Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

山陽道の旅 8 尾道~鞆の浦クルーズ

2023-11-13 15:59:12 | 国内旅行

10月21日

朝、窓の外に広がる景色は快晴。
 
早速お散歩に出る。

海辺の美術館と称する道沿いには原節子や笠智衆の写真がある。
 
これ、小津安二郎の「東京物語」からのスチルで、このお話の両親は尾道から上京したことになっていて尾道でロケもしたとか。はるか昔に一度見たことがあるが、原節子ができすぎた嫁を演じていたこと以外はほとんど覚えていない。
ついこの間、「原節子の真実」という本を読んだが、それによると原節子は従順な女ばかり演じさせる小津のことはあまり好きじゃなかったんだそうだ。

土曜日なので岸壁で釣りをする人がいっぱい。
 
尾道駅まで朝食がとれそうなカフェを探したが開いている所は見つからなくて
 
小さなパン屋さんでパンを買って宿に戻った。と、このパンがおいしくて、尾道、侮るべからず。

ゆっくりとチェックアウトをして、尾道駅の先にある駅前桟橋へ。
 
目の前の向島へ渡るフェリーはたくさんあるが、しまなみ海道のサイクリングロードにつながるここはチャリダーでいっぱい。

自分たちが乗るのはこちらの黄色い船。
  
 
週末だけ運行する尾道から鞆の浦へ行く船で片道2500円。十分な座席数で快適だけれど、外に出て潮風に当たれないのは残念。

10時に尾道を出港。
 
行き交うとんがり屋根の船は向島への渡船。
 
今日はよく見える千光寺を過ぎ、立派な市役所の前を通る。
 
浄土寺などお寺だらけの市街を出て、新尾道大橋と尾道大橋の下をくぐり、尾道水道を抜ける。

やがて船長が「今日はラッキーです」というのは赤いブイの向こうに「山波の洲」という砂洲が見えたから。
瀬戸内海にはこんな風に浅くなっている所がたくさん隠れているので座礁しやすいのだとか。
 
穏やかな海は島だらけで、この辺りには有名人の別荘もあちこちにあるらしい。 
 
宮島の大鳥居を小さくしたような鳥居はこれも伊都岐島神社。
 山の中腹に見えてきたのは「ベラビスタ」という高級リゾート。この下のマリーナから昨日見たガンツウが出発するのだ。

 
常石造船は日本有数の造船会社だそうで、巨大なタンカーもドックに入っている。
これを過ぎると内海大橋。
 くの字に曲がった所で船長が速度を落としてくれる。

 
突端に観音堂の立つ阿伏兎岬をまわり、海苔養殖の杭など眺めているうちに
 
終点の鞆の浦が見えてきた。

11時に鞆港到着。
 
わずか1時間のクルーズだったけれど、ちょっと勘九郎に似た船長の説明はとても楽しかった。
ちなみに降り口の脇に立つ帽子の女性が社長なのだとか。

鞆の浦へこのクルーズを選んだのは大正解。


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山陽道の旅 7 尾道

2023-11-07 15:35:11 | 国内旅行

10月20日 続き

駅前から海辺の美術館と名付けられた遊歩道を歩く。
 
狭い水路の向こうは向島、小さな船がたくさん係留されている。

この通り沿いに今夜の宿があるが、まだ時間が早いので荷物だけ預けてすぐに観光へ。

まずやって来たのはお約束、高い所に登るロープウェイ乗り場。
  
 
片道500円だが、わずか3分で着いてしまう。

降りた目の前にはループを描くしゃれた展望台があるのでもちろん上る。
  
 

まだどんよりとした曇り空だが、尾道市と向島の市街が一望できる。

 ここから少し下った所には尾道市立美術館があるがここはパス。
  
文学の小道で山を下るが、途中には有名作家たちの碑文がぽつぽつとあるのでそう名付けられている。が、名前は知っているが残念ながら読んだことのない作家ばかり。

途中にはなかなか商売上手な千光寺があり
 
ロープウェイが上がってくるところが良く見える。

このすぐ下には古い民家を改装したゲストハウスがあり
  
少し奥まった建物には観光パンフレットが置かれておしゃれな案内所になっている。

この先は狭い階段が続いていて、昔見た「転校生」を思い出す。もう40年も前の映画だ。
   
 
階段の続く街の景色は絵になるが、実際に暮らすのは大変だ。

ところでこの坂道、猫がたくさんいるというので土産物屋にも猫グッズがいっぱいなのだが、探しても一匹も現れない。
キョロキョロ歩き回るうちに山裾まで来てしまって、大きなクスノキの艮神社に出た。
 
この近くが「猫の細道」と呼ばれる所、と猫好きの同行者は探し回るがやっぱりいない。
3年前に来た弟は猫だらけだったというが、一匹も見かけないとは、不思議だ。

猫は諦めて本町通りのレトロなアーケードを歩く。
  
 
大和湯は古い銭湯だが、今は居酒屋になっている。

 
海沿いに出るとようやく天気が回復して青空が見えてきた。

ここで今夜の宿、Urashima Inn にチェックイン。
  
バーカウンターのあるフロントでチェックインするとあとはすべてセルフの今時の宿。
 
部屋は狭いが窓の外はすぐ海。

この建物は屋上に出ることができるので行ってみると
 後ろにはさっきまでいた千光寺の山が見え、正面には向島とその手前の水道がきれいに見える。
と、妙な形の船がやって来るのに気が付いた。
 
まるでグレーのアパートが動いてくるかのような姿、よく見るとデッキの下に豪華そうな客室が見えて、船名はGuntu。
そういえばしばらく前に何かの雑誌で見たことがあった、瀬戸内を3,4日で回るクルーズ船で、お値段はなんと3日で一部屋100万以上もする。しかしはっきり言ってブサイクな船だ。

 夕焼けも見えたのでそろそろ夕食にしよう。

 
今夜は宿のすぐ近くのお寿司屋さんに予約を入れておいた。
 地魚のにぎりを頼むとマゴチや穴子、蟹の軍艦巻きなど出てきて、特にカサゴの仲間というマゴチがおいしかった。ウニはこの近辺では希少なのだとか。
 最後はしめ鯖とかんぴょうを巻いてもらってごちそうさま。


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山陽道の旅 6 快速「etSETOra」乗車

2023-11-06 17:02:27 | 国内旅行

10月20日

朝食はアンデルセンのパンで済ませて、どんよりと霧雨の降る中を広島駅へ。
 
広島駅南口は大工事中。

中に入ると改札のお向かいにはお土産売り場が広がっていて、ここがすごい充実ぶり。
 
お好み焼きソースだけでもこんなにあって、広島土産恐るべし。

さて、これから乗るのはJR西日本の観光列車「etSETOra」。
  
 
ホームに降りるともう列車が待っていて乗車可能。

わずか2両の編成で、片方は椅子が緑、もう片方はオレンジ。
 
我々は尾道方面へは先頭になる2号車の一番端、海側の二人掛けを予約しておいた。

 広島駅員の皆さんに見送られて定時に出発。
 
席では記念に乗車券ホルダーをくれたけれど、この切符、降りる時に自動改札で取られてしまった。
ちなみにこの列車は快速なので普通運賃、ただしグリーン券が必要で、広島から尾道まで2520円。
人気で予約が取りづらいと聞いていたが、金曜日のこの日はぽつぽつと空席もあって満席ではなかった。

広島駅を出るとすぐにマツダスタジアムの横を通り、呉に近づくとやがて海が見えてくる。
 

座席には車内販売のメニューが置かれていて
 
オイスタービールなんてあるがいかがなものか。

ワゴン販売はないので1号車にある売店まで足を運び
 
かわいいお姉さんたちからレモンサイダーとレモンケーキを買って車窓を見ながらいただく。
この「島ごころ」というケーキ、広島サミットでも出されたと言うがレモンピールがいっぱい入っておいしい。

ちなみにお姉さんたち、停車時間の長い駅で写真を撮ってくれたり
 
車内でも記念写真を撮ってくれたり、なかなか忙しい。

呉線はずっと海沿いを走るので
 
やがて牡蠣の養殖に使うホタテの貝殻やら養殖いかだがたくさん見えてくる。

駅名看板にはかわいい絵が付いていて
  
 最近うさぎで有名になった忠海にはこんな看板も。

先頭車両では運転席の隣の窓から進行方向の景色が見えたり
  
 
海際ギリギリを通る所では停車してくれたりとさすが観光列車。
ただしこの日は天気が悪くて、青い海が見えなかったのが本当に残念。

 
丸窓から大型コンテナ船など撮っているとやがて因島大橋が見えてきて
 
広島から3時間で尾道駅到着。
 天気は残念だったが、海沿いを乗り換えなしで来られて楽だった。


尾道駅の2階にはホテルがあって、上から駅前の大きなロータリーを見下ろせる。
 
ちょうどお昼なので他にお客さんのいないレストランを利用させてもらったが、さすが魚がおいしかった。


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山陽道の旅 5 広島の夜

2023-11-05 10:49:07 | 国内旅行

10月19日 続き

フェリーで本土に戻り、JR宮島口駅から広島まで山陽本線の普通車で30分。
  

広島駅前からは市電がひっきりなしに発着していて
 
古い一両の車両から何台も連結した新型車両まで、姿かたちも様々。

市電の線路に沿って歩くこと5分ほどで今夜の宿に到着。
 
今なにかと話題のBooking.comで予約したRandor Prestige ホテル。
 
部屋のドアが外廊下に面したいかにも普通のマンションをリノベした造りだけれど、ダブルベッドが2つ並ぶ部屋は広々。
  
ミニキッチンに洗濯機もあって、浴室もおしゃれ。1週間ぐらいは楽に滞在できそうで、これで1室13,000円はCPがいい。

さて、ホテルに落ち着いて一息入れるともう17時過ぎ。
日の長い西日本と言えどももう夕方だが、初めての広島なので市電に乗って外出。
  

やってきたのは原爆ドーム。
 
やはり日本人として一度はここに来なければなるまい、とやって来たのだが
 
見学者には外国人がいっぱい。皆さん、まじめにガイドの説明を聞いてくれている。

 目の前の川を渡ると平和記念公園。
立派な平和記念資料館の建物も見えたが、ここは申し訳ないがパス。実は小学校の頃、TVで被災のドキュメンタリーを見てそれがトラウマになってしまったのだ。
 
そこで原爆の子の鐘を鳴らし、対岸からドームを見て記念公園の見学は終了。

歩いて本通り商店街に入り、広島アンデルセンの本店へ。
 
1925年にできた建物を建て替えたというフロントはパン屋とは思えないほど立派。広い店内もグルメショップになっていておしゃれだが、もう夜なのでパンは種類が減ってしまっていて残念。

夕食はこの近辺でめぼしい店があれば入ろうと思ったが、リサーチ不足で判断がつかない。
そこで市電で広島駅に戻り、駅前のビル6階にある「ひろしまお好み物語 駅前広場」なる所へ。
 
エレベーターを降りると通路が2本あってたくさんの店が並んでいるが、素晴らしいのは各店の特徴をまとめた一覧表があること。と言うのも実は友人も自分も広島で有名なオタフクソースが好きではないのだ。
 片方の通路の店はどこも外国人で満席。
あとで聞けばツアーの予約が入っていたらしい。
そこで開いていない店も多くて静かなもう片方の通路でもお客の多い「扇」の一番奥の席へ。
 
こちらではオタフクではなく、結晶ソースなるものを使っているとのこと。
 
まずはすぐに出てくるポテトサラダを突きつつ待って、鶏のせせり。下にはキャベツが敷かれ、上には青ネギがいっぱい。
 
エリンギとイカ、エビ、ホタテの海鮮焼きにもたっぷりネギ。ほうれん草のバター焼きには目玉焼きが乗っているが、これがシンプルなのにすごくおいしくて、一把をぺろり。
 最後はもちろん広島焼きで締めたが、これは関西風のお好み焼きとはまったく違ってほとんど焼きそばだね。これもネギ増しにしてもらったので今夜はどれだけネギを食べたことか。キャベツにもやしもたっぷりで、ソースは期待通り、甘ったるくなくてあっさり食べられた。
お店のお姉さんたちも気持ち良くて、観光コースだけれど楽しかった。


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山陽道の旅 4 宮島でハイキング

2023-10-31 15:38:48 | 国内旅行

10月19日 続き

厳島神社の裏手にあるロープウェイの看板をくぐるとその先は紅葉谷公園。
 
無料バスもあるが、まだ緑一色の公園内をしばらく上がって行くとロープウェイの紅葉谷駅が現れる。
 
片道は1100円。
 
次々に来る客車に一組づつ乗り込むと高度はグングン上がって島の対岸が見えてくるが、このロープウェイは10分ほどもかかって予想外に乗りでがある。
 
榧谷駅で乗り換えると今度は30人乗りの客車にお客さんがぎゅうぎゅう。
 
こちらは瀬戸内海に浮かぶ島々を見ながら4分で獅子岩駅に到着。
 
ここが標高433m、目の前に宮島の最高峰、標高535mの弥山の頂上が見える。

案内に従って歩き出すと道は意外にも下り坂で、しばらく歩いてやっと登りにかかる。
 
谷を挟んでロープウェイ駅が見えてくる。

20分ほどかかって弥山本堂と霊火堂のある広場に到着。
 
 
霊火堂の中では弘法大師の時代から1200年燃え続けているという火があって、その上にかかる釜のお湯は飲めば万病に効くとか。そう聞いたのは山頂まで上った後だったので残念ながら飲み損ねてしまった。

さらに行くと道は大きな岩の下をくぐり、山頂の大岩が見えてくる。
  
 
 肉眼ではわからないがここから先日行った下瀬美術館も見えているはず。

大岩の先にはきれいな展望台が造られていて
  

360度、少しもやっているとはいえ素晴らしい景色。
弥山は厳島神社のご神体。ただし厳島神社は足元にあるのでこの山頂からは見えない。

しばらく休憩したら往路とは違う道を下る。
 
途中には大日堂や仁王門があって
 
4つ辻から大聖院方面へ下る。と、この先はずっと急な下りで石段が続く。
 
途中、鹿に遭遇などしつつ、とにかくひたすら石段下り。途中、結構な人数上がってくる人たちとすれ違ったが、ほぼすべて欧米系の外国人。
 ふもとの大聖院まで60分かかったが、この後1週間はふくらはぎが痛むほどハードだった。これを上るとは、さすが欧米系はタフだ。

山から下りると海は満潮になっている。そこで今度は水に浮かぶ姿を見ようと本日二度目の厳島神社参拝。
  
  
  
大鳥居も水に浮かび、記念写真を撮る新婚さんは注目の的。

 
干潮と満潮ではこれだけ見え方が違う。
しかしこの見事な演出、平清盛のアイデアとか。平家物語を読むと源氏より平家に肩入れしたくなるが、とにかくこの神社の設計者はすごい。

神社の上には五重塔の隣に目立つ大きな建物があるので、次はそこへ。
  
 
千畳閣とも呼ばれる豊国神社は豊臣秀吉が建てたもの。
 
神社なので秀吉が祀られているが、中には宮島名物のしゃもじがいっぱい。
 
開けた縁台の下には厳島神社が見えるが、それより色付き始めた銀杏の木がきれいだ。  
裏からはフェリー乗り場も見える。

 最後は観光客でごった返す表参道で卵サンドとソフトクリームを食べて宮島の観光は終了。

宮島は期待以上に楽しめて、やっぱり島に宿を取ってよかった。


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山陽道の旅 3 早朝の厳島神社

2023-10-29 13:31:59 | 国内旅行

10月19日

早朝6時半、宿の玄関の鍵を開けて外へ。


今朝もまた引き潮に当たって砂浜を歩ける。
 対岸を見ると街並みの上にやけに目立つ巨大な白い建物。
気になって調べると平等大慧会なる宗教団体の王舎城なる建物で、「海の見える杜美術館」とやらもあるとか。厳島神社の向かいにこんなものを作るとは、大胆不敵。

 
今朝は昨日の夕方より潮が引いていて、大鳥居の先まで歩くことができた。
空気がひんやりとして気持ちいい~。

さて、早起きして出て来たのは観光客が多くなる前に厳島神社に参拝するため。
 
300円を支払って7時に神社の中へ。

 
まずは客神社でお参り、それから本殿でも手を合わせる。
  
本殿の前にある高舞台の先から大鳥居を見ると
 
鳥居の向こうに新興宗教の本部が見えてしまう。

 
引き潮なので清水が湧き出ているという鏡の池も見えて
 
早朝のおかげで長い廊下に巫女さん以外にほとんど人影もない。この静けさを味わえただけでも宮島に宿泊した甲斐があった。
 
水のない反橋や能舞台を見て参拝終了。

出口の目の前には大願寺があるのでついでにお参り。
 
ここは日本三大弁財天の一つなんだとか。

宿に戻って8時半から朝食。
 
奇をてらわない正統派の朝食で、お味噌汁のアサリが特においしい。

朝食の後は荷物を預けてチェックアウト。
 
鹿がうろつく通りではカワハギが150円とか、びっくりするほど安かった。


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山陽道の旅 2 宮島の夜

2023-10-28 12:24:10 | 国内旅行

10月18日 続き

大竹駅から宮島口まではJRで15分。
  
 
JRの駅から少し歩くとフェリー乗り場の大きな建物が見えて、フェリーは2社あるが出発の早いJR西日本フェリーの切符を買う。往復は400円だけれど、今月から入島料が100円かかるようになって合計500円。

 
桟橋にはすでにお客さんがたくさんいて、フェリーが着いたとたんに降りる人たちと交替で乗り込む。
 
対岸の宮島まではわずか10分、桟橋に着く前には有名な大鳥居に近づいて、海側から水に浮かぶ様子が見られてラッキー。もう一社を選んでいたらここまで鳥居に接近しなかったらしい。
 
到着した宮島側の乗り場には本土へ帰る人たちが大行列を作っていて、駅前には修学旅行生の大団体。予想以上の盛況ぶりだ。

フェリー乗り場からは荷物を引きずって5分ほど。
今夜お世話になるのは「菊がわ」さん。
  
  
案内されたお部屋は6畳ほどだろうか、すでに布団が敷かれてあとはちゃぶ台1つ置くのがやっとの狭さ。
しかし宮島の旅館はどこも驚くほど高くて、ここは夕食なしで一人13,500円とこれでもぐっとリーズナブルなお宿。内装はリニューアルして間もないのかとてもきれいで、フェリーから近く、静かなのもよかった。

荷物を置いたら今日は軽く散歩、と宿から近い町屋通りを歩いてみる。
  
  
本当の町屋の間にお店がぽつん、ぽつんとある静かな通りで、軒先にかかる献灯の絵が一つ一つ違ってかわいい。
 
通りの端まで行くと目の前に厳島神社の五重の塔が見えてきた。

ここから海岸の方へ行くと
 
潮が引いていて砂浜が見える。フェリー乗り場の観光案内所では今日はあまり潮が引かないので大鳥居までは歩けないかも、と言われたけれど
  
何のことはない、鳥居の下に人がいっぱい。海側から見た時は陸から離れて見えたが、歩いてみれば大した距離ではなくて、足を濡らすこともなく大鳥居の真下まで行くことができた。
 
干満の差は3mほどあるそうで、引き潮がちょうど夕暮れに当たったのは運が良かった。

厳島神社を外から一回りして、そろそろ夕食を、と宿でもらった食事処マップを見るが、水曜日はただでさえ少ない夕食の摂れる店のいくつかはお休み、ここならと入った所は18時なのにあと30分で閉店と言われてしまった。
そこで表参道商店街でほぼ唯一開いている店にしばらく待たされて入店。
 
入ってみると我々を除いてはほぼすべて外国人観光客。日本人はほとんど旅館で夕食なのだろうが、宮島のインバウンド率は想像以上に高い。
 ここでいただくのはもちろん穴子。
 
サラダに付いてきたいりこ味噌のドレッシングもタコ天もおいしかった。

食後は神社がライトアップされているというので西松原までまたお散歩。
 
が、意外に地味なライトアップでちょっと肩透かし。

 帰りの商店街はとても静かで、大型旅館の修学旅行生たちだけがにぎやかだった。


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山陽道の旅 1 下瀬美術館

2023-10-25 17:26:07 | 国内旅行

2023年10月18日~10月22日 広島・岡山の旅

10月18日

今回の旅の始まりは羽田から9時出発のANAの飛行機で。
沖止めのB737-800は7割ほどの搭乗率。
  
 
東京湾アクアラインや雪帽子をのせた富士山を見るうち、1時間40分で山口県の岩国到着。

岩国錦帯橋空港はボーディングブリッジが1つしかない小さな空港。
  
 
すぐにタクシー乗り場に行ったが待機している車はなく、電話で一台お願いして待つ場所を指定されるとそこには英語の標記しかないのには驚いた。

空港から広島方面への道は片側一車線で混んでいて、海沿いにはずっと工場が続く。
 
30分ほどで大きな公園が見え、子供の遊具などがある向かい側に目指す下瀬美術館の入り口があった。

下瀬美術館はまだ今年の3月に開館したばかりの美術館。
 
 
最近活躍の目覚ましい坂茂さんの設計で、最近の我々は彼の作品の追っかけと化している。

大きな木の下にいるようなロビーを通り抜け、庭に出るとレストランがある。
 ここでお昼を食べようと思っていたのだが、もう予約でいっぱいとのこと。まだ新しいし、平日だからお客もあまりいないだろうと思ったのが甘かった。辺鄙な場所なのに若いお姉さんからおば様方まで、見学者はかなりいてびっくり。
 
予定変更、ロビーのカフェで坂さんらしい紙管の椅子に座ってホットドッグのランチ。

お腹を満たしたら美術館の見学へ。
 廊下の先、左手が大きな展示室。
 
訪問した日には四谷シモンと金子国義の展覧会を開催中。この二人は澁澤龍彦や三島由紀夫とも親交があったそうで、
  
なんとも怪しい世界。金子の絵はバルテュスにも似ている。

 
廊下の右手には水の上にカラフルなコンテナが並んでいて、それぞれが短い廊下でつながっているが、これらのコンテナは展示内容によって並び替えることができるとのこと。
この日は美術館収蔵品の展示室になっていたが
  
 
美術館創設者のコレクションは日本人形からエミール・ガレのガラス器や家具、日本画、洋画といささか取り留めがない。

コンテナ群の先から外に出ると、ガレの庭と称する庭園がある。
 
  
 
ここには色鮮やかな花がいっぱいで、その先には海と島々が見えてとてもきれい。

 庭園の先、木々の向こうにはヴィラが見えるが、これらも坂茂さん設計の宿泊棟で、一つ一つ内装が違うらしい。しかしこれらのヴィラ、一番安くて二人二食付きで18万、一番広い部屋は45万とお高い。

展示室の横にはピラミッドのような丘があって、その脇を上がると建物の屋上に出ることができる。
  
 
目の前に見える大きな島が宮島で、正面の景色は確かに見事だけれど
 
右手を見れば工場が立ち並び、山側にはごく普通の住宅やショッピングモールが見える。
美術館はともかく、よくぞこの場所に高級リゾートを作ったものだ。

と、いろいろな意味で感心しつつ
 
ショッピングモールの前から「こいこいバス」で最寄りの大竹駅へ出た。


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広島はカープだらけだった

2023-10-23 16:16:55 | 国内旅行

日本国内も、特に温泉にはまってからは結構旅してきたが、なぜか山陽道だけが未踏破で残ってしまった。
そこで友人を誘って広島、岡山に初めて足を踏み入れたのだが、広島で面白かったのはとにかくカープ一色だったこと。

 マンホールの蓋からしてカープ坊や。

たまたま乗った市電がカープ車両で
  
   
カープ坊やと、もう一つの謎のキャラクター、スラィリーがお出迎え。
 
車内もカープ一色で、リーグ優勝した年が出ていたけれど、滞在していた時はちょうどクライマックスシリーズ開催中。結局負けてしまったのが残念。

 
市電だけではなく、JRの普通車両にもカープ塗装。
それ以上にびっくりしたのは車内放送にカープの選手の声が流れること。
東京では山手線でジャイアンツやスワローズの選手に案内放送されることなんてない。

広島駅のお土産品売り場には当然カープ商品がてんこ盛りで
   おしゃれな帆布バッグ屋さんにも
 
老舗のちりめん屋さんにもカープものがしっかりある。

広島でカープ以外の球団のファンになるのは難しいだろう、なんて思ってしまった。


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マザー牧場のコキア

2023-10-08 12:25:58 | 国内旅行

先週のこと、父のご機嫌伺いのついでに思いついてマザー牧場へ行ってきた。

房総半島の真ん中へん、内房の富津市にあるマザー牧場。
中学の頃に一度来たことがあるような気がする(記憶が曖昧)が、だとすると半世紀ぶり!
ここは1962年創業と歴史があるのだ。

 
高速を降りてからすれ違いも難しいような山道を上がってたどり着く山の上の入り口。ゲートの脇からは東京湾が見える。
入場料は大人1500円だけれど、子供800円はともかく犬700円にびっくり。それでも平日のこの日、子供連れよりも犬連れの方が多かったかもしれない。

ちょうどお昼だったのでまずはレストランでランチ。
 
車内のラジオでレトルトカレーの話を聞いていたので思わず頼んでしまったカレー。
大人向けでも辛くはないが、ちゃんとスパイスがたってなかなかおいしい。

食事を終えて外に出ると目の前にアグロドームなる施設があって、ちょうどショーが始まる時間だったので入ってみる。
 お客さんの大半は遠足で来ている小学生たち。
やがてステージの上に山羊が一匹出てきてショーがスタート。
と言ってもこのステージ上に動物たちが上るわけではなく
 
後ろのカーテンが上がるとガラス窓があって、その向こうにシープドッグに追われた羊やら山羊、アルパカ、牛などが出てくる仕掛け。

20分ほどでショーは終了、浅草の花屋敷なみの遊園地の横を通って先へ進むと
 眼下にピンクの帯と、実はこれが見たくて来たコキアのすでに黄色くなった群落が見える。

ピンクは何だろう、と坂を下ってみると
 
これは「桃色吐息」という名前のついたペチュニアだそう。

その先、グランピング施設の麓にあるのがコキアの群落。
 
真っ赤なコキアを期待して来たのだが、これが黄色に変わってしまうとは知らなかった。
 
中の方にはまだ赤も残るモコモコしたコキア、近くで見るとなるほど和名の「ほうき草」の通り、これに柄を付ければそのままほうきになる。

園内には他にもパンパスグラスや曼殊沙華も見えて
 
やっと秋が実感できるようになった。


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