晴れ、29度、84%
今日は旧の5月の5日、端午節です。今日は珍しく晴れ上がりました。香港では有名なドラゴンボートのレースがあります。そして、祭日。
日本でも、男の子のお節句にやはりちまきを頂きます。青青とした竹笹で巻くあの蒸したちまきです。香港でも、ちまきはこの端午節の行事食です。笹の葉で巻くのは同じですが、甘いちまき食事にもなるちまき、種類が豊富です。その上巻き方も違います。香港では立派な笹が採れないので、中国からの輸入した乾燥の笹を使います。日本のようにきれいな緑のちまきではありません。今年は初めて新鮮な笹を売っているのを見つけました。 お店の人に聞くと上海から入って来たのだそうです。
これは市場のお惣菜屋さんの前に並んだちまきのサンプル、本物を切って中を見せてくれています。餅米を笹に包みその芯に、小豆のあん、蓮の餡を巻くと甘いちまきです。味を付けた鶏や豚肉を芯に巻くと食事代わりに頂けるちまきが出来ます。
トマトの横に並んでいるテトラパックの形のようにちまきは巻かれます。そして蒸し上げるのではなく、茹で上げます。見出し写真のように、しっかりと結わえられた状態で、梘水の入ったアルカリ液で茹でます。このちまき、端午節のひと月前ぐらいから、店先を飾ります。ケーキやさん、果物やさん、八百屋さん、お惣菜屋さん、皆さん自家製ちまきをこの時期は売り物にしています。
さあ、我が家は例年のように、蓮ちまきを作りました。 蓮ちまきは、香港の朝飲茶の定番、大きな鶏の切り身が入ったうるち米で作ります。労働者にとっては実に腹持ちのよいちまきです。我が家が作る蓮ちまきは、行事食ではありませんが、家庭で作るハレの日のごちそうちまきです。香港に来る前から作っていますからかれこれ30数年。横浜の中華街で高い高い蓮の葉っぱを買って作っていました。
この時期、青い蓮の葉っぱも香港で手に入りますが、乾燥の蓮の葉を使います。青い蓮の葉は、魚などをのせて蒸します。中は餅米。自家製のチャーシュウ。 貝柱。
干しえび。銀杏や栗やうずらの卵を入れて作ります。
30センチより大きな我が家の蒸籠はまるでちまきの為にあるような物です。飲茶の蓮ちまきも茹でずに蒸して作ります。もう長く作り続けていますから、適当な作り方です。しかも、年々味付けが薄くなっています。
蒸し上がった餅米を、40センチほどの蓮の葉に包んで、もう一度頂く前に蒸し上げます。
ちまきを頂く度に、笹の結びを切ったその瞬間、蓮の葉を開けたその瞬間、それはそれはいい香りです。笹は清涼な香りがします。蓮は非常に複雑なまろみを持った香りです。葉っぱで包んだ食べ物は、葉っぱの殺菌作用で長持ちすると言われています。私は、香りの食べ物だと思っています。