文理両道

専門は電気工学。経営学、経済学、内部監査等にも詳しい。
90以上の資格試験に合格。
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書評:万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉

2016-09-02 10:15:28 | 書評:小説(ミステリー・ホラー)
万能鑑定士Qの最終巻 ムンクの〈叫び〉 (講談社文庫)
クリエーター情報なし
講談社

・松岡圭祐

 前作「探偵の鑑定Ⅱ」で、「探偵の探偵」シリーズは完結したが、「万能鑑定士Q」シリーズの方は、どうももう一作ありそうだと思っていた。これがその最終巻。

 今回、莉子が挑むのは「ムンクの<叫び>」盗難事件だ。<叫び>はキャンバスではなく、厚紙に書かれているということだが、何者かによりこれが盗み出された。監視カメラに残っている映像によれば、4つに引き裂かれて。しかし、120時間以内にそれらを取り戻せば、修復が可能だという。

 この巻の大きな流れとしては、莉子が、犯人の出したヒントを解明しながら、4つに裂かれた<叫び>の断片を見つけ出すとともに、その背後にある大きなトリックを見破るということだ。

 これが最終話らしく、この巻では松岡作品オールスターズが総出演といったところだ。誰が、どんなところに登場するか、松岡作品ファンなら楽しみだろう。ただし、岬美由紀だけはシリーズ全体を通じて登場しない。もし出てきたら、話がすごい方向に行きかねないからだろうか。

 ところで、莉子と小笠原との関係だが、この表紙でほとんどネタばれのようになってしまっている。前作で、莉子が小笠原と別れて喜んだファンは多かっただろうが、結局は収まるところに収まったという感じか。

 しかし、この結末だと、本当にこれが最終話になってしまったようだ。続けられないこともないだろうが、そうすると、タイトルが「熟女鑑定士」とかになってしまいそうだし(笑)。ただ、「拾遺譚」といった形式で、短編集を出すという方法もあるので、ファンとしてはぜひ望みたいものである。

☆☆☆☆☆

※本記事は、書評専門の拙ブログ「風竜胆の書評」に掲載したものです。
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葛の花

2016-09-01 20:17:10 | 旅行:山口県


 帰省して山道を歩いていると、葛の花が咲いていた。都会暮らしだと葛などはほとんど見ることはないし、ましてや花などはまずお目にかかれない。マメ科の多年草で、山に行くとあちこちにたくさんツルが伸びている。

 根にはでんぷんが含まれているので、昔から葛湯や葛餅として利用されるほか、漢方薬としても利用されるという。改めてみると、なかなか綺麗な花だ。

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