ガス、21度、95%
3月に入ると、毎年のことですが車検の為の保険の更新など、小さな用事が重なります。まあ、保険が調えば車を検査に出して終わりです。一年は無罪放免。
保険の書類が来ると、次の朝には車検に車を持って行きます。夕方になれば出来上がり。今年も気楽に、車を朝一、いつも車検を頼む店に持って行くと、一ヶ月先まで予約で一杯だといいます。一番早くて、4月14日、私の車輛ライセンスは3月26日で切れます。罰金なんて払いたくはない。そこで、随分と駄々を捏ねてみました。だって長い付き合いです。私の話を聞いてくれるのは、30代のリンダさん、4歳の男の子のお母さんですが、彼女が結婚する前から車検でお世話になってます。駄駄を捏ねると、「分かった、どうにかしてあげる。」これよね、と喜ぶ私です。ところがいくら待っても、連絡がやって来ません。心配だから、もう一度念を押しました。香港島中の車検場、3月一杯空きがないそうです。で、今、九龍サイドを当たっているから、待ってなさいとおっしゃいます。何でそんなに込んでるのか尋ねると、やたらにプライベートカーが増えたのだそうです。確かに何処に行っても、タクシーに負けず劣らず数が多い香港の車です。全部、外車。だって、香港で造っている車なんてありません。新車が発表されると2、3週間もすればその車が走っているほど、皆さん敏感に反応します。当節流行は、モデルS。昔はベンツがタクシーだった香港です。未だにベンツの大名行列。モモさんが散歩の途中で伸びてしまった時は、道行く車を観察します。まるで、車の品評会よろしく世界中の名車が走っています。確かに、台数が増えているに違いありません。
リンダさんから連絡がありました。九龍サイドでどうにか隙間を見つけてくれたようです。合間にするから、一日では無理よ、とおっしゃいます。いいですとも、というわけで、3日掛けて車検をしてもらいました。
今年で3年目に入る、BMWのZ4。坂また坂を上がって帰宅する私のいい相棒になってくれています。グーングーンと力強く坂を上がってくれます。前の、マツダのロードスターも別れ際に泣くほど好きな車でした。いえ、今も大好きです。小さくて軽くて、私にはちょうどのサイズでした。ほんの数ヶ月前、はたと気づいたのですが、このZ4、女性が運転しているのを見たことがありません。ドライバーシートに座っているのは男性ばかり。同じような2シーターの車でも、ポルシェやベンツのCLK,SLKなどは女性ドライバーが多い車です。そして、女性が運転していても違和感無く見ることが出来ます。初めて、数日前に女性が運転するZ4を見ました。自分が運転してる姿なんて見えないので分からないのですが、どう見ても女性が運転する車にしては堅く感じます。
運転がし辛い、難しいなどいわれますが、オートマですから、どれも変わらないはずです。運転面で堅いのではなく、見た目です。シートはぐっとのめり込むほど低く、もしかしたら、私など目から上が出ているだけかもしれません。色々思いを巡らしながら、昨日は、お迎えに上がりました。
家を出る前、30分近くも探し物に時間を費やしてしまいました。何処に置いたのかな?いつも決まった場所に戻してるはずなのに、それに値段を思い出しました。確か日本円で3万以上するからねと、きつく教えられた物ですから、探すのにも力がはいります。はたと、そうか!家には無いはずです。探し物は、これ、 車の鍵。お兄さんに渡して来たんだわ。
お迎えに上がると、ピカピカに真新しい洗車機で洗われた後でした。あら、ベッピンになってる。そこで、シートの調整をします。頭がフロントガラスの上に出るくらいにシートをあげてみました。車に似合う、似合わないなんて無いかもしれません。でも、端から見て珍奇なのはいやです。
ああ、これで、一年また安全に運転しましょう。そうそう、香港の車輛ライセンスと日本のそれとで大きく違うこと、香港では車庫証明が不要です。