『ザ・マスター』(原題:The Master)
監督:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:ホアキン・フェニックス,フィリップ・シーモア・ホフマン,エイミー・アダムス,
ローラ・ダーン,アンビル・チルダーズ,ジェシー・プレモンス他
この日は『メッセンジャー』→『だいじょうぶ3組』とハシゴしてきましたが、本命はこれ。
購入済みのムビチケ購入番号等、プリントアウトしたものを持参して、
座席の予約はしないまま出かけました。
ところが、『だいじょうぶ3組』の座席を予約してから気づいたこと。
劇場の機械では、ムビチケの購入番号と暗証番号のみでは座席予約不可。
二次元コードのページはプリントアウトしていかなかったものだから、
携帯電話のない私にはどうしようもないのです。
あきらめようかと思いましたが、本作の上映館は限られていて、
この日観なければいつ観られるかわからない。
しかも、あきらめて他作品を観ようにも、すでに観たやつばっかり。
どうするべ~と悩み、そや、弟に電話しよ。けれどもまだ寝ている可能性高し。
そや、友だちに頼んでみよと公衆電話を探し、大迷惑を承知で友だちの携帯に電話。
たまたま在宅でPCを開いていた彼女は快諾してくれて、
電話のあっちとこっちであーだこーだ言いながら無事に予約番号を発行、
TOHOシネマズで発券することができました。大感謝!
ちなみに、テレホンカードはすんごい速度で目盛りが減ったため、
お金がかかったとも言えますが、
このテレカは別の友人から大量にもらったもののうちの1枚。
誰もが携帯を所有しているご時世、テレカなんてもう要らないそうで。
ようやく本題。
「ポール・アンダーソン」という映画監督は2人いて、
「エエほうのポール・アンダーソン」と「アカンほうのポール・アンダーソン」と言われています。
本作は前者のポール・トーマス・アンダーソン。
ついでに後者は、ポール・W・S・アンダーソン。
駄目なほうと言われつつも、“バイオハザード”シリーズなどヒット作は撮っているのですけれども。
本作は、トム・クルーズやジョン・トラボルタもメンバーである新興宗教、
“サイエントロジー”の創始者がモデルなのだそうです。
第二次世界大戦が終結してまもない頃。
メンタルの問題で除隊処分となった元海兵隊員のフレディは、アルコール依存症。
職場でも飲酒はやめられず、トラブルを起こして仕事が続かない。
ある日、いつものごとく酔っぱらったフレディは、港に停泊中の船にこっそり乗り込む。
やっと目覚めて船員から案内されたのは、船の所有者であるランカスター・ドッドという男の前。
ドッドは“ザ・コーズ”という新興団体を率い、“マスター”と崇められていた。
船内のものを用いて強烈な酒をつくるフレディのことをドッドは気に入り、
船に忍び込んだことを咎めるでもなく、自分のもとに置くように。
以来、他者には理解しがたい絆に結ばれて、ふたりは行動をともにするのだが……。
ほぼ満席の入りだったこの日、客はなぜか高齢者が多く、
豪快にいびきをかきながら眠る人多数。
隣席だった二人連れのおばちゃんも、鑑賞後に「なんかようわからんかったな」とぼやいていました。
確かにこの監督はいつもこんな感じ。
面白かったかと聞かれても即答しにくく、でもつまらなかったわけでもありません。
新興宗教のカリスマに駄目男が魅入られて依存する話かと思ったら、
フレディはいくら指導されようとも宗教自体にはのめり込みません。
ただ、ドッドのことは好きで好きでたまらないようで、
ドッドのことを悪く言う者が現れれば徹底的に痛めつけようとします。
ドッドのほうも、身内からいくらフレディのことを貶されようとも、
決してフレディのことを手放そうとしません。不思議な共存関係。
前世や生まれ変わりの話なども出てきて、
『クラウド アトラス』と死生観を比べてみるのもおもしろい。
監督は、「人はマスターという存在なしに生きられるか」と問うています。
どうなんでしょ。そして、そういう存在があるとすれば誰?
監督:ポール・トーマス・アンダーソン
出演:ホアキン・フェニックス,フィリップ・シーモア・ホフマン,エイミー・アダムス,
ローラ・ダーン,アンビル・チルダーズ,ジェシー・プレモンス他
この日は『メッセンジャー』→『だいじょうぶ3組』とハシゴしてきましたが、本命はこれ。
購入済みのムビチケ購入番号等、プリントアウトしたものを持参して、
座席の予約はしないまま出かけました。
ところが、『だいじょうぶ3組』の座席を予約してから気づいたこと。
劇場の機械では、ムビチケの購入番号と暗証番号のみでは座席予約不可。
二次元コードのページはプリントアウトしていかなかったものだから、
携帯電話のない私にはどうしようもないのです。
あきらめようかと思いましたが、本作の上映館は限られていて、
この日観なければいつ観られるかわからない。
しかも、あきらめて他作品を観ようにも、すでに観たやつばっかり。
どうするべ~と悩み、そや、弟に電話しよ。けれどもまだ寝ている可能性高し。
そや、友だちに頼んでみよと公衆電話を探し、大迷惑を承知で友だちの携帯に電話。
たまたま在宅でPCを開いていた彼女は快諾してくれて、
電話のあっちとこっちであーだこーだ言いながら無事に予約番号を発行、
TOHOシネマズで発券することができました。大感謝!
ちなみに、テレホンカードはすんごい速度で目盛りが減ったため、
お金がかかったとも言えますが、
このテレカは別の友人から大量にもらったもののうちの1枚。
誰もが携帯を所有しているご時世、テレカなんてもう要らないそうで。
ようやく本題。
「ポール・アンダーソン」という映画監督は2人いて、
「エエほうのポール・アンダーソン」と「アカンほうのポール・アンダーソン」と言われています。
本作は前者のポール・トーマス・アンダーソン。
ついでに後者は、ポール・W・S・アンダーソン。
駄目なほうと言われつつも、“バイオハザード”シリーズなどヒット作は撮っているのですけれども。
本作は、トム・クルーズやジョン・トラボルタもメンバーである新興宗教、
“サイエントロジー”の創始者がモデルなのだそうです。
第二次世界大戦が終結してまもない頃。
メンタルの問題で除隊処分となった元海兵隊員のフレディは、アルコール依存症。
職場でも飲酒はやめられず、トラブルを起こして仕事が続かない。
ある日、いつものごとく酔っぱらったフレディは、港に停泊中の船にこっそり乗り込む。
やっと目覚めて船員から案内されたのは、船の所有者であるランカスター・ドッドという男の前。
ドッドは“ザ・コーズ”という新興団体を率い、“マスター”と崇められていた。
船内のものを用いて強烈な酒をつくるフレディのことをドッドは気に入り、
船に忍び込んだことを咎めるでもなく、自分のもとに置くように。
以来、他者には理解しがたい絆に結ばれて、ふたりは行動をともにするのだが……。
ほぼ満席の入りだったこの日、客はなぜか高齢者が多く、
豪快にいびきをかきながら眠る人多数。
隣席だった二人連れのおばちゃんも、鑑賞後に「なんかようわからんかったな」とぼやいていました。
確かにこの監督はいつもこんな感じ。
面白かったかと聞かれても即答しにくく、でもつまらなかったわけでもありません。
新興宗教のカリスマに駄目男が魅入られて依存する話かと思ったら、
フレディはいくら指導されようとも宗教自体にはのめり込みません。
ただ、ドッドのことは好きで好きでたまらないようで、
ドッドのことを悪く言う者が現れれば徹底的に痛めつけようとします。
ドッドのほうも、身内からいくらフレディのことを貶されようとも、
決してフレディのことを手放そうとしません。不思議な共存関係。
前世や生まれ変わりの話なども出てきて、
『クラウド アトラス』と死生観を比べてみるのもおもしろい。
監督は、「人はマスターという存在なしに生きられるか」と問うています。
どうなんでしょ。そして、そういう存在があるとすれば誰?