Luntaの小さい旅、大きい旅

ちょっとそこからヒマラヤの奥地まで

17年台湾縦断 9 知本内温泉

2017-05-24 18:48:52 | 東アジア
4月11日続き

さて、知本で泊まった宿、龍泉山荘。
 
ここは台湾温泉のバイブル、鈴木浩大氏の「湯けむり台湾紀行」でも紹介されているので台湾温泉好きの日本人には有名であろう。

が、その宿にタクシーで乗り付けると、主人と思しき男性は入口のソファでお昼寝中。
奥さんに起こされて受け付けてくれるが日本語は通じず、1泊1000元をOKすると、フロントと同じ階にある部屋の鍵をくれた。

この宿は傾斜地に建っているのでここが6階。
 外廊下から神棚などあるこのロビーに入り、左手が指定された部屋。
 
なかなか広い部屋に大きなベッド、冷蔵庫や扇風機もあるがおそろしく年季が入っている。
窓の外はぐるりとベランダになっていて

宿の前は広い河原、少し離れた隣にも温泉宿らしい建物が見えるが、こちらは後で確認すると廃業していた。

建物の下を覗くと乱雑な中に源泉が見えて、
 
外階段を降りて近づいてみると宿の全景が見える。
 こうして見ると立派な建物、部屋数もずいぶんあるが、ほとんどの部屋は使われていない様子でだいぶ寂しい。

森林公園を散歩して一度宿に戻ると、日本語を話すおばあちゃんがいた。
「お風呂に入る?入るならお湯を入れてあげるから」と言われたが、後で、と返事をしてまた外出。

やって来たのは龍泉山荘から5分ほどの東台温泉飯店。
 この大型温泉ホテルのお向かいには大きなSPAがあって
 
こちらは入場料が250元に100元のデポジット込のロッカーの鍵が120元。
営業時間は朝の6時半から夜の11時までなのでゆっくり遊んでいられる。

もらった鍵を持って更衣室で水着に着替え、外に出てまず目立つのは大きな露天プール。
 
このプールの3分の2は水だが、打たせ湯などある手前は40℃ほどの適温の温泉。
 縁には堆積物がこびりつき、お湯は白く濁る正真正銘の硫黄泉で、これは広々と気持ちいい。
 すぐ脇には隣の売店で売っている卵やサツマイモをゆでる釜もあって、ここは硫黄の匂いも強烈。元々かなりの高温湯のようだ。

大きな露天プールの次には屋根のかかった、これも大きな温泉プール。
 こちらにはジャグジーや台湾人の大好きな強烈な打たせ湯などあって、のんびりくつろぐ皆さんで人気。

そしてこの奥、川に面したところには「高温泡湯屋」と称する屋根の下に小さめの浴槽が3つ。
 
それぞれ温度が38℃、40℃、43℃と異なるのだが、おやじばかりが群がる一番高温の浴槽がやはり一番泉質が良くて、驚いたことに鼻を近づけると硫黄というより山梨の奈良田温泉のようなアンモニア臭、お湯もぬるぬるすべすべで、期待以上のすばらしさ。

景色はどんよりといまいちだけれど
 これは極楽、とあっちの浴槽、こっちのプールと2時間ほども遊ばせてもらった。

温泉でゆっくりしているうちに辺りも暗くなってきたので、ホテルを除いては内温泉で唯一らしい食堂へご飯を食べに行く。
 
名前の立派な龍鳳小吃、入口ではおやじさんがほうき草(?)を揃える仕事をしていて、脇の小屋掛け部分からはお姉ちゃんたちのカラオケが聞こえる。
 
しかし大きな丸テーブルの並ぶ店内にお客はいなくて、プードルが一匹、クンクンいっているゆる~い雰囲気。

メニューからこの土地らしいものを、と「山猪肉」を頼んでみたが
 これはどう見ても玉ねぎ炒め。味は決して悪くなかったが。
 そしてこちらは金針湯。
金針とはユリ科の萱草(カンゾウ)の花で、漢方にも胃腸の薬として使われるこの花はこの辺りが産地。季節には山の斜面が金色に染まるらしい。
花に味は特になくて、しゃくしゃくした歯触りで優しいスープ。

これにご飯で380元のはずが、お会計では330元しか取られなかったのは猪肉が足りなかったからだろうか。

 真っ暗になった夜道を宿に戻って、ようやく部屋のお風呂へ。

 この背中が傾斜した浴槽にお湯を入れてみると、こちらは無色透明で硫黄やアンモニアのにおいはなく、ツルスベ感は結構あって気持ちいいが、温度は40℃ほどで熱くならない。
おばあちゃんは「すごく熱いお湯だから」と言っていたのに、と思いつつ、静かな宿でぐっすり眠った。


にほんブログ村 旅行ブログへ  ←人気ブログランキングへ一票、お願いします。
コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする