チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

こぶミカンの葉(バイマックルー)とエスニック料理

2015年06月04日 | 料理

晴れ、28度、89%

 いよいよ、ズドンと暑さの中に突入した香港です。朝晩の気温差が少なく、湿度が高いこの土地に住む人は、体を休める間がありません。暑くなると、香港よりもっと南の食べ物が恋しくなります。主人とタイ料理に行ったり、お昼は軽くベトナムのホーの麺を食べに行ったりします。我が家から5分も歩けば、香港のSOHO、一大レストラン街です。高級な天ぷらやから、お鮨、フレンチ、レバノン料理なんだってあります。

 先日、お昼にベトナムのホー麺を食べに行きました。ホーは、お米の粉から作ります。ちょうど日本のひもかわうどんのような平べったい麺です。ウィークデーは行列も出来るセントラルに2軒もお店を持つベトナム料理屋です。私は牛肉のホー、主人は鶏肉のホー。ホーチミンに行った時には、3食このホー麺でいいというほど、どんな小さな店のホー麺も美味しく頂きました。香港、3年ほど前はこのホーが大流行したことがあります。ベトナムのチェーン店が出店したほどです。

 さて、出て来たホー、生のもやしとホラパーと呼ばれる生のタイバジルが添えられています。まずはスープを一口、そして、この生野菜をのせて食べはじめます。ホー麺はスープが決めてです。どこまでも澄んだ牛肉から取ったスープは、少し甘みを感じて、なんと滋養のあるスープかと思わせなくてはなりません。ところがこのスープちょっと甘過ぎます。しかも、透き通っていない。澄んでいないというだけで、何でこの店が流行ってるのかと不思議に思います。主人など唐辛子ではなく胡椒なんぞをもらって、挙げ句にスープを残しました。この私、美味しくないなあと思いながらスープを飲み上げます。確かにおいしいスープではないのに惹かれる何かがあります。飲み上げたお椀の底には、こぶみかんの葉っぱのが数枚残っていました。

 こぶみかん、名前の通りこぶのある小さなみかんです。タイ料理やカンボジア料理で煮込み、サラダ、スープによく使われます。 2枚が縦にくっ付いた面白い形の葉っぱです。ミカンの葉ですからとても硬い葉っぱです。この葉っぱ、揉んでもいい香りがしますが、熱に当たるとそれはそれは透き通る柑橘系の香りがたちます。

 暑くなると私のお昼の定番タイのグリーンカレー、 メイプロイのこのひとパックが私の一夏分のグリーンカレーです。マクアと呼ばれる、 このタイ茄子は、必須。 種の多いこの茄子がココナッツミルクをよく吸って、それはまろやかな味になります。グリーンカレーにも必ずこぶみかんの葉っぱを入れますが、今回わざと入れずに作ってみました。出来上がりを一口、なんとも締まりのない味です。そこで、こぶみかんの葉っぱを入れてもう一煮立ち。このこぶみかんの葉っぱ、熱に会うとすぐに芳香を発します。そこで、一口。ココナッツミルクのまったりををこぶみかんの芳香が、引き締めてくれました。

 香りがいいという理由で、こぶみかんの葉っぱを欠かした事はありませんでした。でも美味しくないホー麺を食べて以来、こぶみかんの葉っぱの効用を深く考えます。私は、辛い料理が好きだとばかり信じてきましたが、こぶみかんの葉っぱ、レモングラス、小さな唐辛子、ココナッツミルク、タイバジル、全てが醸し出す香りを食べていた事にはたと思い当たりました。そういえば、タイ料理で食べたスズキの丸ごとの料理にもこぶみかんの葉っぱがたくさん使われていました。

 日本では生のこぶみかんの葉っぱは手に入り難いようですが、冷凍物でも充分にいい香りが出ます。私も使い残しは冷凍保存です。

 こんな小さな葉っぱに大きな口福をもらっています。

コメント (2)
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