最近、下娘Rが、ヨーロッパに旅をした。
3カ国を1週間ほど周り、全日程フリープラン。
ただし、一人旅ではなく、友人たちと。
そのうちの一カ国では、現地在住の先輩に車で案内してもらったそうだ。
と、ここで、パソコンに向かいつつ、Rに、その旅のことを質問しようとしたら、
「やめてくれるかな。ブログで、わたしの情報をアップするのは」
と、ぴしゃり、釘を刺された。
(なので、このブログ文字は、透明の文字ということで、他の人の目には入らないことを願いつつ・・・
→文字が見えている人は、目の錯覚です)
で、下娘は、わたしが一人旅など、絶対にできない、と言う。
とりわけパリなど、無理、と。
「あなたが行けて、なぜ、わたしが行けないの?
どこに、その違いがあるの? その理由は?」
と、食い下がるわたし。
「おかあさんは、まず、年がいっている。(→能力が低い)
英語ができない。話せない。
地図が読めない。
自分の思い込みが強いから、ハナシが一方通行で、人の言っていることを聞いていない。
カンタンな基礎的常識がない。
とっさの判断ができない。」
そして、使いものにならない、よたよたオバサンが1人なのか、優秀な若い精鋭が4人なのか、
その差は、かなり大きい。
なにをするにも、なにを見つけるにも
性能のいい目が左右あわせて8個、耳も8つ。
最新レーダー完備。
かたや、メガネをかけても曇っている、どんよりした目が2つ、
自分の都合のいいことしか聞こえない、困った耳が2つ。
トイレを探すだけでも、大仕事で、一日が終わりそう。
まして、電車など。。。。(乗りません)
老朽化した足、アタマ、ボデーでは、ホテルから目的地まで、行きは徒歩、
帰りはタクシーの繰り返しだろう。
ちょっと出かけては、ホテルにUターン。
なにしてるの? なにしに来てるの? 病気療養中? みたいな、引きこもり旅人。
這うようにして、這いつくばって、パリの地面をカタツムリのように、
のそのそ歩こうかと思っているのだが。
危機管理さえ整えていたら、どうにかなるわよ!!という、
ブログにコメントしていただいたアドバイスに背中を押され、本格的にプラン中なのに。
しかし、この、「危機管理」、わたしには大きな岩となってデデンと立ちはだかっている。
カメラを盗られた、タクシーでぼったくられた、ぐらいならいいけれど、
信号の前で、予想外の段差に足がぐにゃっとなった(骨折、捻挫)、とか、
なにかに引っかかって、転んだ、とか、ドアにはさまった、とか、
ありえないような、日常の当たり前にクリアーできることに、ことごとく、つまずいていたりして。
考えれば考えるほど、本来の危機管理よりも、普通の日常レベルのことで、自信がなくなってきた。
飛行機を乗り間違える、荷物を引き受け損ねる、ホテルまでのバスに乗り損ねる、
ホテルで迷う(自室にたどり着かない、食堂にたどりつけない)・・・
そういう、街にさえ出ない段階で、すでに、トラブルがいっぱい、ぎっしり・・・
ああ、十分、予想できる・・・これが、冗談ではないところが、こわい。
実際に一人旅している人のブログをあれこれ読むと、ものすごく英語もできるし、
コミュニケーション能力はもちろん、
社会の中での交渉や処理能力もあるし、過去に留学していた経験なんかがある人もいる。
つまり、Rが言うとおり、海外で一人でなにかをするということは、
それなりの能力が必要で、わたしとは別世界の人が、すること。
せっかく、せっかく、こんなわたしが、行くと決めたのに・・・
いったん、勢いで申し込んだのだが、今は、キャンセル料がかからない期間。
行ったり来たり、揺り戻しも大きい。
やめようか・・・今ならまだ間に合う。
毎日、そういう不安と闘っている。
これって、楽しい???
いいえ、全然、楽しくない・・・
ネット申し込みなんだし、顔も見ずに、声も聞かずに、一瞬のうちにキャンセルすることもできるので、
いまのところは、申し込んだ実感もわかないし、心が痛むこともない。
いったんキャンセルして、別のコースに、切り替えることも出来る。
とりあえず、キャンセル料がかからない日まで、モラトリアムを続けよう。
生きて日本に帰りたいし、まだまだ、わたしには、現世に未練があります。
旅先で受けた怪我や病気を引きずって、帰国後、残された余生、暮らすのも、イヤだし・・・
一人旅に出ない理由は、いくらでも、
どんどん、すらすら、ぺらぺらと、次から次へと出てきます。
アタマのなかだけで充実していて、実行・実践は、尻込みってことなんだろう・・・か・・・
イメージして描くユメの中の自分が好きなだけで、実際には、行きたくないってことなんだろうか・・・
いつもの、ぐるぐる・・・アタマのなかの、ぐるぐる・・・ぐるぐるまわるだけ。
1周、2周、3周、何周まわる? 一生?
目がまわる~~