このトップ写真は、2000万人もの加入者がいるという、かの日本最大・超大手SNSのmixiで、
わたしが、たった一人だけお邪魔している方の日記から
ちゃんと、ご本人の了承をいただいて、お借りしてきたもの。
この方、Uさんは、ランドスケープ・都市計画プランナー。
わたしの活動圏(うろうろしてるだけですが)にリンクする場所、時代と、
部分的に共通するものがあるので
他人とは思えない、地元仲間みたいなものだ。
お顔も知らないし、お会いしたことはないし、アタマのレベルは、雲泥の差で、
わたしは、彼ら知識層からは、はじき出されているが、
そんなの、へっちゃら。
Uさんは世界中の街々を歩き回るのが趣味。
あまり知られていない、日本国内も。
この写真は、ミク友(ミクシ―の友人)たち全員に、不評を買っていた。
なぜなんだろう。
知識人ウケが、よろしくない。
最近の日記では、
ウィーンのザッハトルテや、いろんなところの美味しそうな、あるいは、ユニークな
スィーツを紹介されている。
そのなかの、ひとつが、この、北京のカフェで見かけたという、
やたら美しいデコレーションケーキ。
(けれど、人口着色料たっぷりそう・・・)
このニセモノっぽさが、美しくていいんです。
ほんとうにオイシイものは、見た目は、ここまで美しくないんです。
逆説、アイロニー、パラドックス・・・(知っている単語をみな、並べてみた)
ぐにゃり、曲がったキュウリやら、不揃いの果実やら。
オイシサとは別に、それぞれの個体独自が持つ、カタチがあるんです。
この北京のケーキは、オイシサをアピールしているのではなく、
鮮やかな色彩、カタチ、デコレーションが、いかにもっぽくて、わたしは好きなんです。
だからといって、ぜひ食べたいというのではなく、眺めると、目が喜ぶ。
ほんとうにオイシそうなケーキの、オイシさとは、また、違うものなんです。
たしか、東南アジアのどこかのホテルにも、こんなデコレーションが飾ってあったなあ・・・
(マレーシアかも知れない)
色彩や美の感覚、趣味、嗜好って、お国や、土地柄によってずいぶん違う。
食べモノ、着るモノ、使うモノ、眺めるモノ、飾るモノ、・・・用途によっても、違ってくる。
建築、ランドスケープ、家具、室内装飾、乗り物、食器、文具、家電、生活用品、・・・
そこかしこ、デザインが、いっぱい。あふれている。
時代や、場所、階層によって、観て感じたものは違うだろう。
実際の時代には行けなくても、映画や、書物などで、知ることができる。
長い間、想像していたものと、実際に見たものとのギャップ、あるいは、一致。
なんだか、おもしろい。わくわくする、未知の世界。
この日曜日に読んだ新聞に、「芸術作品の見かた」のような内容の書籍の広告が載っていた。
なんの、知識も、先入観もなく、自分独自の目で見る見かたもある。
(わたしは、その、ど素人方法だった)
が、わけもわからず、めちゃくちゃに、あれもこれも、ばらばらに、かむしゃらに、
見る、観る、試す、食べる、触る、嗅ぐ、乗る、座る・・・あれこれ、あれこれ
を繰り返していて、ふと気づくことがある。
経験を重ね、方法やルールを知ったうえで、鑑賞すると、
またひとつ、味わいが深くなるような気がする。
すとんと、こころに響く、先人たちの、積み重ね、培われた知識、解説を理解することで、
またひとつ、ふわ~っと上の階に上がるような、そういう心地よい錯覚のようなものを覚えた。
といっても、それは、4日前の新聞広告を見ただけであって、
実際に、その広告されている本を読んだわけでもないのに。
わたしは、いかにイメージ寄りの人間か、っていうことだ。
やってもいないのに、体験もしていないのに、擬似体験したような、すぐ、その気になる。
このケーキは、べつに、どうこう、難しいことを言うつもりは、まったくない。
ただ、わたしが楽しいだけなんです。