昔のプロレス人気は現在の比ではなかった。今のように数多くの団体に文例していた時代ではない。そしてプロレスには一つのパターンがある。それは善玉(ベビーフェイス:Babyface)と悪役(ヒール:Heel)との戦いである。なにしろプロレスのルールでは5秒以内の反則はOKなのだ。だから悪役が凶器を使って善玉を痛めつける。しかし善玉はそれに耐えて最後は悪役をやっつける。この勧善懲悪的なところが受けていたのだが、アメリカではこれに人種差別的なことが絡んであまり褒められたものではなかったようだ。
悪役レスラーには怪奇な恰好の連中も多い。全身包帯姿のミイラ男とか、骸骨のタイツ姿をリングコスチュームとしていたり。そしてそれぞれにもっともらしい話がついている。この1,2巻にはそれぞれ5人の悪役が登場しているが、創作の部分がかなり多いと思う。なにしろ、みんな超人的だし、ネットをいくら検索しても、ここに書かれているようなエピソードはヒットしてこないのである。
絵柄の方は、いかにも昭和の漫画という感じで、現代の漫画を見慣れている人は違和感を感じるかも知れない。でも昔はこんな感じの漫画が多かったんだよなあ。懐かしいなあ。
☆☆☆