カニが、むこうからやってきてくれたら、楽なのだが、
こっちから片道4時間半以上かけて、産地まで足を伸ばした。
今回は、ちゃんとデジカメで撮影したのだが、哀しいかな、パソコン処理がうまくいかず、
とりあえずは、ケータイで撮ったものを間に合わせに、アップ。
いつもは、デジカメ・データも、目をつぶってでも、すいすい、なにも考えなくてもできるのに、
(また・・誇張・・・してます・・・)
ちょっと格闘したが、「何かが違う。これは、無理。
こうなってしまった(設定をいじった)犯人は、きっと誰か別にいる」、と、あっさり諦めた。
ちゃんと処理できた暁には、キレイな画像で再度アップする予定です。
(声を大にして言うほど、たいしたものでは、ありませんが・・・)
ただ、その頃には、一時間、一日と、時間が経てば経つほど、
気持ちと記憶の鮮度が下がっているかも知れないのが、気がかり。
ボケボケの、モノクロに近い写真では、ちょっとノリが悪い。
(読んでおられる方は、もっと、ノリが悪いと思うけれど・・・)
で、カニの話ではなく、
行きの電車で同じ車内にいたカップルが気になって、気になって・・・。
そのカップルは、幼い顔のフリフリ・ワンピの女性と、目じりが下がった白髪まじりの熟年おじさん。
母親や家族のこと、再婚や離婚のこと、借金のこと、女性が次々に話すストーリー。
波乱万丈ブログに登場しそうな、不倫カップルのような二人。
いつものわたしの悪い癖。
耳が大きく大きく、空にまで舞い上がって飛んで行けそうなぐらい、
ダンボのような大きな耳になった。
が、それは、はじめのうちだけ。
だんだん女性は、気が高ぶってきて、大声でヒステリックに、
「なぜ、離婚しないの?
借金のために、家族は苦しんでいるのに。
離婚しない状態(不倫中)ならダメでも、離婚すれば、子供にも堂々と会えるじゃないの!!」
男性は、延々と黄色い声で、怒られっぱなし。
まあ、気の毒に。
「そうやな、そうなや・・・」と、うなずくだけ。
あんだけ全車内の人に聞こえるぐらいの声で、叱られたら、男性もたまったもんじゃない。
いったい、どんな人だろう・・・と、何度も顔を見たが、
二人とも、人の視線など、まったく眼中にない。
女性は、まくしたて続け、男性は、静かに聞いているだけ。
一通り、ヒステリーが終わると、今度は、景色の説明をし始めた女性。
自分が小さいころ見た冬景色の思い出。
延々と。電車で続くよ、どこまでも。
よくまあ、にこにこ、おとなしく聞いているなあ、男性も。
よほど、その女性が、男性にとって、かわいいのか、怖いのか、
はたまた旅行先で、殺人計画でも企てているのか。
帰りの時間、温泉街で、そのカップルに出会った。
あれだけ、わめいていたから、顔はしっかり、わたしのアタマに叩きこまれていた。
女性は、幼い顔をした、中年だった。
男性をよく見ると、なんだ~・・・・・なっとく。
斜め横から見ると、ちょっとシブい、遊び好きの熟年に見えたが、どうも、そうでもなかった。
男性も、女性と似たような年齢。
実年齢より、幼く見える女性と、老けて見える男性。
あの二人は、カップルではないかも知れない。
カップルかも知れないけれど、男性は、女性の話している内容をほとんど理解していないようだ。
完全、一方通行。
なるほど、男性は、音楽のようにBGMとして流していただけなんだ。
そういう人たちがいるって、ことだ。
女性もかなり変わっているなあと思ったが、
変わり方は、微妙に違うが、似たもの同士の二人だった。
彼らは、我々と同じ、乗車人数の少ない指定席のグリーンだったので、
てっきり、わざわざ別料金を払っても、快適リラックス空間を求めるタイプの、
こだわる人々かと思っていたが、その先入観が間違っていたようだ。
奥さんとはやく別れろと、迫ってきている、おぼこい愛人女性と、
へたに、ややこしいことに手を出して、迫られる遊び人男性かと思いきや、
どうやら読み間違い。
相手が純朴でおとなしいことをいいことに、自分ペースで男性を連れ回す自己チュー女性と、
おにぎりをちらつかされ、とぼとぼついていく、山下清だったとは・・・。
事件もどきの展開が待っていなくて、よかったことは、よかったが。
それにしても、あの車両で、ナナメ後ろの席での、あの、きんきん声、あの内容・・・
そういうこともあり、行きは、けっこう、疲れたが、雪やらなんやら、ぼ~っと見ている間に、
JR特急北近畿、大阪駅から城崎温泉までの3時間が経った。