なぜ年収3000万円の男はセンスにこだわるのか? | |
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かんき出版 |
著者が、800人以上もの、年収3000万円以上のエグゼクティブと交流した結果導いた「秘密の法則」と銘打った、「なぜ年収3000万円の男はセンスにこだわるのか?」(臼井由妃:かんき出版)。
「いったいエグゼクティブたちには、どんな秘密が?」と思って、名を通してはみたが、あまり根拠などありそうにないような主張が満載だ。中には、賛成できるような主張もあるが、特に目新しくもないようなものである。800人以上のエグゼクティブと交流した結果というが、その中から共通法則を見出したわけでもなく、聞いて面白そうな話を選んで、ただしゃべっているだけのように思える。例えば、電柱にも挨拶するという人物を取り上げているが、それでは、電柱に挨拶すれば、エグゼクティブになれるのか。実際のエグゼクティブの中にも、そんな人間がそう沢山いるとは思えない。
例として取り上げてられている人物は、ただエグゼクティブの中にこんな人がいるというだけにすぎない。決して、その人物のようにふるまえばエグゼクティブになれるというわけではないのだ。そして、何かと言えば、「一流の男は・・・」と持論を展開するが、自分の趣味を述べているだけだろうとしか思えない。要するに、述べられていることの根拠が、まったく理解不能なのである。
少し例をあげてみよう。本書には、<男の下着は「戦闘服」であると知っている>として、エグゼクティブは、シルクのパンツを履いていると書かれている。しかし一体どうやって調べたのか。800人以上というエグゼクティブたちに、「どんなパンツ履いてますか?」と聞いて歩いたのだろうか。もしそうなら、完全にセクハラやん。
また、<「エグゼクティブ」のオーラは靴下からただよう>として、靴下が短くて、すね毛が見えたらアウトだとも書かれている。それなら、靴下を履かないので有名な某芸能人なんかは、完全に問題外だということか。別にそれはそれでもいいのだが、いっそ、エグゼクティブになりたい皆さんは、ニーソでも履いたらどうだろうか。
とにかく、全編自分の趣味と思い込みで溢れかえっているのだが、それにしても、それだけで本が1冊かけるというのは、ある意味すごいとは思う。
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