よくテレビで、怪奇現象やUMAが出てくる番組をやっている。うさんくさいなあと思いながらもつい視てしまう。この作品も様々な怪奇現象をモチーフにしている。
主人公は、中学1年生の世界未知人という少年。彼には、母親を、不思議な光に攫われた過去がある。大学の考古学教授だった父世界豪とともに母親を探すというのが基本的なストーリーだ。
収録されているのは、モアイ、レイナムホール、人魚、チュパカプラ、ホィア・バキュー・フォレストに関する5つの話。
この作品の特徴としては、実際に存在するものをモチーフにしていることだろう(ただしチュカチャプラだけは存在が確かめられてはいない)。レイナムホールはイギリスにある有名な幽霊屋敷だし、ホィア・バキュー・フォレストはルーマニアに実在する呪いの森と言われるところだ。
この手の作品には、敵役というかライバルというかにぎやかしというか、そういう役割の人物が出てくる。この小説においては、アンナ・フィッツジェラルドという大金持ちのお嬢様がその役割を果たしている。
さて続巻にはどんな怪奇現象が出てくるのか。アンナとの関係はどうなるのか。そして未知人の母親が行方不明となった現象はストーリーにどのように絡んでくるのか? 色々と今後の展開が気になる。
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