雨、28度、90%
走る人のためのアプリが沢山あることは知っていたのですが、そんなものね、などと興味を持たないでいました。4月の初めでしょうか、急に、そのランナーズアプリに心が動き始めました。走る距離や時間、ラップや心拍数まで管理してくれるという代物です。殆どのアプリは無料です。最もポピュラーな「ナイキのラン」をダウンロードしました。見出し写真、左の下から2番目の赤いアイコンです。
使い方は簡単、走りはしめる時にスタートを押すだけです。初日、設定を初期のまま使うと、1キロごとのラップを音声で知らせてくれます。いや、うるさいのなんのって。走る場所も毎日同じ所です。時間だって、凡そどれくらいかかる知っています。このアプリで凄く面白いのは、時間や距離の記録ばかりでなく、走ったルートをGooglemapの上に再現してくれる所です。毎日同じルートですが、上り坂は赤く、平坦な所は黄緑、私のペースまで見せてくれます。
18年同じ道を走っています。何か大会を目指しているわけでもありません。強いていえば、一日でも長く走り続けたい、ただそれだけです。走り始めた40代の初めは、随分と速かったように思います。今では、遅くなっているはずです。毎日変わらぬスピードで走っているつもりが、暑さや体調でかかる時間が違うことも分かりました。この18年間、一度も記録を付けたことがないのです。速さを記録すれば自分に枠をかけそうです。一日でも長くと思う気持ちは、早さや距離に縛られたくはありません。
約3ヶ月、Googlemapの香港島の上を走る自分のルートを見るのが楽しみです。スタートから終点まで、ルートは動いてみせてくれます。
凄く暑い日、手のひらも汗が滲んでいました。通常走っている間は画面はロックしています。その日は、家に帰るといつの間にかロックが解除されていて、画面にFacebookの友達リクエストの承認、というメッセージが表示されています。相手は古い古い友人です。走っている間に、どこをどう押したのか、古い友人に友達リクエストを発信してしまったようです。早速、承認ありがとうとお礼のメッセージを打ちました。
こんなことがまたあっては大変です。早朝に走っていますから、寝ている方に電話するかもしれません。そこで、他のランナーの人がしているアームバンドを探しました。AppleShopには、iPhone6専用のものが売られています。買って帰り、早速試着。あれ?あれ?血圧計のベルトのようなマジックテープの部分がくっつかないのです。どうしたのかな、簡単なことでした。私の腕には、このテープ長過ぎたのです。マジックテープはしかるべき場所よりずっと先に付いてます。筋トレをなさった男性向きです。次に行ったのはナイキのShop。ありました、女性用と書かれています。 色もいい感じです。出し入れもAppleShopのものよりスムーズです。翌朝、腕に巻いて出かけました。いけません、この女性用もやや大きめで、走っているとズルズル落ちてきます。帰って来るときは、いつものように手に握っていました。
「ナイキのラン」を使う前は何も持たずに走っていました。ただただ、毎日の自分の足跡がGooglemapに残る楽しさのためだけに、iPhoneを手に握って出かけます。アームバンドは諦めました。
Googlemapの私の走ったルートが動くのを眺めながら思います。地球の上の小さな香港の島の上を、極々小さな私が走っている姿です。そうなんだ、地球の上を走ってるんだって。