かつては氏神さんの春日神社でたばった松苗は苗代に立ててイロバナを添えていたこともあった。
田植えをして育てた稲作。
秋になれば収穫する。
いまでもそうしているが、収穫を終えた鎌納めの「カリヌケ」はしなくなったと云う。
鎌は箕の上に乗せる。
持ち合わせていた写真を提示すれば、まさに「懐かしいカリヌケや」と二人の婦人が口にした。
二日後の3月13日は女の籠りがあるという。
この年の13日はニノ午の日。
かつては朝から弁当を作って宮さんに出かけた。
弁当は神さんに供えた。
御供下げした弁当はめいめいが持ち寄った手作りの弁当だった。
お互いが食べ合っていたという。
今では手作りすることなくパック詰め料理になった。
行事の日もニノ午ではなく、村の婦人たちが集まりやすい日になった女の籠り。
その名のごとく女性だけが集まる村行事は「宮籠り」とも呼んでいる。
ちなみに今年の13日は花づくり家固有の行事がある。
同家が祀っている稲荷社の行事はニノ午の日。
特定日ではなく、毎年が変動する。
残念ながら先約があるから来年に持ち越しとなった稲荷社の行事は朝から忙しい。
稲荷社に供えるご馳走は、生御膳にアカゴハン。
同家は「ケンケンサン」と呼ぶ行事のお供えは炊いたアカゴハン。
円錐型に象った三角おにぎりを皿に盛って供える。
アカゴハンを充てる漢字は赤飯であろう。
ケンケンサンに食べてもらうに相応しいアブラゲや山菜の天ぷら、ニンジン、イモ、ナンキンに牛蒡のたいたん。
お魚や塩、酒を供える場は道路下の崖っぷち。
段差があるだけに脚立を立てないと供えられないという。
ちなみに同家になぜ稲荷社があるのか、である。
かつては漢方薬を製造、販売していた。
「はくちょうしん(白丁浸)」の呼び名がある薬の販路はなく、同家で売っていた。
目印は「血のみちぐすり この家にあり」の文字があった看板だった。
薬師寺の僧侶を務めていたときは同寺でも売っていたそうだ。
「白丁浸」は生薬。
トウキとかカンゾウなどを刻んで細かくした。
お茶のような感じで飲める薬は産前産後に効いたという。
ニノ午の日の行事は「どうか売れますように」と願ってケンケンサンに手を合したそうだ。
ちなみに同家は節分風習のヒイラギイワシもしている。
玄関、裏戸などありとあらゆる人が出入りする扉の脇にヒイラギイワシを挿していた。
(H28. 3.11 EOS40D撮影)
田植えをして育てた稲作。
秋になれば収穫する。
いまでもそうしているが、収穫を終えた鎌納めの「カリヌケ」はしなくなったと云う。
鎌は箕の上に乗せる。
持ち合わせていた写真を提示すれば、まさに「懐かしいカリヌケや」と二人の婦人が口にした。
二日後の3月13日は女の籠りがあるという。
この年の13日はニノ午の日。
かつては朝から弁当を作って宮さんに出かけた。
弁当は神さんに供えた。
御供下げした弁当はめいめいが持ち寄った手作りの弁当だった。
お互いが食べ合っていたという。
今では手作りすることなくパック詰め料理になった。
行事の日もニノ午ではなく、村の婦人たちが集まりやすい日になった女の籠り。
その名のごとく女性だけが集まる村行事は「宮籠り」とも呼んでいる。
ちなみに今年の13日は花づくり家固有の行事がある。
同家が祀っている稲荷社の行事はニノ午の日。
特定日ではなく、毎年が変動する。
残念ながら先約があるから来年に持ち越しとなった稲荷社の行事は朝から忙しい。
稲荷社に供えるご馳走は、生御膳にアカゴハン。
同家は「ケンケンサン」と呼ぶ行事のお供えは炊いたアカゴハン。
円錐型に象った三角おにぎりを皿に盛って供える。
アカゴハンを充てる漢字は赤飯であろう。
ケンケンサンに食べてもらうに相応しいアブラゲや山菜の天ぷら、ニンジン、イモ、ナンキンに牛蒡のたいたん。
お魚や塩、酒を供える場は道路下の崖っぷち。
段差があるだけに脚立を立てないと供えられないという。
ちなみに同家になぜ稲荷社があるのか、である。
かつては漢方薬を製造、販売していた。
「はくちょうしん(白丁浸)」の呼び名がある薬の販路はなく、同家で売っていた。
目印は「血のみちぐすり この家にあり」の文字があった看板だった。
薬師寺の僧侶を務めていたときは同寺でも売っていたそうだ。
「白丁浸」は生薬。
トウキとかカンゾウなどを刻んで細かくした。
お茶のような感じで飲める薬は産前産後に効いたという。
ニノ午の日の行事は「どうか売れますように」と願ってケンケンサンに手を合したそうだ。
ちなみに同家は節分風習のヒイラギイワシもしている。
玄関、裏戸などありとあらゆる人が出入りする扉の脇にヒイラギイワシを挿していた。
(H28. 3.11 EOS40D撮影)