーはもちろんジューシーで甘くて、これはやっぱりこのまま食べるのが一番おいしい。
このマンゴーを剥くのにはちょっと鎌のように湾曲した小さなナイフを使い、これを手前ではなく、向こう側に動かすのが日本とは逆で面白い。

おかわりをするまでもなくマンゴーでおなか一杯になってしまい、ちょっと外を散歩。
  
芝生の向こうの大きな建物はオーナー一族のマンゴー御殿(笑)、周りの家々もすべてマンゴー農家だろう。

やがて陽もちょっと傾きだしたところでいよいよマンゴー狩りに出発。
バスで5分ほど行くとまわりの山は白い花が咲いたよう。
 これがすべて袋を掛けられたマンゴー。
 
イケメンの若旦那からマンゴー狩りのコツをまず聞き、籠を借りて畑へ出陣。

 
マンゴーは枝からぶらーんと長い蔓のようなへたが伸びてその先に一つづつなっている。
品種によってかけられた袋の色が違い、我々が採る愛文マンゴーは白い袋。「透かして見て赤いのを採ってください」と言われるが、袋の上からではどれが赤いのかよくわからない。しかし「一番おいしいのは完熟して袋の中に実を落ちているやつ」とこちらは袋の形をよく見ればわかるので、われわれはもっぱらこれを狙う。
 
高いところにある袋は高枝ばさみを使い、山の斜面を登り、枝の下を覗き込んで一人2つづつのノルマを達成。
袋を開けるまでは色も大きさもわからないのでドキドキだが、落ちた実狙いが功を奏して見事に赤いものばかりそろった。食べ頃は2,3日後ということで持ち帰ったが、おいしかったのは言うまでもない

それにしても日当たりのためかマンゴーの畑は結構な急斜面、マンゴーの実は重いし、袋掛けも収穫も大変そう。
 出荷の最盛期とあって作業場では子供たちまで駆り出されて、ご苦労様。

ライチー狩りもおもしろかったが、マンゴー狩りもおもしろかった、と大満足で農場を離れる。

次に向かったのは山の中に入った仙湖レジャー農場。
 
山一つがまるまるレジャー施設になっているらしく、バンガローの宿泊施設やプールなどもあるが、頂上からの景色はなかなか。
  
周りは竜眼の木だらけで、マンゴーの次はこちらの収穫時期になるらしい。種が大きいけど、竜眼も大好きなんだよね~。

  
この頂上にあるレストランで今夜の夕食。
売りは食べ放題の山菜鍋ということだが
  
山菜というより雑草鍋っぽい。
  
他にも豚と春雨の煮込み、ワラビののり巻きと竹の子
 
鶏のスープ、揚げ魚の餡かけ
  
豆腐料理に山菜てんぷらと品数は多く出たが
 一番おいしかったのはこの卵焼きだったかも。

食事の後はまた30分ほどバスに乗って關仔嶺温泉へ。
もう暗くなっていたのでさだかではないが、結構大きな温泉街っぽい。
 
その中でも一段と大きな關仔嶺統茂温泉会館に案内され、広いロビーを突っ切って奥の更衣室へ。

關仔嶺温泉は泥湯で有名なのだが、泥パックができるのは混浴の露天ということなのでまずは水着に着替えて外へ出る。
  
中央にあるのはほとんど温泉らしからぬプール。なぜかここが一番にぎわっているが、さらにすすむと小さな浴槽がいくつもあり
 
一番奥に目当ての泥湯があった。浴槽内は名前の通り、まるでセメントを溶かしたような灰色で底は全く見えない。が湯温は40℃ほどもあって温泉らしく、おお、快適。
 泥パックが入っているはずの容器が空だったので、苦労して浴槽の底にたまった泥をすくって腕に塗ってみるとにおいはちょっとへどろっぽい。しかししばらくしてから洗い落とすと肌がつるつるして、これはいいかも~。

だが温泉はやっぱり水着より裸で入りたい、ということで裸で入れる内湯へ移動。
 中に入ってみるとこちらの浴槽も20人は入れそうなほど大きく、泥の濁り具合も露天と遜色がない。湯温は露天より高めで、これなら最初からこちらに入ればよかった。
他にサウナもあり、シャワーもたくさんあって、建物の外観やロビーに比べると豪華さや清潔感はあまりないが、前日の東埔温泉に比べると満足度はずっと高い。時間も1時間半ほど取ってくれたのでゆっくりできた。

ただこの關仔嶺温泉、他にもっと成分の濃い旅館があるらしい。
ここはまた泊りがけで来ないと。

温泉を出た後のバス車内は皆さんお休みタイム、うとうとしているうちに小一時間で高鐵の嘉儀駅に到着して22時、ツアー終了。盛り沢山ながら効率的でいいツアーだった、と台湾NAVIに感謝。
 ほとんどの方が台北に帰る中、我々はまた駅舎がそっくりな台南へ戻った。


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