本作は「警察署長」の続編となる作品らしい。原案がたかもちげんになっているのは、「警察署長」を描いているときに、たかもちががんのために逝去したために一旦連載終了となったが、その後たかもちのアシスタントだったやぶうちゆうきが引き継ぐ形で「警察署長」の連載が再開されたからだ。
主人公は、椎名啓介という東大出のキャリア警察官。昼行燈と揶揄され、キャリアなのに、冷や飯を食わされ、10年以上も出身地にある本池上署の署長をやっている。ただし、本池上署の署員からはものすごく慕われている。
この続編では、椎名が親友の堂上の後任として警視庁第一方面本部長として異動するところから始まる。堂上がガンに侵され、その跡を継ぐ形になったようだ。どうも椎名が冷や飯を食わされているのは、警察内部の闇のようなものが関係しているらしい。公安といえば、警察ドラマなどでは悪役として描かれることが多いが、この作品でも、同じ警察官の椎名を公安が見張っている。それには、警察トップが関わているようだ。本来なら第一方面本部長は1階級上の警視長なのだが、どうせ中継ぎだからと、椎名は警視正のまま据え置かれている。
果たして、椎名が冷遇されているのはなぜか。どんな闇が出てくるのか。色々気になる作品だ。
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