ブラックIT企業で働く、社畜ちゃんの頑張りを描いた3巻目。なお、表紙は、年齢不詳の先輩さんだ。何しろ、色々な社員の採用時の面接に関わっており、いつから居るのかよくわからない。朝が弱くて遅刻魔だが、面倒見がよく、社畜ちゃんたちからの信頼は厚い。社畜ちゃんも終電が無くなると泊らせてもらっているようだ。そして見た通りたわわなので(何が?)、前で腕を組んでいることが多いが、それがたわわなものを支えているとしか見えない(笑)。
さて、この3巻では、社畜ちゃんと同期ちゃんの本名が分かる。社畜ちゃんは佐倉桜花、同期ちゃんは百瀬桃華というらしい。そして2人が入社した時の様子が描かれている。今でこそ社畜ちゃん大好きな同期ちゃんだが、入社のころは、出世争いを意識してかなりツンツンしていた。
ところで、この会社ブラック企業ということになっているが、人間関係はそれほど悪くないようだ。パワハラやセクハラなどをしてくる人間は出てこないのである。ただ、仕事はむちゃぶりされるし、量も半端ではない。社畜ちゃんの今年中に叶えたい目標が、「有給を 1日でもいいから使う」(p72)なんて悲し過ぎるぞ。
さて、社畜ちゃんは念願の有給を取れることになったが、その使い道は? このオチには笑えるのか? なんか物悲しくなってくるのはどういうわけだろう(笑)
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※初出は、「風竜胆の書評」です。