チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

簫箕湾(サウケイワン) 香港

2015年06月05日 | 香港

曇り、28度、82%

 車を降りた瞬間、地下鉄の駅を出たその時、ふっと香るその街その街の匂いがあります。あー、戻って来たわよとその匂いに挨拶します。狭い香港ですが、街街の匂いはそれぞれ。

 香港島北東に位置する、サウケイワンは、まだこの香港島に人が住んでいなかった頃、海賊が住みはじめたという古い街です。入江がうまい具合に船を隠してくれたのだとか。香港島を東西に走る二階建てトラムの東の終点でもあります。繁華街トンローワンを過ぎ、日本人が多く住むタイクウも過ぎ、この辺りに来ると建物も低くなり、地元の人ばかりの町と化します。観光客はもとより例の買い出しの中国人も流石に見かけません。聞こえて来るのは広東語ばかりの町です。

 昔ながらの市場が香港から姿を消しはじめました。この町の隣サイワンホなどは、随分以前に市場がビルに回収されてしまいました。雨が降った日などはビルの中の市場も便利かもしれませんが、路面に店を張る香港の市場の様子は、日々の生活をするこの私の目にも楽しく思われます。

  日常の香港です。 仕事に行く前にパンを買う人。

この手の肉屋が少なくなりました。右が牛肉、左が豚肉。 海星だって食べます。食べるというよりスープにします。 こちらは川魚専門店。川魚のミンチは安いこともあり大事な食料源、レストランでは味わえない代物です。 東南アジア、タイやベトナムの調味料や麺を扱う店。 生活雑貨を売ってる店です。こんな雑貨屋がIKEAなどに圧されて数を減らしています。 神具を扱う店。線香や香油、葬儀に使う紙札を扱う店。

   これは豆腐屋さんの両脇の調味料の棚です。この店のおばさん、実に清潔に店を保っています。30年近く変わらぬ店構え。有機の乾豆などにも早くから目を持った店です。店といいますが、どちらかと言うとバラックで出来た小店です。

 中国のどこ出身の人が多く住む町かによって、市場の魚や野菜の種類が違います。 手前の金目鯛、セントラルの市場では見る事が出来ない魚です。久しぶりにキスも見る事が出来ました。

  果物屋の店先には、ライチが並びはじめました。 麺好きな香港人、たくさんの生麺、乾麺があります。今月は端午節があります。ちまきを作るための、小豆の餡と蓮の実の餡も売られていました。

 生きたタコを探してこんな東までやって来ましたが、タコの需要が増えた今では生きたタコにはもうお目にかかれません。市場の角を廻ると、 庶民のちょっとしたお腹抑えのスナックスタンドが。

 この町に降り立つと海の香がします。15年ほど前までは、この市場からすぐ海でした。今では埋め立て地に高層のマンション群が建っています。海は15分も歩かなくては見えません。なのに、海の匂いがします。町に染み付いた懐かしい匂いです。

コメント (4)
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