チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

ポップコーン屋さん

2015年06月17日 | 香港

晴れ、29度、84%

 我が家の住む一帯、香港島のセントラルから上向きに歩いて20分ほどの、住宅街です。住宅街といっても一戸建てはありません。高層のマンションが建ち並んでいます。道の脇には不動産屋がずらり。流石にここにはSOHOのようなレストランは見られなくなります。そんな町に、ポップコーン屋さんがオープンして半年ほどになります。

 ポップコーンを朝から食べる人はまずいないでしょうから、お店が開くのはお昼過ぎ。住人の多いこの町ですがその店はなぜか人通りの少ない場所に店を構えています。道を挟んで反対は人がよく通ります。わざわざ道を渡ってポップコーンを買いに行く人もいないのか、お店にお客さんがいるのを見たことがありません。

 ポップコーンも昔と違いバター味ばかりか、キャラメル味、チーズ味様々出てきました。私がポップコーンを初めて食べたのは、映画館ではありません。アルミホイルのお皿とお皿の間にまだはじけていないコーンが入っていて、柄が付いている容器に入ったアメリカ製の家庭用ポップコーンです。ガスレンジで揺すりながら作るポップコーンです。私がまだ小さい頃は福岡には米軍の基地がありました。その基地に用事で出かけた父が、このポップコーンやら日本のガムとは味の違うチューインガムや缶詰をもらって来たのです。父と一緒にこのポップコーンをレンジにかけました。蓋になっている方のアルミホイルが、加熱と同時に大きく膨らんで、中では、コーンがバチバチ跳ねています。蓋が破れると、熱々のコーンが飛び出て来るので危険です。父は、遠巻きに見ているように言いました。出来上がったポップコーン、焦げ目付き、中には充分はぜていないコーンもありましたっけ。私はポップコーンより、あのバチバチ大きな音を立てるのが怖かった思い出です。

 ある日、このポップコーン屋さんの前を通ると、白人のお姉さんが一人手持ち無沙汰に店番をしています。次に通った時には、そのお姉さんと目が合ったのでニッと笑って挨拶しました。次に通ったら、そのお姉さん入り口に背を向けて、なんとポップコーンを作っています。片手には、糖度計を握って作っている所を見るとなかなか本格的です。ある時通ると、お姉さんはお店にいないのに、ポップコーンが大きな機械の中ではぜていました。バチバチ音は聞こえませんが、ガラスのフードの中で、楽しそうにポップコーンが舞っています。

 実はこのお店の前を私自身は用事がないので通る事はありません。この店の前を最近好んで通る方が引っ張って行くので通ります。頑としてお散歩は自分の好きなように行く方です。このポップコーン屋さんの少し手前で必ず用を足します。はい、モモさんです。おかげで夕方の散歩は、この所ポップコーン屋さんと決まっています。

 こうして毎日のように前を通るようになっても、やはりお客さんはいません。日曜日なんかもお休みです。小さな店ですが、洒落た作りです。特別ポップコーンを食べたいとも思わないので、お店に入ったこともありません。バチバチ大きな音がしていたら怖い気もします。先日、店先にディスプレイされているこんな物に目が留りました。 ティーバックです。「ポップコーンティー」と書かれています。お店がお休みなのでこのティーバックに顔を近づけてみると、白いポップコーンのような物がティーバックに入っています。でも、これって玄米茶じゃないかしら。茶色の玄米の炒った物だって入っています。よくラベルを見ると、「日本人のおもてなしのお茶」と書かれています。思わずニンマリ。「ポップコーンティー」のネーミングにもニンマリ。果たしてポップコーンと玄米茶って相性いいのかなと口の中で想像します。

 昨夕もお散歩の時モモさんがこの店の前に連れて行ってくれました。お姉さん、ポップコーン造りに励んでいて私に気が付きません。最近気が付いたのですが、ここで作ったポップコーン何処かに卸しているのでしょう。「ポップコーンティー」に惹かれて、急にぐっと身近に感じるポップコーン屋さん、今度はお店に入って、ポップコーンを買ってみようと思っています。

コメント
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