マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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今市コネンブツ講の数珠繰り地蔵盆

2013年11月18日 07時50分31秒 | 奈良市へ
春の彼岸の入りの日はチバミ墓地に参ってお念仏を唱えて数珠を繰っていた今市の小念仏講の婦人たち。

7月には今市の地蔵盆においても数珠繰りをしている。

小念仏講の婦人たちは講中でも尼講の人たちだ。

今朝は雨が小雨だったこともあって蒲池傍にある地蔵尊に提灯掲げて般若心経を唱えていた。

石仏地蔵尊は「セキトバカ」と呼ばれる地から出てきた。

河川工事によって川からも出てきた地蔵尊を寄せて蒲池堤辺りに祀ったと云う。

かつては地蔵尊の前にゴザを敷いて行っていた。

「夏の日差しがきついからご住職には傘をさしてあげてしていた」と話す。

ところが、「えらい降りの雨の夕立におうてからは数珠繰りの場は公民館に移した」と話す講中たち。

一時的には地蔵尊傍の児童公園にしたこともあるが、「夏は暑いから丁度良いから、何年か前からはここ」という公民館は冷暖房が完備されている。

尼講は8人であるが、この日に集まったのは7人。

導師となる今市隆興寺の村井實道住職を迎えての法要。

最初に融通念仏勤行のお念仏を唱える。



念仏を唱える方角は地蔵尊がある処だ。

ガラス戸の方角がそこになる。

数珠を手にした婦人たちは手を合わせて念仏を唱える。

そうして始まった百万遍数珠繰り。

その間もお念仏を唱える住職。

数珠珠の房が一周する度に数えるカズトリは木片だ。

一の位は9枚。十の位は5枚。数珠珠が回ることに一つずつ置き替える。

これによって数珠繰りの回数が判るのだ。

本来ならば百万遍数珠繰りではあるが、百万遍も数珠繰りをしない。

100回数である。

これまでもそうしてきたが繰る婦人たちは高齢者。

「重たい数珠は年寄りには100回も送るのがしんどい。もうあかんわ」と彼岸の数珠繰りと同様に、ご住職に短縮を申し出て半分の50回にしてもらった。

炎天下でしていたころの地蔵尊の数珠繰りも50回。

蒲池傍にある地蔵尊で50回、それから移動して今市の街道沿いにある地蔵尊でも50回。

合わせて100回の数珠繰り地蔵盆は高齢者に堪える。

しかも50回も繰るにはおよそ30分にもなる長丁場。

「なーんぶーーつ なーああーむぅ あーあーいーだ あ、あ なまんあいだ なむあいだぶ なむあみだ」を終える頃は夕刻になった。

(H25. 7.24 EOS40D撮影)