Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

16年初冬の北海道 8 網走監獄

2017-01-10 19:39:50 | 国内旅行
12月2日 続き

さて、網走と言えばもちろん刑務所。
と言って現役の刑務所のお世話になりたいわけではないので、天都山の麓に昭和59年まで使われていた明治時代の監獄を移築した博物館に行く。

流氷館から博物館までは2km強。ちょうどいいバスがないので寂しい道を一人でテクテク。
 
30分ほどで「博物館網走監獄」に到着。

 
詰所の前を通り、橋を渡ったら正門。
  
門の前には看守とともにおじさんが一人掃除をしているが、これは各地の刑務所を6回も脱獄したという「五寸釘の寅吉」。網走で改心して無事お勤めを終えたのだそうな。

広い敷地内には建物が散らばっているので一つ一つ覗いて回るが、一番印象的なのはもちろん五翼放射状舎房。
  
 
中央に見張りがあり、そこから放射状に舎房が伸びている形はアルゼンチンのウシュアイア監獄も同じだった。
  
房の中では一人反省していたり、ご飯を食べていたり。
 一応暖房はあったようだが、冬はさぞ寒かったことだろう。
この木造の舎房を1984年まで使っていたと言うのだから驚く。

 監獄歴史館の方では現在の刑務所のことがわかる。
 
部屋の造りは基本的に昔と一緒で、ただ今はテレビや流し、水洗トイレがある。
驚いたのは朝夕の食事は各部屋で摂るとのこと。欧米の映画にあるように大きな食堂で摂るものと思い込んでいた。
最近見た韓国のドラマにも刑務所が出てきたが、布団とちゃぶ台の舎房が日本と全く同じで、違うのは漬物がキムチと言う所だけ。なるほどね~。

この歴史館では学ぶことが多くて興味深かったが、特に明治時代、開拓の使役に酷使された囚人や看守の映画がよくできていて、思わず泣きそうになったり
 
昔懐かし、高倉健さんの映画ポスターも並んでいる。

狭い小屋の中で雑魚寝させられているのは中央道路の開削に駆り出された囚人たち。
 
看守のヘアスタイルがやけに今風?

 
裁判を待つお兄ちゃんの方は懐かしのツッパリ風。

こちらは刑務所の数少ない楽しみ、お風呂。と言っても今でも週に2,3回、1回15分しか入れないらしいが
  
 皆さん、お体がカラフル。

登録有形文化財になっているのはレンガ造りの懲罰房。
 
この扉を閉められたらさすがにつらそうだ。

と、これを眺めていたらやけに明るい歌声が聞こえてきた。
 見ると寅吉の前で踊るカニ娘が二人。シュールだ。

 最後は監獄の、特に道路開削に関する展示のある庁舎へ。
 
中には本物かと見まごうお兄さんのいる売店があって
 
網走や函館の刑務所作業製品や、いけてるTシャツが売られている。

この奥にはカフェコーナーがあるので
 暖かいコーヒーと芋餅で一息。

本当はここの監獄食堂で刑務所のメニューと言うのを食べてみたかったのだが、冬はお休みと言うことで残念。

 博物館からはバスで現行刑務所の脇を通り、網走市内のバスターミナルへ。

そこからしばらく歩いて夕闇迫る網走港をちらり。
 
 
道の駅など物色して、いい頃合いと網走駅へ戻る。

 旭川行きの列車にちょうどいい時間に着いた、と気をよくしていたらなにやら不穏な雰囲気。聞けば道央が大雪で、予定していた特急オホーツクは運休とのこと。
持っているパスは有効期限が今日まで、さて明日はどうなる、と心配していたら、腰の低いかわいいお兄さんが列車の運休なので明日も使えると確認してくれた。
明日はまあどうにかなるでしょう。

その前に今夜の寝床の確保、と駅の目の前のルートインに飛び込むと5800円の部屋があって一安心。
 
ビバ、日本のビジネスホテル。

夕食は網走の駅弁の予定だったが、部屋で冷たいご飯もなんなのでまた外出。
 暖かいものが食べたい、と思いながら結局またお寿司屋さんへ。
今度はぐっとリーズナブルな廻らない回転ずしで
 
ほっき、やりいか、サーモン中落ち、カニのふんどし、さんまににしん親子と地物っぽいものを選んでみたが
 
一番おいしかったのはアツアツのイカゲソ揚げだったりして。

 デザートには道の駅で買った網走プリンを食べたが、やけに甘かった。


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コメント (6)
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