曇り、16度、77%
先日から、七味唐辛子について色々考えることがありました。とにかく、大好きな七味ですが、作るお店によって味も香りも違ってきます。そんなことを考えるうちに、唐辛子のクッキーを作りたくなりました。その上、年末以来、抹茶の洋菓子を夢見ている私は、ここで、抹茶のクッキーも一つレシピに加える事にしました。
唐辛子を食べればピリピリします。だからピリピリクッキーなのですが、実は、このクッキーを見て思い浮かべたのは「piripiri」ポルトガル語です。七味、七味と騒いでおきながら、クッキーを見た途端に久しぶりにポルトガル語を思い出しました。「piripiri」ピリピリと読んで、唐辛子のことです。ポルトガル人が世界中に唐辛子を広めたといいますが、私たちが擬声語に使っているピリピリはどうもこのポルトガル語が元祖のようです。
さて、ピリピリクッキー、七味を使うつもりでしたが、七味には、唐辛子以外に色々入っています。きれいな色を出したくて、一味を使いました。一味とアーモンドのダイスを混ぜて作ったクッキーです。クッキーはバターの美味しさが一番肝心です。さて、このバターと唐辛子の相性はどうでしょう。焼き上がる前に、オーブンから唐辛子が匂ってきます。思ったような赤っぽい色が出てきません。一味をもう少し入れるべきだったのかな、と不安に思います。クッキーは焼きたてを食べずに、最低でも一晩はおきます。ピリピリクッキー、一口食べると、あれ、唐辛子の味なんかしないじゃない、と思っていると、じわじわと、舌先にピリピリが拡がってきました。でもそこは、バターとアーモンドが微妙に抑えを利かしてくれています。辛いものが好きな方はお分かり頂けると思いますが、辛さというのも喉元を過ぎて辛いと思うもの、初めからピリピリしているもの様々です。このクッキー、ピリピリは口の中だけで治まりました。なかなか乙なお味のクッキーに仕上がりました。
さて、抹茶のクッキーは、年末に頂いたヨックモックのWA BI SAという和風クッキーを目指したかったのですが、和三盆を使ったそのクッキーのような口溶けの良さは望めません。抹茶はミルクとも、クリームとも相性がいいので、バターにだって合うはずです。かなりしっかりと色も付けたかったので、抹茶は多めに使います。アクセントに黒胡麻。こちらも焼いている内から、抹茶の香りが台所に漂います。この焼いている時の香りは、作っている人にしか味わうことが出来ないものです。作る人へのご褒美です。ヨックモックのクッキーのようなホロッと崩れるようなクッキーではありませんが、抹茶のほろ苦さが口に広がり黒胡麻がその横ではじけてくれます。白胡麻にするかで随分迷いましたが、黒胡麻で正解です。
モモさんにも少しあげます。だから我が家のクッキーは、ココアやチョコレートが使えません。オーソドックスなクッキーに少し手を加えて楽しみます。