本書は「続(1)」となっているが、実際には同作品の10巻目である。9巻までを九重ヒビキさんが描いて、その後を園心ふつうさんが引き継いだ形になっている。だからこの巻は、9巻の続きから始まっている。実は、私は勘目を持っているのだが、その巻末には九重ヒビキさんによる10巻目の予告がついているのだ。漫画家交代にはなにか「大人の事情」があったのではないかと推測する。
さて、仕切り直しのこの続(1)巻だが、漫画を担当している園心ふつうさんは、このブログでも紹介した「どうしても破滅したくない悪役令嬢が現代兵器を手にした結果がこれです」などを書いている人だ。元自衛官という異色の経歴でもある。
九重さんの絵になれていたので、最初はどうかなと思っていたが、いざ読んでみるとそれほど違和感はない。本書で描かれているのは9巻で途中まで進んでいた盗賊に脅されていた村および「便利な店ベル」での出来事。原作を担当しているFUNAさんは「私、能力は平均値でって言ったよね!」や「老後に備えて異世界で8万枚の金貨を貯めます」でも有名だ。この二つはアニメになっており、この作品も10月からアニメが放映されるというので、どのように料理されているか見るのが楽しみである。
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